ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

だいぶ、

期間が空いてしまいましたが(^^;

 

遠藤周作さんの歴史小説、

王妃マリーアントワネット

 

王妃マリー・アントワネット 遠藤周作 新潮文庫

 

の紹介・解説、

続きになります。

 

今回は、

マリーアントワネットと、

ルイ16世との夫婦関係に焦点を当てて、

解説をいたしますね(^^)

 

マリーアントワネットにとって、当初、

ルイ16世は必ずしも魅力的な存在では

なかったようです。

 

出会いの場面・・・

 

 

泣きはらしたように、

まぶたのはれた青年。

 

小肥りで、足もみじかい。

近視なのか、

眼のひかりも鈍く、

 

どこか遠くか、

あるいは自分とは

関係のないものを見るように、

彼女を眺めている。

 

そして彼は

彼女の手をとり、

義務的にその顔を近づけた。

 

この時、

一匹の虫が羽音をたてながら

飛んできた。

 

無視は皇太子のやや汗ばんだ

顔のまわりを

鈍い音をたてて

飛びまわっている。

 

当惑したような表情で

彼はじっと立っていた。

 

この瞬間、

王女のながい間の空想が

すべて崩れおちた。

 

夢をそそる何ものもない

この青年と

自分は一生、

暮らさねばならぬことが

わかったのである。

 

 

羽虫が、

いい味出していますが・・・

 

・・・つまり、

初対面で幻滅したわけですね(^^;

 

実際、アントワネットは、

舞踏会で活躍する、

ちょい悪おやじ風の(表現が古いか(^^;)

シャルトル侯爵や、

 

ピュアな青年である、

フェルセン伯爵に

心惹かれていくわけですが・・・

 

まあ、

それは無理もない気がします。

 

狩猟や鍛冶工房に行くことだけが好きな

愚鈍な夫ルイ16世。

 

私が彼女だとしても、

何か物足りなく感じるかもしれません(^^;

 

そんな夫に不満を抱えながら過ごす

マリーアントワネットですが、

 

やがて、

フランス革命の足音が聞こえてきます。

 

ヴェルサイユ宮殿に民衆が迫る中、

アントワネットは、

夫や子供たちを守ろうと、

 

ヴェルサイユを捨てて、

故郷オーストリアの国境近くに

逃げることを提案しますが・・・

 

 

「王妃よ」

 

ルイ16世は

彼女の肩に手をおいて、

いたわるように答えた。

 

「あなたが案じてくれるのは

嬉しいが・・・

しかし私はやはり国王なのだ。

 

ルイ14世から今日まで

国王の住むべき場所は

このヴェルサイユと

決まっている」

 

「それがどうしたので

ございます」

 

「私は凡庸な国王だ。

自分でもそれを知っている。

 

だが凡庸でも、

私は義務は守らねばならぬ。

 

仏蘭西国民と国王は

愛しあわねばならぬという

義務を・・・」

 

ルイ16世は

哀しそうな眼で

妻をじっと見つめた。

 

今まで心ひそかに

見くだしていた夫が

はじめて自分の意志を

はっきりとさせた。

 

アントワネットは驚いて

夫の顔をみあげた。

 

だがその顔には何処にも

わざとらしさや気負ったものは

なかった。

 

(この人は・・・

本当はどんな人なのだろう)

 

彼女はこのような夫を

結婚以来はじめて見た。

 

静かに苦しみに耐え、

静かに国王としての義務を

守ろうとしている夫を・・・。

 

 

私がルイ16世だったら、

きっと逃げています(^^;

 

(実際、この段階で逃げていれば、

史実として考えても、

助かったかもしれません)

 

愚鈍にみえたルイ16世ですが、

実は肝の据わっている、

器の大きな人物だったのです。

 

しかし、やはり、

時代の荒波には逆らえないわけで・・・

 

結果的に、

パリのチュイルリー宮殿に軟禁されたのち、

オーストリアに脱出を試みるも、

あと一歩のところで捕まってしまい、

(この脱出劇は、

手に汗握るなかなかの見せ場です!)

 

最終的な運命は、

史実のとおり、

皆さんご存知の結果になるのですが・・・

 

ルイ16世の最期のシーン。

 

 

断頭台にのぼると

死刑囚は一人で進んだ。

 

そして足もとを埋めた

兵士たちにむかって

強い声で言った。

 

「私は、

私を死につかせる者を許す。

 

私の血が

仏蘭西の倖せのために

なることを祈る」

 

 

この言葉は、

史実に近いようですね。

 

何だか、

イエス・キリストを想起させる言葉です。

 

死に至らしめた人を許し、

最期まで人々の倖せを祈るという・・・

 

後に運命を共にすることになる

アントワネットはこう述懐します。

 

 

夫。

なんと善良な人だったろう。

 

もし彼が国王でなければ

心やさしい夫として父として

幸せな家庭生活を

送ったろうにと思う。

 

その善良な夫を

自分は幾度、傷つけたことだろう。

 

馬鹿にし、見くだし、

心のなかでは時には

厭わしくさえ思い・・・。

 

(ゆるして頂ければ・・・)

 

悔いの痛みが胸をしめつける。

 

人間をその心でみることを

忘れていた若かった頃の自分。

 

 

よく遠藤周作さんの小説にでてくる

モチーフですね。

 

人は後になって、

ほんとうに大切なものに気づくという・・・

 

これは、

さまざまな人生経験を積んでこそ、

はじめて達することのできる

境地なのかもしれません。

 

 

その夫の顔が闇にうかぶ。

 

「あなたは自分を

責めすぎてはいけない。

 

あなたは私に幸せを

あたえてくれたのだ。

 

今はそれよりも

毅然として私の妹と子どもたちを

守ってほしいのだ」

 

夫はそのように

自分に言っている。

 

「御安心くださいませ。

どんな事態になりましょうとも、

私はあなたの妻であり

仏蘭西の王妃だった気品を

失いませぬから・・・」

 

彼女は泪をこぼしながら

その言葉を呟く。

 

「仏蘭西の王妃だった気品は

失いませぬから・・」

 

 

実際、マリーアントワネットは、

気高く死んでいきます・・・

 

 

 

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以上、今回は、

マリーアントワネットと、

ルイ16世との夫婦関係に焦点を当てて、

紹介をさせていただきました。

 

遠藤周作さんの歴史小説、

王妃マリーアントワネット

 

王妃マリー・アントワネット 遠藤周作 新潮文庫

 

エンターテイメントとして、

当時のフランスの世界観の中で

ドラマチックなハラハラドキドキが

楽しめるのはもちろんのこと、

 

さすが遠藤周作さんの小説だけあって、

 

「正しさって、いったい何なんだろう」

「大切なものって、いったい何なんだろう」

 

と考えさせられる要素もあります。

 

おすすめの一冊(上下巻)です😊

 

 

 

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今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました(^^)

 

次回は別の本を紹介します!

 

 

 

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おまけ写真集(^^;

 

高幡不動尊の五重塔とあじさい

 

だいぶ前に(6月)なりますが、

久々に、高幡不動にお参り(^^)

 

 

高幡不動の五重塔と紫陽花

 

ちょうど、

あじさいが見頃でした!

 

 

高幡不動 あじさい 巡拝入口

 

あじさいを観ながら、

八十八か所の巡拝ハイキング。

 

 

高幡不動の五重塔とあじさい

 

立派な五重塔!

 

 

土方歳三像とあじさい

 

土方歳三の出身地。

 

 

あじさいと庭園の風景

 

あじさい満喫でした!

 

 

小野神社の鳥居と石柱

 

武蔵一之宮(一説による)の

小野神社にも。

 

 

小野神社の朱色の社殿

 

朱色が映えます!

 

 

高幡不動の五重塔とあじさい

 

こちらは別日、川崎大師に。

 

 

高幡不動尊の五重塔とあじさい

 

途中の門前町の風情が素敵です!

 

資格試験、何とか合格できますように・・・