続・金融緩和では物価は上がらない | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

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日銀は銀行を通じてお金を増やしました。だから、銀行はいまたくさんのお金を持っています。だから、それを運用してもうけを出さなければなりません。



はたしてデフレは悪なのでしょうか? それは状況しだいです。



逆のことを考えてみましょう。



今もしインフレになって物の値段が上がったとしましょう。その場合、年収が低かったり、失業して財産がない人はさらに生活が苦しくなります。そういう人は、デフレで物の値段が下がっていることで助かっているはずです。



今はデフレだからなんとか世の中が回っているのであって、デフレ自体が悪なのではありません。



問題なのは、年収が低くなったり、失業率が高いという今の状況それ自体です。それが良くならない限り、デフレは必要悪となってしまいます。しかも、本来ならお金を使う意識が強いはずの若い人が、職がなかったり年収が極端に低かったりしているからこそ、たちが悪いのです。



そもそも今のデフレは、売りたい人はたくさんいるのに、買いたい人が減っているから起こっています。デフレをきちんと止めるには、買いたい人をもっと増やす必要があります。



では、今の状況で世の中のお金を増やすとどうなるのでしょうか。



まず日銀から出たお金は銀行にまわります。銀行から企業にお金がいって、それが投資や私たちの給料に回れば、景気が良くなってデフレは止まります。



ところが、今は物を買う人が少ないので投資しても元がとれません。そもそも、今は多くの企業がお金の使い道がなくて、余ったぶんを自分の会社にとどめているのです(内部留保といいます)。



では、銀行にまわったお金はどうなるのでしょうか?



その多くは国債に行きます。国債ならいくらでも買えるし、日本政府が発行しているので安全です。



しかもタイミングが良いことに、今は政府が子供手当だ、福祉充実だと言って、政府は予算がないのにお金をいっぱい使っているので、国債をたくさん出してまかなっています。だから、銀行は国債を今までよりたくさん買うことができます。



貯金だと金利があまりつきませんが(銀行は日銀にお金を預けます)、国債ならもっと金利がつくので、すこしですが儲かります。金額が大きくなれば、儲けはバカにならないほど出てきます。



ここまで見てもらえばわかるのですが、日銀が金融緩和で世の中のお金を増やすと結局どうなっているでしょうか。



日銀→銀行→国債→(政府の借金増える)



これで見えてきたと思います。



日銀が金融緩和をして世の中のお金を増やしたのは、デフレ対策ではありません。外見的にはそう見えますが、そうではありません。



正解は「政府がもっと借金をしなければならないから」です。



そもそも政府にはびっくりするほどの借金があります。そのうえに子供手当だ、老人福祉だ、高校無料化だ、高速道路無料化だ、と出費を増やしているので、さらに借金しなければならないのです。



しかし、もう国債の買い手がいないかもしれません。そうすると、どうなるか。「金利たくさんつけるから買ってください」と言うしかありません。すると、とんでもないことになります。



日本の借金は900兆円あります。



単純な計算をしましょう。国債は固定金利ですが、もし900兆円に金利が年1%つくとたとしたら、毎年9兆円の金利を払わなければなりません。これがもし2%だったとしたらなんと18兆円です。一昨年の日本の収入は34兆円ですから、このうち半分が金利に回わっていたことになります。



金利をいま上げてはいけないのです。ではどうするのか? 銀行に買ってもらうしかありません。幸運なことに(本当は「残念なことに」ですが)、企業がいま借金をしたがっていません。銀行がお金を貸したくても、企業は「いらない」と言います。リストラや賃金切り下げしたうえに、投資する気がないので、企業はお金があまっています。



するとせっかくのお金を回すところがありません。だから、金利が低くても国債を買うくらいしか選択肢がないのです。



つまりこういうことです。



日銀が金融緩和をしたのはデフレ対策などではなくて、国債の金利を上げないためです。上げたら国の予算から金利を払うのにたくさん割かざるをないので、何もできなくなってしまいます。



一般的には日銀が金融緩和をしたのはデフレのためだと考えられていますが、実は銀行にお金を回して国債を買ってもらうためであると考えたほうが現実的です。



続きます。




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