3食フライドポテトで死ぬ? | 幕内秀夫の食生活日記

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 「3食フライドポテト」で中学生はなぜ死んだのか…司法解剖で見えてきた「500円生活」の過酷な現実

 

「3食フライドポテトばかり食べていた中学生が死亡した」――そんな衝撃的な事例が実際にあった。司法解剖で明らかになったのは、死亡直前まで続いていた「1日500円」で暮らす極限の生活だった。なぜ栄養失調は命を奪うまで深刻化したのか。法医学者が解剖で目の当たりにした、貧困と栄養失調の過酷な現実をたどる。

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Case. 2「3食フライドポテトで死ぬ」

「嘔吐が止まらない」と訴える中学生の男子が病院へかけ込みました。お腹の調子が悪いのだろうとの判断から整腸剤を処方され、帰宅しましたがその直後に少年は死亡。解剖によって判明した死因は、「ハンバーガーチェーン店のフライドポテト」によるものでした。

子どもの死は原因がなにであっても痛ましいものですが、とりわけ個人的に印象に残っているのが「ハンバーガーチェーン店のポテトが原因で死にいたった少年」のケースです。

嘔吐で病院にかけ込み、整腸剤を処方されたけれども、死亡してしまった中学生男子。若く既往歴もない少年の突然死の原因を明らかにするため、解剖を行ったところ、衝撃的な事実が明らかになりました。

 少年の死体を解剖して胃を切り開いたところ、まず胃全体が異常に大きくなっていました。さらに拡大した胃が腸を圧迫し、骨盤の狭い空間に小腸の一部がググッと入り込んだ結果、小腸が壊死して黒く変色していたのです。

小腸は通常、食べ物を消化して通過させるトンネルのような役割を果たす器官ですが、この腸が穴にはまり込んだ結果、トンネルが狭くなり、食べたものが通過できなくなります。

食欲低下、お腹の張り、吐き気、嘔吐などの症状を引き起こすこの状態は医学的に「腸閉塞」と呼ばれています。

では、なぜ少年は腸閉塞を起こしてしまったのか?

原因は生前の彼の家庭環境にありました。少年は父子家庭の一人っ子であり、毎日の食事は父親から渡される500円で、すべて賄っていたことが死後明らかになりました。

「500円で調理の必要がなく、たくさん食べられてお腹が膨らむものを」と考えて思い浮かんだのが、子どもでも気軽に立ち寄れるハンバーガーチェーン店のフライドポテトだったのでしょう。

毎食フライドポテトだけの食生活、そして少年の腰椎は人より1個多かった

少年は、ほぼ毎日、油の多いフライドポテトだけを食べ続け、腸閉塞を起こして苦しみながら死にいたりました。栄養バランスが極端に偏った生活が原因だったことは間違いありませんが、もうひとつ不確定ながらも、この少年固有の事情もありました。

人間の腰椎(腰あたりにある背骨)は通常、5個あります。ところが、CTで腹部を撮影したところ、少年には6個の腰椎がありました。まれに腰椎が6個ある人はいますが、骨が1本多いということは、腹部のスペースが標準より広い可能性があったと考えられます。

要するに、普通の人よりもお腹がちょっと広い。けれども、小腸の長さは標準だったため、消化の悪いフライドポテトの過剰摂取で胃にガスがたまって膨らみ、余っている腹部の空間に小腸の端が入り込んで壊死した可能性もあります。

CTと解剖だけでは、食生活と腰椎の因果関係を明言することまではできませんでしたが、私はおそらく無関係ではなかっただろうと考えています。

死亡診断書に病名の「腸閉塞」としか書くことはできませんでしたが、背景には1人親家庭の貧困や、福祉制度の取りこぼしが関係していることは明らかです。

少年に手を差し伸べられる大人が1人でも身近にいれば、と心から残念に思わずにはいられない解剖でした。

 

▼考えさせられる記事ですね。かつて、沖縄で日本で最初に開店したハンバーガーチェーンの店に行ったときのことを思い出しました。沖縄は肥満児がものすごく多く、ハンバーガーのチェーン店の数も多いというので、行ってみたのですが、ハンバーガーとフライドポテトと飲み物を合わせると、1000円弱になります。「結構高いよね。皆さんよく食べられるね」と地元の方に話すと。「違いますよ。子連れのお客さんは、たいがいフライドポテトとドリンクバーだけなんですよ。ハンバーガーはたまに食べるだけなんです」。なるほどと納得したことを思い出しました。

 実際、「500円」だからハンバーガーではなく、フライドポテトになったんですね。実際、どの程度食べていたのかはわかりませんが?それより、お父さんは一切食事を作っていなかったのだろうか?そちらのが気になります。

 今更ですが、せめてスーパーで「塩むすび」を購入していたらと思わざるを得ません。その他、原因を考えることがたくさんあり、気の重くなる記事です。