石垣島のハブの話
上の写真は石垣島の観光スポット、川平湾。
石垣島は沖縄本島周辺の離島では、最も観光地として開発されている島である。今でも沖縄県の離島では最も観光地として人気がある島だと思う。石垣島から船で行ける西表島、竹富島、小浜島などの離島も観光地として知られている。
僕が初めて石垣島を訪れたのは約35年くらい前で、短い期間に2回くらい行ったような記憶がある。一度は3月の春分の日でこの日が海開きであった。今は温暖化が進んだためか、3月中旬頃と少し早まっているようである。
3月の海開き日に泳いだが、海はさほど冷たくはなく、むしろ風が強く上がった時に寒かった。いったん海に入ると風が寒くて容易に出られない感じだった。ぬるま湯の温泉のようにいつまでも海に浸かっていた。
初めて石垣島を訪れた時、あまりに都会だったことに驚いた。ドラゴンクエストに出て来る離島をイメージしていたからである。特にデパートらしき建物があったのは驚愕だった。
現在の石垣島は人口は5万人弱であるが、地方都市にあるものはほぼある。例えば、ニトリ、ドンキ、CoCo壱、モスバーガー、ほっともっとなどである、コンビニもあるが、全てのチェーンはなくファミリーマートのみ展開している。
石垣島は東京や福岡からは直行便があるほどで、沖縄本島に行かなくても単独の観光地として完結している。沖縄近辺の石垣島と宮古島は離島として有名だが、先に行くなら石垣島だと思う。
過去ログに書いたような気がするが、石垣島は土地が肥えているためパイナップルが採れる。しかし宮古島は土地が石垣島ほど肥えていないためパイナップルが採れないという。パイナップルが採れる島はハブがいるが、採れない島はハブがいない。この理由はエサの多寡に関係しているという。これは当時、県立八重山病院に勤めていた精神科医から聞いた話である。県立八重山病院にはもちろん精神科がある。
実はこの説は間違っているという話もある。まずハブは自力で海を渡れない爬虫類で、宮古島は氷河期でさえ他の島と陸続きにならなかったことからハブがいないと言う説がある。宮古島は沖縄本島から300km、石垣島から130kmも離れており、宮古海峡という深い海に隔てられている。そのようなことから宮古島には爬虫類の種類も少ないという。なお、トカゲはヘビと異なり爬虫類でも漂流で海を渡ることもあるらしい。(こちらが有力)
ヘビ類は貨物輸送で紛れて島に運ばれるケースがある。特に有名なのはグアム島にミナミオオガシラというヘビが貨物輸送で運ばれ、その結果、グアムの鳥類がほぼ絶滅した事例がある。グアムのジャングルは鳥の鳴き声が一切なく静寂な島である。
アメリカはこのミナミオオガシラの絶滅作戦で、タイレノール(日本ではカロナール)を死んだネズミに紛れ込ませ空から大量にばら撒いている。カロナールはヒトは特異体質でない限り安全だが、ミナミオオガシラは代謝できず死ぬらしい。この作戦はけっこううまく行っているようである。以下のYouTubeは参考になるので興味がある人は見てほしい。
宮古島はハブが偶然紛れて来ることがなかったか、偶然来ても餌の関係から定着できなかったかのいずれかだと思う。
これも川平湾。この日は直前まで雨が降っており、青さが今ひとつ。
石垣島のハブは独自の進化を遂げ、沖縄本島より毒が弱いという。これは、エサに相違があるかららしい。沖縄本島のハブは強毒で噛まれると死亡する事例がある。それに比べて石垣島のサキシマハブは弱毒でほぼ死亡例がない。
これはサキシマハブは出血毒中心で、沖縄本島のハブに比べ、壊死、神経作用が弱いことが関係している。
沖縄本島のハブはネズミや鳥など大型の動物を捕食しており、強毒で一発で仕留める必要がある。一方、サキシマハブは小型のトカゲやネズミ、カエルなどを捕食しているため、弱毒で動きを止めるだけで良いらしい。サキシマハブは長い時間をかけて、沖縄本島のハブより小型で、弱毒のヘビとして進化してきたとの話である。
このような進化の結果、石垣島のサキシマハブに噛まれても、それで死ぬことがほぼないため、噛まれても血清を使わないという。その理由は血清によるアレルギー反応で死亡することがあり、その方がむしろ重大だからである。僕が石垣島を訪れた当時の話なので今もそうなのかは詳しくない。
今、この話が興味深いと思うのは、新型コロナウィルスの弱毒化とワクチンの話に似ていることである。ここ数年で新型コロナウィルスは弱毒化したこともあり、人々の関心も薄れ、ニュースで報道されることも減少し、ワクチン接種率がかなり下がっている。
浜まで降りるとこんな風景。





