東京都美術館に行ってきた。
4月28日から5月6日まで開催の「開館100周年記念ウィーク」で、アニバーサリー・ガーデンが登場している。
「東京都美術館開館100周年記念 アンドリュー・ワイエス」展
私にとって、アンドリュー・ワイエスといえば「クリスティーナの世界」。
美術の教科書に掲載されていたような…。
手前にピンクのワンピースを着た女性が草原の地面に半身を起こした状態が後ろ姿で描かれ、奥のほうにある家を眺めている作品である。
そのアンドリュー・ワイエスの17年ぶりとなる回顧展である。
***メモ***
「スウィープ」 1967年 テンペラ、パネル 61.3 × 89.2 フリント美術館
解説パネルに「境界を示す石垣の上にロブスター漁のボートの長いオールが置かれている」とあった。ロブスター漁がさかんなところなのか。
灰色の空、奥のほうに家の屋根。
絵の中に椅子を持って入って行って、ぼんやり眺めていたい静かな風景だ。
「雪の朝 」 1947年 テンペラ、パネル 55.2 × 40.6 ユニマットグループ
灯台は明るく周りを照らし、灯台守の家(多分)の窓も灯が点いている。窓の一つにクリスマスリースが飾られている。夜空は灰色で星も描かれている。
「ブルーベリーのバケツ」 1964年 水彩、紙 69.9 × 48.6 ユニマットグループ
窓辺にブルーベリーの入った金属製のバケツが置いてある。解説パネルによると、このブルーベリーは、妻・ベッツィが摘んできたものだそう。
美しく、静かな情景である。この絵が欲しい…と思った。
「クリスティーナ・オルソン」 1947年 テンペラ、パネル 83.8 × 63.5
マイロン・クニン・コレクション、ミネアポリス
ポスターやチラシにも使われているこの作品である。
モデルになっているクリスティーナ・オルソン。上述の「クリスティーナの世界」のモデルもこの女性だ。クリスティーナがモデルとなった作品は、公式Instagramによると200点以上あるらしい。
「オルソン家の朝食」 1967年 水彩、紙 61.0 × 41.8 丸沼芸術の森
本展覧会には、オルソン・ハウスの模型も展示されていた。
ワイエスの妻・ベッツィの友人のオルソン姉弟が住む家である。
3階の窓のガラスの割れたところに突っ込まれたカーテン布がばっちり描かれている。このカーテン布が突っ込まれた状態のガラスの割れた窓は、様々な作品に描かれている。
台所の窓に人影があり、これはクリスティーナの弟だろうか。
煙突から煙が立っており、クリスティーナがお料理を作っているのだろうか。
全体的に無彩色を使って描かれているように見えるが、淡彩が施されており、地面に生えた草、白い小さな花は実際の色より鮮明にも見えてくる。
「オルソンの家」 1969年 水彩、紙 54.6 × 75.4 丸沼芸術の森
水墨画のよう。解説パネルに「主のいなくなった家」と書かれていた。
「ケネットの集会所」 1980年 水彩、紙 48.2 × 69.7 メナード美術館
よく見ると、人が描かれている。
「乗船の一行」 1982年 テンペラ、パネル 70.5 × 50.8
フィルブルック美術館、タルサ
公式Instagramによると「メイン州のワイエス夫妻が所有する島の無人の室内を描いた作品」らしい。し、島を所有?!
ヴィルヘルム・ハマスホイの絵画を連想する人は多いのではないか。
人を描かず人を連想させる。
そして、解説パネルによると、この家は海岸近くにあり、窓から大型ヨットがときおり見えたそうだ。窓に見えるのはヨットの帆か。
展示室にはこのような装飾もあり、雰囲気がある。
「ぼろ袋」 1986年 水彩、紙 76.0 × 57.0 ユニマットグループ
可愛いワンちゃんが描かれているのだ。
「ノックス・グレンジ」 1987年 水彩、紙 56.5 × 76.5 ユニマットグループ
手前に描かれている板のようなものは何だろうと、「図録」の見本があったので調べてみると、ボートがひっくり返されている状態のようだ。んんんん。
「花びら」 1991年 水彩、紙 75.5 × 56.0 ボストン美術館
自宅の母屋を描いた作品。開いた窓はワイエス夫婦の寝室の窓だそう。
作品は、この写真よりずっと明るく軽やかである。
「島のポーチ」 1999年 水彩、紙 33.6 × 55.8 ユニマットグループ
「ゼラニウム」 1960年 ドライブラッシュ・水彩、紙 52.7 × 39.4
ファーンズワース美術館、ロックランド
解説パネルによると、オルソン・ハウスの台所の窓を真正面から描いた作品だそう。
室内にクリスティーナが描かれているとのことで、よく見ると、確かに…。
説明を読まないと恐らく気づかないだろうなあ。
「ヒトデ」 1986年 水彩、紙 72.7 × 54.0 フィルブルック美術館、タルサ
双眼鏡を覗いているのは妻・ベッツィだそう。
もしかすると本展覧会で一番明るく描かれた作品ではないかと思う。
いやあ、これは予想以上に良かった。
鑑賞を迷っているとすれば、お薦めしたい。
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美術館内の「RESTAURANT MUSE(レストラン ミューズ)」で、
アンドリュー・ワイエス展とのコラボメニューを味わった。
“真夏の冷製スープ 星のシルエット”
ビシソワーズスープ リンゴのジュレと共に
これは美味しかった。リンゴの甘味がアクセントになっていた。
“真鯛と大地の恵み”
真鯛のポアレ エピス風味 イカスミのブールブラン
ムール貝が特に美味しかった。
昨日の「中国料理 東天紅 LUCIS GARDEN 上野店」のお席も大変すばらしかったが、本日も窓際のお席だったのだ。
窓から、こんな景色を見ながら食事ができるとは…
食事を終え、中央棟の1階に降り「佐藤慶太郎記念 アートラウンジ」へ。
机は、前川建築設計事務所が設計、天童木工が製作の「おむすび型テーブル」。
椅子は、イブ・コフォード・ラーセンの「IL-10 イージーチェア」。
こちらで暫し休憩。立ちたくない座り心地。
窓際にはフィン・ユールの椅子とソファーもあり、そちらは満席だった。
次回は狙いたい。
このアートラウンジでは、隣のスペースにある「cafe Art(カフェ アート)」からテイクアウトした飲物なら持ち込みできるようなのだ。良いねえ。
満ち足りた気分で美術館を後にした。
鈴木久雄「P 3824 M君までの距離」 1977年制作 素材:花崗岩






















