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発表会が終わったあと、
あるお母さまが、
少し涙ぐみながら、
こんなお話をしてくださいました。
「実は以前、
辞めさせようか悩んでいた時期があったんです」
そう話してくださいました。
お子さんは、
いわゆる“ぐいぐい練習するタイプ”ではなく、
お母さま自身も、
こんなにれんしゅうしないのなら
辞めさせようかと悩むことがあったそうです。
「もっと練習しないとダメなんじゃないか」
「このままで大丈夫なのかな」
そんな不安を、
ずっと抱えておられたのだと思います。
でも、
今回の発表会で、
舞台に向かう姿や、
演奏を終えたあとの表情を見て、
「先生のところで良かったです」
そう言ってくださいました。
そして、
とても印象的だったのが、
そのあとに続いた言葉でした。
お友達が、
別のピアノ教室に通っておられるそうなのですが、
「毎日怒って練習させている」
そんなお話を聞くことがあるそうです。
でも、
「うちは違いますよね」と。
「この子自身の“興味”や“やってみたい”を大切にしながら、
レッスンしてくれています」
そう話してくださいました。
私は、
この言葉がとても嬉しかったのです。
もちろん、
ピアノは、
練習しなくていい世界ではありません。
積み重ねも必要です。
努力も必要です。
でも私は、
“怖さ”や“圧”だけで動かした先に、
本当の意味での「音楽を好きになる心」は、
育ちにくいと思っています。
子どもが、
自分から音を感じること。
「弾いてみたい」
「できるようになりたい」
そんな内側からの気持ちが動くこと。
私は、
そこを大切にしたいのです。
発表会は、
ただ上手な子が目立つ場所ではありません。
子どもたち一人ひとりの、
小さな成長や、
積み重ねが見える場所です。
そして時々、
お母さん自身が、
「この子の成長」を、
改めて感じ直す時間にもなるのだと思います。
今回、
そんな言葉をいただき、
改めて感じました。
やっぱり私は、
「感じる力」や、
「心が動くこと」を、
大切にする教育を続けていきたい。
今回出版する
『音楽で子どもの未来を育む 五感響育』にも、
そんな想いを込めています。
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