所用で都心に出るついでに、東京都美術館に行ってきた。

 

 

「没後70年 吉田博展」である。

 

 

私は、2017年1月にNHK日曜美術館で「木版画 未踏の頂へ~吉田博の挑戦~」を見て、大変興味を持った。

 

その後、2017年7月に横浜美術館コレクション展で「東京拾二題 亀井戸」などを鑑賞、そして、その2週間後くらいに東郷青児記念損保ジャパン日本東亜美術館で「生誕140年 吉田博展」を鑑賞している。

 

 

左が2017年損保ジャパン日本東亜美術館での図録、右が今回の図録である。

こういう色彩が吉田博を代表するものなのだろう。

大変美しい。

 

 

この2冊の図録、とてもデザインが似ている。巻末をみるとデザインは同じ方が担当していた。なるほど。

 

☆今回の展覧会でのメモ☆

 

「雲井桜」(明治32(1899)年頃 水彩、紙 福岡県立美術館所蔵)

奈良県の吉野が舞台の作品、月の光と桜と女性3人が描かれていて、月の黄色い色がとても印象的だった。水彩画がこんなに美しいとは・・・。

 

「牧場の午後」(大正10(1921)年 木版、紙 千葉市美術館所蔵)

吉田博というと、山や水の風景、街や名跡などを描いたものが思い浮かぶが、この牛を描いた作品もとても良いと思った。

 

「ホノルル水族館」(大正14(1925)年 木版、紙)

米国シリーズとのこと。モダンな感じ。熱帯魚の群れが描かれている。

初めて見るかも・・・と思ったが2017年の損保ジャパン日本東亜美術館でも展示されていたようだ。今回はとても引きつけられたが、前回はそうでもなかったのか。

 

吉田博は、拡大版の作品にも挑戦しており、版木と紙の収縮率の違いに対応するため摺りに大いに苦労したらしい。

 

「雲井桜」(大正15(1926)年 木版、紙)

53.9×70.7㎝。水彩の「雲井桜」と場所は同じようだが、描いたものは違う作品。

 

「沼崎牧場」(昭和3(1928)年 木版、紙)

53.0×71.0㎝。こちらの牧場は、馬が描かれている。

上に書いた「牧場の午後」のサイズが45.3×32.6㎝なので、比べるとかなり大きい。

 

吉田博の作品は、色が大変美しいが、この作品は、ほとんど色を用いていなかった。

 

「中里之雪」(昭和3(1928)年 木版、紙)

自邸の庭が雪景色になったところを描いたようだ。

水墨画とは全く違った表現。版画ならではの表現のように思った。

 

 

美術館の近くに咲いていた。季節を感じる。