富士登山をナめるベテランが多いのは何故か? | 東京・横浜物語

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西麻布に生まれ育ち、現在は横浜に居住する筆者が、
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「富士登山をナめるベテランが多いのは何故か?」

 

今回書きたいのは無知や強がり、あるいは経験不足から軽装備で臨む初心者ではなく、

かなりの登山のベテランだけれども何故か富士登山をナめて来る発言をする人についてです。


あるいは富士登山をつまらないと言い切る発言をする人です。

 

周囲にもいて非常に驚きます。

 

その典型は北アルプスが大好きだった亡き父ですが。(苦笑)

 

実はつい最近、女優かつ登山家でも有名な市毛良枝さんの記事を読んだところ、

富士登山についての記述があり、

市毛さんも同様の体験をしていました。


以前から何度か触れている問題ですが、

今回はベテランだけど何故か富士登山をナめる人にフォーカスして考えたいと思います。

 

どう言う発言をする人達かと言いますと、

「富士山は眺める山であって登る山ではない」とか、

「面白くない」とか、

「大した山ではない」、

と言うような意見を主張する人達となります。

 

発言者が初心者や未体験者でしたらそんな意見は一蹴出来ますが、

ベテランとなると発言も重く、

何となくそんな気になってしまいます。


特に北アルプス愛好家にこの種の発言をする人が集中しています。

 

さて、市毛良枝さんは初めての登山で知らされないまま、

簡単だからと言う言葉を信じて行ったのが、

いずれ私が行きたいと思っている「北アルプス表銀座縦走」だったそうです。

 

そうしていきなり北アルプス三大急登の1つ「合戦尾根」を食らったのでした。(笑)

 

何かおかしいな、ここは簡単じゃないぞとずっと思っていたそうです。(笑)

 

しかしスルスルと登れてしまい、

私はイケるかも知れないと思い始めて登山にハマッて行ったと述懐しておられました。

 

そうして色々な山を登り始めて、

富士山にも登ろうとして意見を求めたところ、

登山仲間達からは「富士山は登る山じゃない」と聞かされて、

本当なのだろうか?と思っていたら登る機会があり、

しかし意外にもいい山だったのを知り、

何故登山仲間達はあんな事を言ったのか不思議に思ったのと同時に、

何でも自分で体験しない限り分からないとも思ったそうです。

 

その仲間達の中で実際に登った経験のある人は全て冬の富士山だったそうです。

 

市毛さんが登ったのは夏の富士山で、

その景色の素晴らしさに感動したと書いておられました。

 

何故、登る山じゃないと言う人が多いのでしょうか???

 

私の父がよく言っていたのは、

山小屋が非常に混雑する、でした。

 

山小屋とは後から後から人が入って来て、

寝る時はギューギュー詰めで知らない人同士の肩と肩が触れ合いながら寝るのだ、と。

 

しかしこの話は富士山だけに限らず、

コロナ禍以前は全ての山小屋がそうだったとはよく聞く話です。

 

ちなみに現在の富士山の山小屋は、

その山小屋によってスタイルに違いはありますが、

かつてのような?ギューギュー詰めは一昨年と昨年の富士登山では私は経験していません。

 

1つはカプセルホテルみたいな形式で、

もう1つは雑魚寝に近い形でしたが4人ずつの区切りがあり、

それほど酷いとは思いませんでした。

 

つまり、富士登山がダメだと言うベテランの理由に山小屋問題は当てはまりません。

 

風景が単調でつまらない、とも聞きます。

 

あくまでも私的には全くそうは思いませんでした。

 

むしろ物凄く素晴らしい景色であり、

短時間で姿を変えて行く気象もあって全然飽きませんでした。

 

と言うよりも大感動物でした。

 

ではどこにその理由があるのでしょうか???

 

ここから先は私の推測です。

 

上記のような理由は後から取ってつけたものにしか思えないのであります。

 

命に関わる事なので厳しい事を言うと、

「偏屈なヤツのオレ様一番系意見」となります。

 

そもそも登山の世界は意外に地味です。

 

登山趣味のない人にとっては北アルプスってどこ?状態です。

 

槍ヶ岳は何とか知名度は高いでしょう。


しかし日本で二番目に高い山が北岳だと知っている人は多いでしょうが、

どこにあるのか分かる人は非常に少ないでしょうし、

その山容が直ぐに浮かぶ人はもっと少ないはずです。

 

他の山は推して知るべし、です。

 

しかし富士山は日本人なら全員知っています。

 

さらに富士登山の様子は毎年毎年盛んに報道されます。

 

ちなみに富士山以外の山の報道は圧倒的に遭難した時が多いイメージがあります。

 

山容も特にアルプスは山脈を形成しているため非常に分かり難いです。

 

奥穂高岳と前穂高岳と西穂高岳などを瞬時に見分けられる人の方が遥かに少ないでしょう。

 

つまり物凄く大変な割に恐ろしく地味な世界なのが日本アルプス登山と言えましょう。

 

しかし富士山は全く逆の印象になります。

 

形が非常に美しく誰でも一発で分かり、派手で華やかです。

 

また登山者も非常に多く、それ故に素人感満載イメージもあります。

 

アルプス系ベテラン登山者はそこを徹底的に嫌って来る印象があります。

 

ネットにもそのような書き込みが見られます。

 

富士登山を嫌うベテラン登山者は、

富士山の持つ派手でミーハーな感覚が、

オレ様一番系の孤高の登山スタイルには合致しない故に、

場合によると未経験でも否定して来る、と。


実際、私の親戚も北アルプス好きでしたが、

富士登山の経験は無いけれど「富士山はまあいいや」と言って、

やらないままで終わった人でした。


経験者で嫌う人は、

もしかしたら高山病により景色を楽しむどころではなかったから?と感じています。


以前、北アルプスも富士登山も楽しんでいる人にアドバイスをもらった事があります。


「ゆっくり歩け。焦ったらダメ。コースタイムは無視し、呼吸は深く」です。


日本で2番目に高い山は南アルプスの北岳ですが、

標高は3193mで、

続く北アルプスの奥穂高岳と南アルプスの間ノ岳は3190mで、

5位の北アルプスの槍ヶ岳は3180m。


富士山だと八合目くらいの標高です。


五段階の高所分類によると、

低地  0〜1500m 問題ない場所

準高所 1500〜2500m しばらく身体を慣らし少し注意が必要

高所  2500〜3500m 高山病になる危険が高い

高高所 3500〜5800m 人間が生存出来る限界

超高所 5800m以上 高所衰退が起こり人間は生きられない

と、なっています。


つまり富士登山とは日本で唯一の高高所に行く行為です。


さらに本格的な高山病に罹る危険がある場所です。


3193mと3776mの差は非常に大きいです。


特に3500mを超えて高高所に突入して行く時の感覚はかなりヤバいです。


景色を楽しむどころか限界登山になる人が続出します。


単独峰でさらに高峰なので見える景色も独特で、

ドカーン感がハンパないのですが、

登る山ではないと言い切る人が多い現実。


しかし市毛さんを筆頭に本当に登った人の多くは大感動している現実。


困った状況かと。