生活保護 | kyupinの日記 気が向けば更新

生活保護の扶養照会

 

 

ある人の生活保護の支給決定をするにあたり、一応、親族が援助ができるか調べるルールがある。生活保護は国が金銭で援助するものだが、親族が援助できる時はそちらが優先される。上記のリンクは、扶養照会が来た時にどのような考え方をし、どのように対応すべきか、Q&A形式で説明されている。

 

このような事例は精神科に限らないが、精神疾患は拗らせると次第に収入が減り生活保護になりかねない疾患なので、患者さんやその家族から上のような相談を受けることが稀にある。

 

答えから先に言えば、収入が多くない場合、無理なので断って差し支えない。そのようなケースは多いからである。また、「そこそこの収入があるが、アイツだけは援助したくない」と言うこともある。

 

例えば、幼少時から散々虐待を受けたなどである。今風に言えば、その親がとんでもない毒親だったなど。上の事例でも対象者と「絶縁状態」だったと記載されている。以下は毒親のGoogleAIの説明。

 

毒親とは:自己肯定感低下、生きづらさ招く

 

扶養するに、このような親族の心情は配慮されるので、これが理由で断ることも可能である。

 

僕の患者さんは生活保護受給にあたり、扶養照会を経て親族が援助している事例はほとんどなかったが、稀に1ヶ月に1万円とか援助していることがあった。特に援助しない親族をディスる意図はないが、1万円だけでも援助している人は偉いと思うよ。

 

重い精神病で何十年というレベルで入院中の患者さんは、障害年金の受給要件を満たしておらず、生活保護になったとしても、お金が足らない状況になることはまずない。

 

その理由は、入院中は買い物依存とかギャンブル依存になることはなく、ストイックな生活だからである。

 

しかし生活保護はその状況でも医療費、院内でのお小遣いなどは支給している。生活保護としての支給額はそれなりにあり、そのような状況でその人は1万円ずつ援助していたのである。

 

僕は当初、その人は生活保護課から援助可能かの打診を受けた時、どのようにしたら良いのかわからないまま1万円ほどの額を援助しているのでは?と思った。

 

しかしある日、その人が面会に来られた際、色々と話していたうちに、そうではないことを知った。

 

概略を言えば、世の中の恵まれない人の援助をする仕事に就いているのに、自分が家族を援助しないのはおかしいという理由だった。

 

いわゆる本末転倒は嫌ということなんだろう。