「辺見さんから、今度一緒に食事でもどうかな…。…って、さっき電話してた時、辺見さんから言われたんだけど…、どうする…???」
「お…、いいねぇ…辺見さんからじゃ…断れないねぇ…。」
「じゃ…OKって、伝えておくけど…、日取り…決まったら大丈夫ね???」
「あぁ…任せるよ。」
「OK~!じゃ…わたし…先…帰るけど…。」
「おぅ…お疲れ…。んじゃ…また明日な。俺もそろそろ上がるよ。」
「おっ先~!」
帰りの電車の中で奈々子からのメールを確認する健介。
初めてである。奈々子の撮影日と会社の休日が重なったのである。
ただ、紗友莉は、メーカーのイベントに招待され休日返上となってしまっていたが…。
そしてそんな奈々子の撮影に奈々子から、
「今度も外での撮影だから、健介…、遠目からだったら、撮影…観られるかもよ。」
そんな内容のメールだった。
正に…目を疑う光景がそこにはあった。
今まで目の当たりにした奈々子とは全く別人の女性がカメラの前にいた。
そして健介は、撮影に邪魔のならない場所で、
奈々子の言う通りに、遠目でモデルである奈々子を目に焼き付けていた。
ホンの数分だったが、片倉奈々子と言うモデルの姿を堪能したのだった。
撮影場所から遠ざかりながら、顔を空に向けて…、
「こりゃ凄いや…、想像以上だ。…あの恰好の奈々子が…。」
もう既に健介も奈々子も呼び捨てで、お互いを呼び合っていた。
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