タイトルは10 Sources of Low Self-Esteem(自己不信の10の原因)です。Self-esteem: what happened while you grew up was not your fault(自己評価:成長過程で起こったことについて、あなたには責任はない)となっています。
筆者は臨床心理士のSuzanne Lachmannさん(女性)です(→外部記事リンク)。
成長していく過程で、人は自分に対して不信感や劣等感を持つことがあります。そのほとんどは成長の過程で乗り越えられるものですが、中には、そこから抜けきれず、自分評価を不当に下げてしまう原因となってしまうことがあります。
もちろん自己評価が低いことが、いちがいに悪いわけではありません。それが謙虚さや向上心につながればプラスになることもあります。
でも、強い劣等感から来る自己不信は「自分は何をやってもダメ」といった気持ちにつながりやすく、生きていく上で明らかにマイナスです。
そういった傾向がある人は、その原因を明確にすることで、それを乗り越えるきっかけになります。原因を特定化し、それを明確に意識することが解決への第一歩であり、最大限に効果のある方法です。心当たりのあり方は、ぜひ参考にしてください。
1. Disapproving Authority Figures 「認めてもらえなかった」
子供のときに何をやっても認めてもらえないような環境にあると、自分がやったことについてダメだったところばかりが気になってしまい、大人になって自分に対してプラスイメージを持つことができなくなります。
2. Uninvolved/Preoccupied Caregivers 「無視された/放っておかれた」
子供のころに親やほかの家族に無視されてしまっていると、向上しようという動機づけが困難になります。そうなると、大人になっても、自分は誰からも注目されていないという気持ちがつきまとい、自分の存在すら人の迷惑になっているのではないか、といった強迫観念が生じてしまいます。
3. Authority Figures in Conflict 「夫婦の仲が険悪」
親どうしが険悪だと、子供はそこにある悪感情や信頼のない環境をそのまま吸収していまいます。またそういったことは、親がとりみだしがちだったり、親らしい振る舞いができない場合にも起こりえます。深刻な衝突がよく起こって、子供が恐怖心が覚えるような環境では、争いごとが自分のせいであると信じ込んでしまい、アダルトチルドレン化に達する場合もあります。
4. Bullying (with Unsupportive Parents)
「(子供をきちんと育てられない親の下での)いじめ」
子供が心に傷を負っても、親がしっかりして子供が安心感を持てるのであれば、それを乗り越える可能性はあります。でも、ダメ親で子供が安心感を持ちようがない環境だと、いじなどのよる心の傷は、さらに悪化してしまいます。
5. Bullying (with Over-Supportive Parents)
「(過保護な親の下での)いじめ」
反対に過保護であると、子供は厳しい現実に対処できなくなってしまいます。その場合、外で受けた攻撃は子供を直撃して、耐えがたい屈辱となります。そのために、そのことを誰にも言うことができず、親にも隠してしまうことになります。すると、親と外の世界とのその自分への見方が対立して、親の自分への見方に疑問を持つようになり、自分のやり方にしがみつくようになって、「何をやっても自分はダメで、被害者で、嘲笑の対象でしかない」と思うようになります。
6. Bullying (with Uninvolved Parents)
「(子供に無関心な親の下での)いじめ」
親が多忙で、助けになって欲しいときにやっていることを低く見られたり、けなされたりすると、自分がちっぽけな存在に思えてきます。自分が守られていないと感じると、居場所もないように感じて、心に受けた傷は深刻なものになります。
7. Academic Challenges Without Caregiver Support
「学校の成績が悪くて、親もほったらかし」
自分が頭が悪いと思いこむことほど、自己評価を下げることはありません。学校の勉強がついて行けなくないのに、誰も助けてくれないと思えば、自分は頭が悪いと思いこむようになるのは自然なことです。
8. Trauma 「トラウマ」
肉体的、性的、精神的な虐待は、自分や他人に対する信頼感を奪い、自分のせいでないことも自分のせいだと思いこむようになって、自己評価を著しく低くする原因となり、まるで自分には生きる価値がないように感じることすらあります。
9. Belief Systems 「信仰心」
宗教などへの信仰心から、自分がいつも罪を背負っているという気持ちになることがあります。多くの信仰心では善悪が明確に区別されるので、それが自己不信の原因になることがあります。
10. Society and the Media 「社会とメディア」
メディアに現れる人たちは現実ではなかなかないほど美しく頭脳明晰です。それが積み重なると、男女問わずそこに合わせられないことに悩むことがあります。ネット社会では、そういった劣等感のタネとなるものがたくさんあって、幼いうちから劣等感を膨らませる傾向が強まります。
以上、10の自己不信の原因となることを解説しました。
こういったことを乗り越えるには、自らが精神的に成熟して当時を理解することしかないと筆者は力説します。
Of course, each of these sources of low self-esteem merits an infinite number of posts. It is, however, most important to understand that experiencing any of these early circumstances doesn't mean you must be bound by them as an adult. They will get weaved into your fabric, and absorbed into your sense of yourself in many different ways over time, but there are many paths to feeling that you are better prepared, less fragmented, and more confident moving forward. As an adult, when you examine your history, you can begin to see that in some cases the derision or intense negative messages you encountered weren't necessarily meant for you. Rather, they flowed from the circumstances of the people who delivered them. That perspective can help you to dilute the power of the negative messages about yourself you received and formed. Furthermore, understanding that you are not alone in your experience can help decrease the extent to which you feel isolated and shameful.
「もちろん、こういった自己不信の元となることについて、読む価値のある記事は数えきれないほどたくさんある。とはいえ、こういった幼いときの環境をどれかを経験したことが、そのことに拘束されることを意味しないと大人になってから理解することは、最も重要なことだ。それらのことはあなたの根幹に入り込んでいくが、自分には備えができており、脆くもなく、先に進む自信もあると感じる方法はたくさんある。大人になって自分史をたどれば、いくつかの事例で、自分が直面した屈辱や極端な負のメッセージが必ずしも自分に向けられたものでないとわかり始めることがある。もっと正確に言うと、それらは、それを言った人たちの環境から出てきたものである。そう見ると、自分が受けとったり作りあげるなどした負のメッセージの力を弱めるのに役立てられる。それ以上に、そういった経験をしたのが自分だけではないと理解すると、孤独感や屈辱感の程度を弱めるのに役立てられる」
自己不信の原因は結局は「言葉」です。親や友達に投げかけられた理不尽な言葉、不当な使いを受けて自分を規定した冷酷な言葉です。それを乗り越えるは、当時なぜそんなことが起こったのかを理解するしかありません。
There are some circumstances you may have suffered that may be impossible to understand. You can't and aren't expected to understand, empathize or forgive in these circumstances. What matters most is continuing to find ways to feel as ok and as safe as you can in your own life right now. The more you understand the sources of your low self-esteem and can put them into context, the more you can use your self-understanding to begin the process of repairing self-esteem.
「辛さばかりで理不尽な思いをしかねない環境がある。そういった環境の下では、あなたは理解されることも、共感を受けることも、許しを受けることもできず、今後もその可能性すらない。いちばん大切なのは、まさに今の生活に可能なかぎりの安心感を得る方法を見つけつづけることである。自己不信の原因を、それを場に応じて理解できるほどに、自己理解を活用して自らの信頼を回復する第一歩を踏み出せるのである」
人間は誰でも弱いものです。自分だけが弱いわけではありません。自分も弱いが、親も弱い。弱い人間だからこそ、何かに我慢できずとりみだして、あらぬことを口走ったり不可解な行動をとります。そのことを理解し、許すことでしか、それは乗り越えることはできない、というわけです。
旧年中、本当にお世話になりました。みなさま、よいお年をお迎えください。

Image(s): FreeDigitalPhotos.net
【告知】
ディスカヴァー・トゥエンティワンからマイケル・マハルコ著の翻訳書『クリエイティブ・シンキング入門』を出版いたしました。日本ではロジックの大切さが強調されていますが、世界的な趨勢はロジックにとらわれずに、自由な発想でクリエイティブに活動するほうへと流れています。
それを実践するのがクリエイティブ・シンキングです。本書はクリエイティブ・シンキングを身につけるための最良の入門書です。ビジネスやアカデミズムの最先端で活躍していく方はぜひご一読ください。定価は2400円+税です。
本書がなぜ今の日本に必要なのかを書きました。ぜひご参照ください(→過去ログ)。



