こんにちは

 

 

4年~5年前に投稿したAIMについての記事

たくさんの希望と期待を込め、1日でも早く「治療」を受けられる日が来ますように…

そう願って書いたのを憶えています。

 

本当に猫が30歳まで生きられる日が来たら、それってどんなに素晴らしいことだろ…と胸がいっぱいになったのを思い出します。

 

猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

 

そしてこの5月、宮崎徹氏が開発したAIMが、2027年度から全国の動物病院で治療可能になる見込みだという嬉しいニュースが届きました。

 

慢性腎臓病(CKD)は、多くの猫たちが高齢になるにつれて直面する病気で、進行すると命に関わる深刻な状態になります。現状では、進行を遅らせることはできても、根本的な治療法は存在せず、多くの飼い主が日々不安と向き合いながら、大切な家族を支えています。

そんな中、このAIMというタンパク質を用いた治療法は、猫の腎臓病に対して大きな希望を与えてくれます。AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)は、宮崎徹氏が発見したもので、体内で死んだ細胞の除去を促進する役割を果たすタンパク質です。腎臓にたまる老廃物や損傷細胞を効率的に取り除く働きがあり、これにより腎機能の低下を抑制できるとされています。

 

宮崎氏は、東京大学で長年にわたり研究を続け、AIMが腎疾患やメタボリックシンドローム、自己免疫疾患など、さまざまな病気の改善に役立つ可能性を提示してきました。特に動物モデルにおいて、AIM投与によって腎機能が回復するという成果が得られたことから、実際の治療への応用が現実味を帯びてきました。

 

猫を対象としたこの研究も段階を踏んで進められており、まずは治験に先立つ形で、全国の飼い主さんの協力による「調査採血」が実施されました。この調査は、猫のCKDの現状をより正確に把握するために行われたもので、当初から多くの関心が寄せられていました。

 

最終的には、全国で834件の申し込みがあり、そのうち500件以上の猫が実際に採血を受けました。愛知県稲沢市に続き、大阪市平野区の病院などでも採血が可能になり、地域の輪が広がる中、必要なデータが十分に揃ったことが報告されています。これにより、いよいよ本格的な治験に進む段階へと入りました。

X(旧Twitter)での宮崎氏の投稿からは、協力してくださった飼い主の方々や、受け入れを行った動物病院への深い感謝の気持ちが伝わってきます。「お陰様で治験を開始するのに必要な情報を、ほぼ十分得ることができました」「皆様のご協力に心から感謝致します」といった言葉からも、この取り組みがいかに多くの人々の善意と支援に支えられているかがわかります。

 

AIM治療が2027年度から全国の動物病院で提供されるようになれば、腎臓病で苦しむ多くの猫たちにとって、まさに命を救う治療となるでしょう。日々の食事療法や皮下点滴だけでは限界を感じていた飼い主さんたちにとっても、科学に裏付けされた新たな選択肢ができることは、心強い支えになるはずです。

 

猫は自分の体調不良を隠そうとする動物で、飼い主が異変に気づいたときにはすでに病気が進行していることも少なくありません。だからこそ、少しでも早く、少しでも多くの治療の選択肢が手に入ることは、本当に貴重な前進です。

 

このような画期的な研究成果が、動物医療の現場で現実のものとなるまでには、多くの時間と労力が費やされています。それも治験に協力してくださった飼い主さんや、研究を進める宮崎氏のような研究者の存在があってこそ、この未来は形になろうとしています。

 

腎臓病で苦しむすべての猫たちが、再び元気に走り回る日が来るように、この治療法が1日でも早く実用化され、腎臓病と闘っている猫の治療に間に合いますように、1匹でも多くの命を救えることを、心から願っています。

 

宮崎徹氏と研究チームの皆さま、そして協力いただいたすべての方々に、心より敬意と感謝を捧げます。

 

この素晴らしい研究が、動物医療の未来を切り拓く大きな一歩となることを、心から信じています。

 

 

宮崎徹氏のAIM研究の歩み

■ 2003年
AIMの発見
宮崎徹氏(当時:東京大学医科学研究所)によって、「AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)」という新しいタンパク質が発見される。これは、マクロファージ(免疫細胞)が分泌する分子で、アポトーシス(細胞死)を抑制し、組織修復や免疫制御に関与することが示唆された

■ 2007年
AIMとメタボリックシンドロームの関係を解明
AIMが脂肪細胞の死滅を誘導することで、肥満や脂肪肝を改善する効果があることをマウス実験で証明
→ Nature Medicine に論文発表(Miyazaki et al., 2007)
この研究により、AIMが脂肪代謝に関与すること、生活習慣病に対する新たな治療ターゲットになり得ることが世界的に注目される

■ 2011年
AIMと腎障害の関連を発見
AIMが腎臓の急性障害(AKI)時に活性化され、損傷した細胞や不要物を除去し、腎機能を回復させる働きがあることを解明
→ Cell Reports や関連学術誌に発表

■ 2015年
慢性腎臓病(CKD)へのAIMの応用可能性に着手
AIMが急性腎障害だけでなく、慢性的な腎機能低下にも改善効果をもたらすことが、動物モデルを用いた研究で示される。慢性腎疾患に対するAIM療法の基礎的データが蓄積され始める

■ 2016年
AIM医薬品開発プロジェクト始動
AIMの医薬品化に向けて、創薬ベンチャー企業「AIM Therapeutics(旧:ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ)」と連携し、ヒト用・動物用医薬品の開発がスタート

■ 2019年〜2020年
動物向けAIM治療の研究強化
猫の慢性腎臓病に特化した治療開発が本格化。猫はAIMが血中でIgMと強く結合しており、うまく機能しないことが判明。これに対して外部から活性化AIMを投与する方法が研究され、動物モデルで効果を確認

■ 2021年
猫へのAIM投与で腎機能改善を確認(マウスおよび猫モデル)
特別な活性化AIM製剤の開発に成功。猫の体内でも機能するAIMの投与により、腎機能の維持・改善が見込めることを動物実験で実証

■ 2023年
猫のCKDに対する調査採血プロジェクト開始
全国の動物病院と連携し、慢性腎臓病の猫から血液を採取・解析する大規模調査を実施。AIM治療に必要な臨床情報収集が本格化

■ 2024年〜2025年
治験前調査完了・治験開始へ
調査採血が834件に達し、必要な知見を取得。猫のCKDに対するAIM治験の準備が整い、いよいよ治験フェーズに突入

2027年(予定)
全国の動物病院でのAIM治療実用化へ

治験結果を踏まえ、2027年度を目途にAIM製剤の獣医療現場での使用が全国規模で可能になる見込み

 

 

 

AIMは犬の腎臓病も改善する?

 

AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)とは、マクロファージが分泌するタンパク質で、細胞の死(アポトーシス)を抑制し、免疫や老廃物除去に関与しています。

特に腎臓においては、尿細管にたまった老廃物を除去する役割があり、通常は血中に存在しますが、腎障害があると腎臓内で活性化され、治癒を促す働きをします。

 

猫でAIMが注目される理由は、猫ではAIMがアルブミンと強く結合しており、腎障害時にも腎臓内に移動しにくいという特性があるためです。そのため腎臓病が悪化しやすく、このメカニズムを解決するために、AIMを人工的に補充する治療が研究されてきました。

 

一方、犬にはAIM治療が必要ないと考えられています。

犬ではAIMがアルブミンと強く結合せず、腎障害時にきちんと腎臓へ移動できるため、犬のAIMは本来の役割を果たしており、治療的な補充の必要性がないといった考え方です。

 

 

 

 

♦AIMを用いたフード、サプリメント、チュール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました

いつも感謝でいっぱいですクローバー