「雄介君、ありがとう、良く出来てましたよ。次…琴美ちゃん、新谷琴美ちゃん…、良いかな~!」 その担任の先生の声に、元気に「はい!」と、答えて、
「私の夢」の作文を起立して読む琴美の姿が教室にはあった。
教室の後ろの方には生徒の父兄が…。
そして一番目立つと言うのが、教室の前の入り口である。
通常では有り得ないその光景に、
琴美は元気いっぱいに作文を読んだのだった。
教室の入り口には3人の姿があった。
車椅子の女性、そしてその女性に付き添う男性と女性の姿である。
車椅子はリクライニング式になっており、
足になるべく負担を掛けない状態で…。
愛子は琴美の作文に浸っていた。
傍では川岸、そして片方の傍では看護師が愛子を見守っていた。
病院の医師に愛子と川岸の懇願が伝わった証拠の光景であった。
そして学校側にも前例のない事だが、
児童のために、家族愛と言う事も含め、
今後の事を考えても良い事例と言う事で、歓迎されたのであった。
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