台所で夕飯の支度をしている私の手を、
急かすように止めたリビングから聞こえる電話のコール。
受話器の向こうから聞こえる、
聞き覚えのない男性の声。
思わず耳に響いた警察からの電話。
すぐさま、何がどうなったのか全く理解できない時間…、
数秒ではあったが、
咄嗟に体が自分では制御出来ないほどに…。
立っているのがやっとの状態…。
受話器を持つ手の感覚がなくなるほどに…。
そして背筋を襲う冷たい空気が、
すぐさま体全部を何処か知らない場所に連れ去ろうとしている。
何か、とんでもない現実を突き付けられたように…。
その数秒後、一気に体を襲った震え…、
喉に何かが詰まったような感触を覚え、
嗚咽にも似た、声にもならない声が受話器の向こうに…。
「どう…いう…こと…で…しょうか…夫が…???」
その…やっとの思いで口に出したその言葉には、
何かの間違いである事を、言って欲しくて…。
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