「川ちゃん、ありがとう。佐々木さん、すみませんでした、いろいろとありがとうございました。」
子供のために、それもその殆どが愛子と川岸の完璧に粘り勝ちである。
最初は医師に反対されたのだが、2人とも諦めなかった。
その諦めない姿勢に看護師の佐々木梢枝が医師に、
「私が同行します。許可願います。」
と、願い出たのだった。
20年以上の看護師としての職歴のある佐々木梢枝。
実は看護師の梢枝にも琴美と同じくらいの歳の女の子がいた。
一人っ子である。しかも梢枝もシングルママである。
結婚後に妊娠。けれども梢枝が妊娠中に夫が突然死。脳卒中だった。
その後実家に戻り、母親と共に生活し、そんな中でも女児を出産して育てている。
そんな家庭環境もあり、愛子と自分を重ね合わせていたのだった。
「私の我儘で…折角のお休み…、潰しちゃったんじゃないかって…。」
「いいえ、丁度休みの日で良かったんです。それに…私の方こそ…貴重な体験させて戴きました。」
と、梢枝。
※※※※※※※※※※※※※