ちょっと前の話ですが、3月の終わりに開催された展示を観に行って来ました。
会場は、横浜・野毛にある横浜市民ギャラリー。
今年で13回目を迎えた「横浜開港アンデパンダン展」です。アンデパンダンとは、インディペンデントのことで、作品を審査しない、賞をあげないというのがポリシーだそうです。基本はアマチュア作家さんの、絵画、写真、立体作品などが展示されます。
マサミ撮影
同
会場はこんなふう。有名な作家の大規模な展示ではないので、平日の昼はガラガラ。好きな作品をとことん、気が済むまで観ることが出来ます。入場無料なのも嬉しい。
今回、私の心に残った作品をいくつか挙げておきます(撮影は許可されていました)。
「Untitled」 〇(木へんに旗のつくり)本 悠
4枚の絵で構成されています。1枚が新聞紙を縦に広げたぐらいの大きさなので、全体としてかなり大きい。畳1枚ぶん近くあるでしょうか。
目を閉じた人物の顔が並んでいますが、私はこの作品から「悲しみ」「苦痛」「慟哭」といった感情を感じました。
人物の顔の周りには、英字新聞から切り抜いたような文字や写真が貼り付けられています。何が書いてあるのか、顔を近づけてよく見ると…
「Deaths」とか「Gaza」とか。ああ、なるほど。そういう訴えだったんですね。うーん。強い問いかけでした。
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「刻 2025」 二の方敬子
私はこの作品が「いいな!」と思って立ち止まり、しばらく観ていました。そのうちに私の脳内には、2枚のロックアルバムのジャケットが浮かんで来たのです。
左はJoy Divisionが1979年にリリースした『Unknown Pleasures』。右はRIDEが1990年にリリースした『Nowhere』。どちらもロック史上に残る名盤と言われています。
二の方さんの作品との関係は、まったく分かりません。でもなんか…通じるもの、ありますよね?
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「鏡の男」 有吉周策
失礼ながら、この作品は私の好みではありませんでした。顔が嫌いだし
、顔と身体の大きさのバランスが変だし。
でもなぜだか、妙に気になって近くまで行き、絵に顔をくっつけるぐらいしげしげと見てみたら驚きました!
(これは目の部分)
(これは唇)
絵全体が、筆で描いてるんじゃなくて、色や柄が入った小さな紙を切り抜いてペタペタ貼り付けてつくられているんです。顔だけでなく背景も。
うひゃー。ジグソーパズルだったら何万~何十万ピースなんだ!っていう感じ。
この1枚に注ぎ込んだ作家さんのエネルギーの重さを感じました。「鏡の男」ということは、自画像なのかな。感服です。
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「りんごと青いポット」 兵藤和男
いやぁ、この絵!私は今回の展示でいちばん心がぎゅ~んとなったのはこの作品でした。このタッチ。この色彩。どこがどう良いのか言葉に出来ないけれど、とにかく大好きです。
A3サイズぐらいの小さな絵ですが、惹きつけられました。私のタイプなんですね。写実すぎないし、抽象すぎない。
乱暴になぐり描きしたような雰囲気はあるけど、けっして子どもの悪戯ではこんなふうに描けないはずです。どこが、そうなんでしょうね。不思議だ。
で、私は絵の下に張ってあるタイトルと作者名の紙も記憶のために撮影しておくんですが、この作品については「兵藤和男 1920-2012」と書いてあることに、後で気がつきました。
「え?もう亡くなった方なの?遺族の方が出品したのかな。でも10年以上もたってから?」などと疑問が広がるので名前で検索してみたら…横浜出身の有名な画家さんじゃないですか!
しかもプロフィールを読むと、私が生まれて育った町で絵の先生について学んだ時期もあるそうです。
私の亡き母より3年早くお生まれになり、2年早く亡くなっています。ほぼ同年代なので、もしかしたら商店街ですれ違っていたかもしれない。しかも母が勤めていた東芝で数年間、働いていたこともあるとか!もう驚いてしまいました。
「青い容器と洋梨の静物」 兵藤和男
この作品の画像とプロフィル写真はネットからお借りしました。そうそう。このタッチ。油絵具をこれでもかと厚塗りするのが特徴だったそうです。いいなぁ。欲しくなってしまう。
兵藤さんは「アンデパンダン展」のなりたちに貢献した人のようですが、詳しくは分かりません。なぜ今回、作品が展示されたんでしょうね。いつか関係者に会うことがあったら、訊いておきます。
そんな感じで、お気に入りの作家さんがまた増えた1日になり、嬉しかったです。
(実をいうとこの日は、午前中に山手でひょうたんから作ったランプの「あかり展」を観て、午後にこちらへ回ったのでした。山手と野毛。どちらも坂道ばかりで、足腰的には良いトレーニングになりました![]()













