「そんな…事が…。」
浩二。
「そう…だったん…だ。」
恭子。
「…で…、その…男性は…???」
「はい、お2人が倒れている時に、起き上がったところを、取り押さえました。」
警備員の朝比奈。
「大変申し訳ありませんでした。事情がなんであれ、全く関係もないお客様に、多大なるご迷惑をお掛けしました。しかも、怪我まで…させてしまって…。こちらで、しっかりと対処させて戴きます。」
直立不動で何度も頭を下げる伊集院。
そんな男性を見ながら、恭子。コクリと頭を下げて、
「いえいえ、わざわざ来てくださって、私たちの方も、ありがとうです。ねっ、コウちゃん。」
そんな恭子を椅子に座って男性ふたりを見ていた浩二も、
「…えっ…。あ…、あぁ…。ふふ…。」
「ありがとうございます。でも…、本当に、申し訳…ありませんでした。」
伊集院。
「いえいえ、はい。大丈夫です。…あっ、コウちゃん。…コウちゃん、体…大丈夫なの…???」
「…ん…???ん~俺の方は…。でも…恭子…身体…???」
「…うん…、多分、大丈夫。歩けるとは…思う…けど…???」
「あっ…、いや…、そんな…無理せずに、休んでください。…でも…、何かお都合でも…???」
伊集院。
「えぇ…、私たち、東京からなんです。こっちで、飲食関係の経営セミナーの講習に参加してるんです。」
恭子。
「あと…数日、講習残ってるので、休む訳、いかないんです。」
「そうでしたか…、それで…。」
「わざわざお出で戴き、ありがとうございます。私たち、大丈夫ですから。はい。」
「とにかく、何かお困りの事がありましたら、是非私どもにご連絡下さい。」
「ありがとうございます。その時は、…ねっ、コウちゃん。…お願いします。」
浩二…、
「あ…、あぁ。」
そして一礼をして恭子と浩二に声を掛けて病室を出て行くふたり。
「…いや、しかし、正直な話し、まさかこんな事になるなんて…。」
浩二。
「私もびっくりだよ…。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
《PR》
庄司紗千 きっと大丈夫
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。