こんにちは

犬の管理栄養士です。

 

以前、Xでのポストに対して「うちの犬は生肉食なので、水はあまり飲ませていません。生肉に水分が含まれているのでお水は与えていません」といった内容のコメントをいただきました。

生肉(犬の食事)
確かに、生肉にはおおよそ70%〜75%の水分が含まれています。

けれど、私はそれだけでは十分ではないと思っています。

 

今日の内容は水分が体にとっていかに大切か、不足するとどんな影響が出るかについてのお話しです。

 

 

犬の体の60〜70%は水でできている

 

犬の体は人間と同じように水分でできており、それは体の約60〜70%を占めます。


つまり、ほんの少しでも水分が不足すれば、代謝や体温調節、腎臓の働きなどに影響が出てしまいます。

犬に水を飲ませる方法

小型犬ほど水分バランスに注意が必要

 

特に小型犬の場合は体の水分量が少なく、気温や湿度の変化、食事内容の影響を受けやすい傾向があります。


「あまり水を飲まない」「でも元気そうだから大丈夫」と思っていると、実は体の中でじわじわと脱水が進んでいることもあります。

散歩中の犬が携帯用給水器で水を飲む

お肉が負担になる犬もいる

 

また、犬なのにお肉を食べられない子もいます。


それはお肉が嫌いなのではなく、消化吸収に負担がかかる体質だからです。

お肉を減らすと食事全体の量が減ってしまうので、代わりに何を加えるかは悩ましいところです。


白米は良くない、野菜を多くするとシュウ酸が増える…など、さまざまな情報があり迷いますよね。

 

市販のドライフードでも、実際にはお肉(動物性たんぱく質)は25〜40%程度が一般的で、その他は野菜や穀類などの補助食材、かさ増し食材が中心です。


けれど、お肉が少ないからといって体調を崩すわけではありません。

むしろ、お肉97%など高たんぱくのフードのほうが、消化に負担をかけやすい印象があります。

 

手作りごはんは水分が多く、消化にも優しい食事です。
ただし、夏場などは食事以外にも水分を補給することが大切です。

 

水分不足によって起こる症状も多く、水をしっかり摂ることで得られる健康効果もたくさんあります。

 

犬が水を飲む理由

 

水は体の中で最も重要な栄養素です。
血液の流れを保ち、栄養や酸素を全身に運ぶ役割を果たしています。


また、体温を調節したり、老廃物を尿として排出したり、代謝をスムーズにする働きもあります。


十分な水分があることで、腎臓の負担が減り、尿路結石や膀胱炎の予防にもつながります。

柴犬が水道から水を飲んでいる

生肉だけでは足りない理由

 

生肉に含まれる水分は確かに多いですが、体が必要とする量をまかなうには不十分なことがほとんどです。


犬は体重1kgあたり50〜60mlの水分が必要とされています。
体の大部分を水が占めているため、食事に含まれる水分だけで補うのは難しいのです。


特に運動量が多い犬、気温が高い季節、またシニア犬などは、より多くの水分が必要になります。

フレンチブルドッグが水飲みボウルで水を飲む

小型犬に多い水分不足

 

小型犬は体が小さい分、体温変化や脱水の影響を受けやすいです。
また、繊細な子が多く「お水をあまり飲まない」という相談をよく受けます。


もともと代謝が早く、腎臓や肝臓も小さいため、少しの水分不足が大きな負担になってしまうこともあります。


見た目では分かりにくいですが、尿の色が濃い・量が少ない・皮膚が乾燥しているなどのサインがある場合は、水分不足の可能性があります。

犬に給水ボトルで水を与える

水分を摂らせる工夫

 

お水が苦手な子には、飲み方を工夫してみましょう。


・ぬるま湯にして香りを立てる
・ヤギミルクや無塩の鶏スープで風味をつける
・フードや手作りごはんに水を加える
・お皿を清潔に保ち、こまめに交換する
・自動給水器で流れる水にしてみる

 

また、手作りごはんに野菜やスープを取り入れることで、自然に水分量を増やすこともできます。
水を「飲ませる」のではなく、「おいしく摂らせる」工夫が大切です。

image

手作りごはんの仕上げにスープを回しかけてます。

 

 

まとめ

 

水分は体を巡らせる“流れ”をつくる大切な栄養素です。


食事の内容だけでなく、水の摂取量も健康管理の一部として考えてみてください。

お水をしっかり飲むことで、体の中がきれいに循環し、皮膚や毛艶、内臓の働きまで元気に保つことができます。

 

水をあまり飲まない子も、「どうしたら飲んでくれるかな」と工夫していくうちに、きっとその子なりのペースが見つかると思います。

 
愛犬が健やかに毎日を過ごせるよう、食事と一緒に“お水の時間”も楽しみになるといいですね。
 
今日の記事が、愛犬の水分摂取を見直すきっかけになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。