恵美子の目が向いているところに、 野崎友恵の顔があるのである。
恵美子の動きが気付かない訳がないのである。
恵美子の動きに気付いた友恵が恵美子の方へ動こうとするそんな友恵を見て、
恵美子の左手が「何でもない」と言うようなゼスチャーを。
しかし…、その愛子の仕草で、
恵美子はしっかりと愛子の気持ちを掴んだと確信したのだった。
それと同時に、友恵も恵美子と同様に、
愛子の気持ちを確認したようなものだった。
恵美子の口から手を放した愛子が恵美子の顔を見て…、
「やれやれ…」と言う顔をした。
そして、恵美子にポツリと…愛子は、
「いつ…そういう風に思ったの…???」
「嫌~な女に思えるかも…知れないけど…。でも、女性だったら、こんな風に感じるんじゃないかな…。川岸君から部長に、奥さんが亡くなったって電話来て、その瞬間。」
「それだけで…???」
「…って言うか~それだけでもう充分よ~!愛子さんの事…心配で仕方なかったから…。」
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