こんにちは
犬の管理栄養士です
もくじ================
・フリーズドライフードへの思い
・お肉97%のフードは本当に体に良いのか?
■ 高タンパク質のリスク
■ 食物繊維・炭水化物の不足
■ 肉だけでは不足しやすい栄養素
■ 市販の「お肉97%」の狙いと注意点
■肉50%+野菜+穀類50%は理想的
■犬に必要なビタミン
■犬に必要なミネラル
■犬に必要なアミノ酸
■まとめ
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フリーズドライフードへの思い
以前ブログで「こだわりの安心安全食材でドッグフードを作ったら、3キロ3万円でも利益がほとんど出ない」そんなお話をしました
体重が1キロや2キロの小型犬ならともかく、大型犬にこの価格はとても現実的ではないと感じています。
6年ほど前から輸入されるようになり、最近認知度が上がっているフリーズドライフードがあるのをご存じでしょうか?
この商品は最近リニューアルしてなんとお肉97%で作られています
販売価格は3.6キロで3.7万円~4万円ほどですが、今は市場で品薄状態になっていて、なかなか商品が輸入されない状態が続いています
この理由は今の日本は市場価値がなく、大きな取引ができる諸外国との取引が主で、残った分が入ってくるといったところだと思います(あくまで私の見解)
総合栄養食と謳われているこのフード、代理店さんに伺ったらお肉だけでは総合栄養食としての成分を網羅できないため、サプリメントを添加しているとのことでした
お聞きした添加物はコチラです
カルシウム:原材料由来
リン :原材料由来+リン酸二カリウム
マグネシウム :原材料由来+酸化マグネシウム
塩化物・ナトリウム :原材料由来+塩化ナトリウム
銅 :原材料由来+プロティネイト銅
オメガ3,6脂肪酸:原材料由来
じつはフリーズドライフードは私が様々な犬猫用の商品を作るにあたって、本当に憧れた製造法でした
ほとんどの栄養素を壊さずに、生の状態とほぼ遜色ない栄養素を保持できる、つまり加熱せず水分だけを昇華させた「生」のじょうたいなのです
なぜエアードライと天日乾燥を併用した製造にしたかと言うと、エアードライ製法の方が優れた滅菌性があることと、フリーズドライの機械が1,000万円以上、しかも一般家庭に設置できる大きさではなく、自分でしっかりと管理できる点からもを昔ながらのエアードライ+天日乾燥を選びました
外注するとしても価格がとても高いフリーズドライ
高過ぎる理由はエアードライが8時間から10時間なのに対し、フリーズドライは80時間を要します
そこには機会を動かす電気代、人件費なども80時間分掛かるということです
今後もっと安く、現実的な価格でご提供出来るようになったら是非作りたいと今も思っています
なのでこのフリーズドライフードを悪く思っているわけではなく、お肉97%に対する思いをお話ししたいと思います
お肉97%のフードは本当に体に良いのか?=======
結論から言うと「お肉97%の食事がすべての犬にとって良いとは限らない」むしろ体への負担になる場合もあります
それは次のようなリスクが考えられます
■ 高タンパク質のリスク
*腎臓への負担
高齢犬や腎機能に不安がある犬にとっては高タンパク質食は腎臓に負担となり、慢性腎不全の進行を早める可能性があります
*肝臓への負担
タンパク質代謝によって生じるアンモニアなどの処理に肝臓が関わるため、肝臓疾患を持つ犬にも高タンパクは注意が必要です
■ 食物繊維・炭水化物の不足
*お通じへの影響
お肉中心だと食物繊維が不足しやすく、便秘や下痢などの消化器トラブルを招くことがあります
*エネルギー源の偏り
犬は炭水化物も適切に消化、利用できるので、穀類や野菜はエネルギー源や腸内環境のサポートとしても有効です
■ 肉だけでは不足しやすい栄養素
*犬の健康を保つにはお肉だけでは補いにくい栄養素があります
カルシウム(骨の成長・維持)
マグネシウムやカリウムなどのミネラル
水溶性ビタミン(B群やCなど)
■ 市販の「お肉97%」の狙いと注意点
*消費者にプレミアム感や自然食 肉食動物らしさをアピールする要素が強い
*短期的には食いつきが良くても長期的な健康には疑問が残る
以上が私が感じたリスクです
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■肉50%+野菜+穀類50%は理想的
肉は動物性タンパク質の供給源、野菜はビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源、穀類はエネルギー源と腸内環境をサポートし、バランスの良いごはんは、実際のうんちの状態や犬の元気さにも反映されていて科学的にも非常に理にかなっています
約8年にわたって手作りごはんの元になる食材を販売し、そのご感想など多くの愛犬に食べていただいた様子や体の変化などを実際に耳にして感じることは、犬にとってお肉はもちろん大切なタンパク源ですが、お野菜やきのこ、海藻類などのビタミンやミネラル、アミノ酸などが腸内環境を整え、体調を健やかに保つと感じます
添加物で補える部分はあったとしても、様々な食材を口から食べて消化吸収することが大切です
以下に犬が必要なビタミン、ミネラル、アミノ酸、作用をご紹介します
普段私たちが口にする食材がほとんどですので、手作りごはんの食材選びの参考にしてくださいね
■犬に必要なビタミン=======
ビタミンA 、ビタミンB1 、ビタミンB2 、、ビタミンB3(ナイアシン)、 ビタミンB5(パントテン酸)、 ビタミンB6 、ビタミンB7(ビオチン)、 ビタミンB9(葉酸)、 ビタミンB12、 ビタミンC 、ビタミンD 、ビタミンE
■ビタミンA
作用:視力、皮膚、免疫維持に重要
レバー(鶏、豚)
にんじん
かぼちゃ
卵黄
■ビタミンB1(チアミン)
■ビタミンB2(リボフラビン)
作用:皮膚や被毛の健康を維持
レバー
卵
ヨーグルト
魚類
■ビタミンB6
作用:タンパク質代謝を助ける
鶏肉
バナナ
さつまいも
大豆製品
■ビタミンB12
作用:赤血球の生成や神経機能を助ける
レバー
卵
魚
肉類(特に赤身)
■ナイアシン(ビタミンB3)
作用:エネルギー代謝や皮膚の健康に必要
鶏肉
レバー
魚
きのこ類
■葉酸(ビタミンB9)
作用:細胞の再生・造血に関与
レバー
緑黄色野菜
ブロッコリー
アスパラガス
豆類
■パントテン酸(ビタミンB5)
作用:エネルギー産生や免疫維持を助ける
レバー
卵黄
きのこ
魚
■ビタミンC
作用:抗酸化作用や免疫機能を補助(犬は体内で合成可能だが加齢やストレス時は補給推奨)
ブロッコリー
いちご
キャベツ
パプリカ
さつまいも
■ビタミンD
作用:カルシウムとリンの吸収を助け、骨を強くする
魚(特に鮭、いわし)
卵黄
レバー
きのこ(干ししいたけなど)
■ビタミンE
作用:抗酸化作用があり老化予防に効果的
植物油(オリーブ油)
かぼちゃ
卵黄
■犬に必要なミネラル=======
カルシウム リン マグネシウム カリウム ナトリウム クロール 鉄 亜鉛 銅 マンガン ヨウ素 モリブデン クロム コバルトなど
■カルシウム(Ca)
作用:骨や歯の形成、神経や筋肉の働きに必要
不足すると骨が弱くなり、過剰でも内臓に負担がかかる
卵殻パウダー(最も手軽で吸収がよい)
煮干し
いわし
しらす干し
小松菜
水菜
チンゲン菜
ごま
肉食中心だとカルシウム不足になりやすいため、必ず補う必要があります(特に卵殻パウダーなど)
■リン(P)
作用:エネルギー代謝や骨の構成成分
肉類にはリンが多く含まれるので、カルシウムとバランスを取る必要があります
鶏肉
豚肉
牛肉
魚類(特に内臓や骨ごと)
卵
チーズ
■マグネシウム(Mg)
作用:神経の働きや筋肉の収縮をサポート
かぼちゃ
ひじき
ほうれん草
玄米
■カリウム(K)
作用:体内の水分バランスや血圧調整に関わる
腎疾患があるときは制限が必要
さつまいも
バナナ
じゃがいも
小松菜
ほうれん草
豆類(納豆、大豆など)
■鉄(Fe)
作用:赤血球を作るのに不可欠で、貧血予防に重要
レバー(鶏・豚)※与えすぎ注意
赤身肉(牛肉など)
あさり(ゆで汁も使える)
ひじき
卵黄
■亜鉛(Zn)
作用:皮膚や毛並みの健康、免疫機能のサポート
牛赤身肉
レバー
卵
チーズ
かぼちゃの種(細かくして)
■銅(Cu)
作用:鉄の代謝や被毛の色つやに関与
レバー(特に豚)
ナッツ類(細かくして)
全粒穀物
大豆
■犬に必要なアミノ酸=======
アルギニン リジン ヒスチジン イソロイシン ロイシン メチオニン フェニルアラニン スレオニン トリプトファン バリン グリシン アラニン セリン アスパラギン酸 グルタミン酸 システイン チロシン プロリン アスパラギン グルタミン
■ アミノ酸を多く含む食材(手作りごはんに使いやすいもの)
鶏むね肉
鶏ささみ
鶏レバー(アルギニン・メチオニン・鉄分も豊富)
牛赤身肉
豚ヒレ肉
魚(まぐろ、かつお、いわし、鮭など)
卵(全卵または卵黄)
納豆や豆腐などの大豆製品(植物性ながらリジンが豊富)
ヨーグルトやチーズ(乳タンパク質として有効)
しらす干し・煮干し(動物性たんぱく+カルシウム)
■ まとめ
*「お肉97%」が栄養バランスが良いわけではない
*高タンパク・低繊維・低炭水化物食は腎臓・肝臓・消化器に負担になる可能性がある
*普段の手作りごはんのトッピングにお水でもどしてプラスするのは良い
以上長くなりましたがフリーズドライフードに対する私の見解を述べてみました
参考になりましたら幸いです
皆さまの大切な愛犬愛猫が健やかに過ごせますように
いつも感謝でいっぱいです![]()







