盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます。音量に注意してください。>

 

 

先日、朝から初夏を思わせる日。

もう咲いているかも。

ブログで「風光舎」を調べた。

昨年は5月16日に満開。

 

昼下がり、雫石に向かって車を走らせた。

 

 

陽光が燦燦と降り注ぐ。

青い空と萌黄色。

一番好きな時だ。

深呼吸一つして思い切り手を空に。

 

 

駐車場に入って見えた風光舎を囲む様に咲く山吹。

 

 

アプローチの若葉と山吹色。

 

 

山吹には思い入れがある。

中学2年の途中まで暮らした小さな家。

桜の名所の小高い丘の中腹にあり、街を一望できた。

家の裏手が丘を背にして小さな谷になっていた。

桜が終わると、斜面いっぱいに山吹が咲いた。

黄緑の枝を折り、中の白い綿の様な物を取り出す。

笹竹を節のない長さに切り、もっと細い竹の枝を用意する。

一方に山吹の白い芯を詰め、反対から押し出す。

すると、ポンとという音と共に飛び出す。

友達は上手だったが、

あまりうまく出来なかった。

 

山吹と新緑と青い空。

子供ながら一人眺めては綺麗だと思った。

冬は黒い枝に白い雪の輪郭。

青い空と桜の春に続いて新緑と山吹。

日陰の斜面に薄紫のスミレ。

玄関の傍にマーガレット、真夏に咲いた百合にとまるアゲハ蝶。

悠々と庭を低空で飛ぶ鬼ヤンマ。

住宅街の裏山は自然の宝庫。

そんな中で育った。

 

 

鮮やかな黄色の山吹は、

細く長い枝が風に揺れ「山振り(やまふり)」と呼ばれていた。

それが山吹となったいう説がある。

万葉集に大伴家持など、

十数種も詠まれているので古くから人々の目を楽しませてきた。

花言葉は崇高や気品だが、 

勝手に柔順や可憐が合うと思っている(笑)

 

 

 

 

アプローチの樹の階段をゆっくり上る。

風光舎の入口が見えてくる。

 

 

 

 

 

 

横顔 · 大貫妙子

 

 

庭にパラソルとテーブル。

これは素敵だ。

 

 

ドアを開けると、オーナー夫妻に迎えられる。

微笑ながら山吹が咲いたので、そろそろ来るかなと思っていたそうだ。

昨年、店がクローズした後、夫妻が散歩していた。

そこを温泉帰りに通りかかり、車を停めた。

すると、山吹が満開なので店は閉めているが、

寄ってみて下さいと言われた。

夕暮れの満開の山吹はなおのこと綺麗でしばらく見惚れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テーブル席やお気に入りの窓際の席はいっぱい。

カウンターに案内された。

ここも素敵な席。

オーナーが珈琲を淹れるのを見ながら話も聞ける。

お湯を注ぐと立ち上がる珈琲の香り。

これだけで幸せ気分。

 

 

お気に入りのケニア。

もれなく添えられるクッキー。

 

 

 

 

たっぷりのケニアを一口。

するりと喉を抜けていく。

苦味の後に喉に残る甘味。

いつもたまらなく美味しい。

 

 

いつだったか、

店の中に大貫妙子「横顔」が流れていた。

会話を邪魔しないぐらいの音量。

私は彼女のレコードを持っていた。

その中でも大好きな曲。

オーナー夫妻も好きだと知った。

そんな小さな出来事も嬉しくなる。

 

 

 

ブログを遡ると2017年6月。

初めて来たのはもっと前だ。

 

岩手山南山麓、林の中の「風光舎」は四季を通じて窓からの眺めは絵のようだ。

春の若葉、深い緑の夏、紅葉に白黒の世界の冬もいい。

窓際にまで訪れる小鳥たち。

その中で、洗練された深い味の珈琲とスイーツ。

窓からの眺めとオーナー夫妻とのやり取り。

なおさら珈琲を美味しくする。

 

 

横顔を見つめている一人の女性。

「大きな声であなたが笑ったら

 何故か私も楽しくなる。不思議ね」

そして、

「誰も知らない あの時の横顔

 昔のあなた見失って 欲しくないの」

 

何度も聞いていたい曲「横顔」。

どうしてこの曲が好きなんだろう・・・

 

 

 

 

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