鬼ごっこをしているときに、いちばん関心があることは何ですか?
(  ̄o ̄) そりゃ、オニにつかまらないことでしょ。
それしかないですね。
オニ以外のひとは、みんなオニにつかまらないことを考えています。
(  ̄O ̄) もちろんだよ!
そこで共通してみんなが気にしているのはオニの動きです。
(  ̄O ̄) とーぜん!
そんな状態で、誰かが「ヤツが来た!」と言ったら、「ヤツ」は誰のことだと思います?
(  ̄O ̄) そりゃオニでしょ。
ですよね。「ヤツ」がオバQだったり、田中マルクス闘利王だったりしたら、ちょっと予想外でしょ。
(; ̄_ ̄) ちょっとと言うか、全く予想外。
itもそれと同じ使い方です。
(; ̄っ ̄) それってどれ?
「ヤツ」でみんながオニだとわかるように、itと言えばみんながオニだとわかるということです。
(  ̄っ ̄) そっか。
itは、なんとなくみんなが共通して思っているであろうことも指せるというのは、つまりそういうことです。
みんなが「オニ」を気にしてるのをみんな知っているからitなんです。
(  ̄0 ̄) それはわかったけど・・・でもさ、itは命題を表さないって言ったよね。
言いました。
(  ̄っ ̄) でも、前回言った「顔色が悪い」は文で表せる内容でしょ。
そうですね。
(  ̄っ ̄) だったら、itは命題を表せるんじゃないの?
するどいですね。
そこで注意してほしいんですが、そこでitでさせるのは、「みんなが判断済みの情報」なんです。
(; ̄っ ̄) 判断済み?
はい。
「天気というものがある」「時刻というものがある」ということについて、いちいち議論はないでしょ。
(  ̄_ ̄) そりゃそうだろ。
前回の「顔色が悪い」も、もうそのこと自体は議論の余地はないものだ、判断済みだという場合だけitが使えます。
(  ̄っ ̄) じゃあ、言われたほうがそうじゃないと思っている場合は?
言われたほうがどうかというより、聞いているほうが「本人は顔色が悪いとは思っていなそうだな」と思えば、itは使えません。
(; ̄_ ̄) うーん、今一歩わからないんだけど。
つまり、話し手と聞き手の両方が「これについては議論の余地なし」と思える事項はitで指せます。
(  ̄o ̄) 議論の余地があると思えばどうなるの?
それは命題になります。たとえば、次の例です。
He told me a lie yesterday. I know it.
意味はわかりますか?
(  ̄っ ̄) 「彼は私に嘘をついた。私はそれを知っている」
完璧です。
このitは「彼が嘘をついたこと」を指します。
(  ̄っ ̄) そういうときはthatを使うんじゃないの?
基本はそのとおりです。前のある内容をさす場合はthatです。
ただ、これは自分の言ったことなので、thatだとちょっとだけ不自然になります。自分以外が言ったことならthatが正解です。
itなら「私も判断済みですよ」ということ、thatなら「私はまだ判断済みではありませんよ」ということです。
(  ̄O ̄) 了解。でも、I know it.と言えるのに、I think it.と言えないのはなぜなの?
ついに、核心に来ましたね。
最初に言いましたが、thinkは「思考する」という意味なので、そのあとに来る内容はこれから議論できることでないとおかしいんです。
itだと判断が終わっている内容になるから、矛盾します。
(; ̄っ ̄) itじゃなければ、何と言えばいいのさ?
soを使います。I think so.です。
(; ̄O ̄) あっ!
続きます。
