天然のバニラビーンズを使ったお菓子は、とても風味が良いですよね。
でもバニラビーンズを毎回使うには値段が高価だったり、さやから取り出すのが手間と感じて、バニラの風味を手軽に加えることができるバニラエッセンスに頼ることも多々あります。
そんなバニラエッセンスも、自分で作ることができるもののひとつ。
天然のバニラを使うので、香料と同じくらい香りを出したいとなると使用量が多くなりますが、本物の贅沢な香りを手軽に楽しむことができます。
ところで日本で言うバニラエッセンスは、アメリカなどの外国ではバニラエクストラクトと呼ばれていて、基本的には同じものですが使用量は全く異なります。
詳しい違いはレシピの一番最後に書きましたが、日本ではバニラエッセンスと比べるとあまり認知度は高くないように感じるエクストラクト。
このレシピは、エクストラクトです。
天然のバニラビーンズを使って作るエクストラクトは、香りの強い香料から作られる日本で一般的なバニラエッセンスやバニラオイルと比べると使用量は多くなりますが、天然のバニラから作られたエクストラクトの既製品はとても高価。
でも香料を使った添加物はあまり使いたくないと言うことであれば、自分で高品質なバニラエクストラクトを安価に作ってしまうのが一番です。
個人的にはバニラエッセンスを使うこともありますが、お菓子をよく作る人であれば家にある洋酒と残ったバニラビーンズの残りでも作れるバニラエクストラクト作り、試してみる価値はあると思います。
~作り方~
目安 好みで割合は増減
バニラビーンズ 1~2本
ウォッカ or ラム酒 100~150cc
①瓶を煮沸したら、よく切れるナイフでバニラのさやを縦に割いて種をしごき出し、さやも数等分して、種とさやを瓶に入れる
→種の粒が気になる場合は出来上がり後に目の細かい茶漉しなどで漉したり、バニラの種をさやから出さずにカットしただけのものを多目に漬け込む
②さやが出ないようにアルコールを注いで蓋をし、数日に一回軽く振りながら(種が気になる場合は振らない)冷暗所で1ヶ月浸け込む
→時間をかけたほうがまろやかにはなるものの、急ぐ時はバニラの割合を増やし、2週間後から使用可
③アルコールが無くなったりさやが表面から出た時には都度アルコールを注ぎ足し、香りが弱くなってきたりお菓子作りに使った際半端な余りがでた時などには更にバニラを足したり漬け込んでいたものと入れ替えるなどして継ぎ足すと半永久的に使用可
◆バニラの割合を多く、長く熟成させた分だけ香りは強くまろやかに
~保存・期限~
アルコール度数が高い洋酒を使い、作る時や取り出す際に使用する器具類や保存瓶は煮沸して完全に乾かしたものや清潔なものを用いたとして、使用した分の洋酒やバニラを継ぎ足していけば半永久的に使用可。
使い切るのであれば期限は半年から1年ほどが目安。
時間が立つほどに香りが強くなる、逆に香りが弱くなるなど両方の意見があるものの、使用するバニラビーンズや保管状態にもよるので、香りや目視で判断を。
香りが弱くなったと感じたらバニラを足したり、浸け込んでいたものと取り替えること。
~使用法~
お菓子作りに使う場合の使用量は、数滴で香りがつくバニラエッセンスよりもやや多く必要ではあるものの、香りの強さにもよるので少しずつ味を見ながら加え、適量を決めます。
また生のバニラを削いで入れた時と同じように生地に粒が混ざるものの、気になる場合は目の細かい茶漉しで漉したり、瓶の中身が混ざらないようそっと上澄みを使うこと。
バニラアイスやフルーツケーキのソースとしてそのまま使うこともできます。
~アルコールについて~
使うお酒は度数が高いウォッカなどだとよく香りも出ますが、香りが好みであれば、より深みが出るブランデーやラム酒(ホワイト・ダーク)、白テキーラなどでも。
私はお菓子に深みが出るラム酒が好きなので、写真はダークラム使用。
~バニラエッセンスとバニラエクストラクトの違い~
外国のお菓子のレシピ本を見ていると、バニラエクストラクトはよく小さじ1や大さじ1など結構な容量で表記されています。
日本のレシピで『バニラエッセンス 2~3滴』などの表記を見慣れている私は、初めて目にした時にその使用量に驚きました。
バニラエッセンスとバニラエクストラクトは、どちらも天然のバニラビーンズやバニラの香りがする香料を、エタノールや水を加えて抽出・希釈された物ですが、違いは“抽出濃度”。
日本で一般的なバニラエッセンスやバニラオイルは香料を使っていて、外国のものに比べると香料の濃度が高いために数滴で香りがつきます。
でも外国では人工の香料が誕生する以前から天然のバニラビーンズから作られたバニラエクストラクトが使用されていたため、バニラ香料が開発された際に、これまで天然のバニラエクストラクトを入れて作られていたお菓子レシピをバニラ香料のエクストラクトで作っても同じ分量で作れるようにと、同程度の濃度に合わせられたのだそう。
そのことから、日本のものが外国のバニラエクストラクトに比べて少ない使用量でも同じくらいの香りがつくと言うわけです。
逆に、外国の人が日本のバニラエッセンスを使用したレシピを見たら、たった数滴で香りがつくなんて信じ難いかもしれませんね。
