その後、無事に裕子は出産し、杏子と名付け、
初めての我が子を徹と共に育て今日に至っている。
裕子自身、そんな自分の過去を背負いながらも、
弘美に訪れた哀しみの事実を、
放ってはおけなかったのである。
しかも、弘美とも同じように、大学時代の先輩と後輩。
偶然にも、洋輔と徹と同じように、
姉、妹のような仲だったのである。
ふと頭に過ったあの時…。
「まさか…弘美が…」とは思ってはいたが…、
弘美の上司からの連絡で、その「まさか…」が、
嫌な予感と共に、弘美の自宅を訪ねて、
弘美の荒んだ状況に、過去の自分に重ね合わせ、
そして、「まさか…自分と同じように…」と言う、
過去の過ちを未然に防がなげれば…と感じたのであった。
そして、口から飛び出した言葉が…、
「いい弘美、あんただけじゃないのよ、こういう経験してんの、ねぇ、分かる???あんただけじゃないの!」「……。」
「こ~んな事やってて…、甘えてんじゃないわよ!」
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