「完全無欠の調和とスピードの中で:BWV 552 変ホ長調」
やっぱり聖アンの前奏曲がいい。
動画だと5分33秒から始まるペダル重低音。
最初は揺るぎない四分音符なのだが、
後半、一気に十六分音符まで加速する。
まさかのペダルで。
一見カオス、しかし完全無欠の調和の世界。
しかも極限のスピードの中でそれは展開する。
上昇して行く和音は理性の象徴であり、
スピードは狂気の象徴である。
全く相容れないものが破綻をせずに最後まで崩れない。
理性の極限と狂気の極限の調和。
これぞバッハの長調と言った感じだ。


