創造性を高める教育とは? | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

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英語や芸能など、思いついたことを適当に書いていくという、そういうブログです。

7月14日に東京文京区で英語教育講演会「英語教育、迫り来る破綻――みんなで考え、行動しよう」がありました。講演者は江利川春先生、斎藤兆史先生、大津由紀雄先生、鳥飼玖美子先生の4名でした。どの方の講演も賛同でき、また勉強にもなりました(→外部記事リンク)。



それぞれの主張はすでに本としてまとめられているのでここでは触れないことにして、1つだけここの触れておきたいことがあります。それは江利川先生の講演「グローバル企業の無謀な英語教育要求から子どもを守るために」で、生徒どうしの共同作業の教育効果の高さです。


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教室の共同作業には以前から関心がありました。今回、発表されたのは江利川先生が蓄積している業績のほんの一部でしたとても面白く感じました。英語教育においても江利川先生はじめとする優秀な研究者によって効果が実証されつつあるようで、本当にすばらしいことだと感じました。



さて、本ブログでは、昨年に「creativityを伸ばす教え方」というタイトルで、ある英文記事を引いて書きました。



元記事では、ある分野の知識として「XはYだ」「XなのはYだからだ」といった教え方ではなく、分野をまたいで「XがYなのは、なぜだろうか」と問いかけることで、単純な詰め込みにならない考えさせる教育ができるといった内容を紹介しました。



引用したくらいなので私もこの考え方には賛成です。そのときのブログ記事では、尖閣問題ですら、かっこうの教材になりうると言いました。



たとえば、尖閣問題を「歴史的にどちらの領土と考えるべきか」というと、戦中戦後史の学習になりますが、「尖閣列島は北京と東京のどちらが近いか(地理)」「どういった防衛体制をしているか。海軍力はどちらが上か(政治経済)」「もし両方が衝突したらどんな国が日本の味方になり、中国の味方になるか。国連はどういう声明を出すか(国際関係)」「もし中国軍に占領されたら、軍事力で取り戻すことは日本国憲法に抵触しないか(法律)」などなど、いろんな見方で考えることができます。


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ここでは「教え方」について限定したわけですが、creativityを伸ばすという観点からはほかにも方法があります。たとえば共同作業です。



指導者の仕事は生徒の「なぜ?」を導くことですが、最終的には少人数制ではないかぎりそれ以上に進むことはできません。せいぜい「こういった情報や資料がある」「こういった意見がある」「こういった考え方ができる」とヒントかサンプルとなる考え方を提示するところまでです。



これをさらに進めようと思えば共同作業が有効です。



たとえば5、6人のグループを組んで、「どういった考え方ができるか話し合ってみよう」と言って、話し合いをさせれば思考力はもっと伸ばせます。



共同作業が有効である理由に、私は大きく3つあると思います。


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1つは、他人に対して自分の意見をまとめて表明しなければならないことです。そのためには自分の意見を確定して、わかりやすい言葉にして、説得力を持たせるための根拠を探すという作業が必要です。実際に発表するという機会があることで、普段はやらない自分の意見をまとめる作業で、このときにおのずと思考力をフル活用します。



もう1つは、自分とは違う他人との意見を聞くことです。自分の枠組みにはない意見を聞くと、自分には絶対的だと思っていた枠組みが揺らぎ、壊されます。それによってこれまで発想してこなかった見方を知ることで、視野が広がります。



最後の1つは質問や反論をし、それに答えなければならないことです。



他人の意見には、納得できないこともありますし、単に理解できないこともあります。そういったときに「どこに疑問を持たれうる隙があるか」「どこが納得を得られにくいか」を知るとは、理解だけでなく思考力を養う上でも重要です。また自分が十全だと思っていたことに疑問を呈されたり質問を受けたりすると、論路の組み立ての甘さを知るだけではなく、理解不足であることを知ることもできます。



共同作業とはこの3つの繰り返しですから、単に教えられるより理解が深まり、思考力も養えるものです。



ただし、これは共同作業がうまくいった場合のみです。調整役や交通整理が必要です。グループ内にそういった人がいればすばらしいことですが、それはまれで、結局その役目は指導者がやるしかありません。この役目は実は教えることよりもずっと難しく、ある程度の経験や精神的な成熟が必要です。



これは指導者が「主役」ではなく「黒子」になることです。そうなると、親も「教えるのがうまい」という概念自体が変えなければならないのでしょう。


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自分の経験を言うと、私は小学生のときから夏休みの最初の1週間で宿題を仕上げるようなタイプでした(人の話を聞くと、たぶん少数派だと思います)。



テスト前も、逆算して準備しました。友達とグループを作って、国語の得意なA君には国語について徹底的に研究してもらい、グループ会ではその成果を発表して、その後、予想試験を作ってもらい採点もやってもらいました(私は算数・数学か理科の担当でした)。



みんなわからないところは容赦なく質問するので準備が大変でしたが、そのぶん独学と比べても勉強になりました。実際、私たちのグループの成果は圧倒的でした。中学生のクラスで塾に通っていなかったのは私を含めて3、4人しかいませんでしたから不思議がられることもあったのですが、どんなことを習うかより、どれだけ頭を使って理解したかほうが大切なんだと漠然ですが感じていました。



おそらくそんなに悪くない方法だったのでしょう。創造性を養う教育とは、人間関係の中で言葉のやりとりをしながら学びを深めていくことなのではないかと考えています。



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