奈々子の声は正に緊張で言葉にならない状態だった。 「あ…あ…明日…ですか???」
手にしているフライパンを下ろし、テーブルのスイッチを切り…。
リビングに腰を下ろしてようやく、
「夕方なら時間…取れると思うんですけど…。」
直樹は、その言葉に、
「OK、OK、いいよ、いいよ。じゃ、夕方6時頃…、僕の名刺の住所に来てもらえますか…???」
大急ぎで小川からもらった名刺をバッグから取り出して…、
「わ…、分かりました。……で、良いんですよね。」
「そうです。そこでお願いします。」
「はい、では、明日夕方6時で、そちらで…。」
「ありがとう。…では、お待ちしております。」
電話を切った瞬間、
「はぁ~~びっくりした~~!」
奈々子の新しい道の扉が開いた瞬間でもあった。
翌日、名刺通りの場所に赴けば、当然ではあるが、
当然過ぎるほどの企業であり、その事務所。
心臓の鼓動の高鳴りを覚えながら、カメラマンの小川直樹と会い、
社長の神崎奈緒美とも会い、まずはファーストインプレッション。
様々なモデルとしての話を交わした後、
数日後、正式に契約、今に至っている。
※※※※※※※※※※※※※