ヒトは犬のように生きるより、ネコのように生きる方が良い?のかという話
ある曇りの日の夕方、家の塀の上にいるネコを見た。こちらを見下ろしている。曇りだけどやや逆光。
患者さんの話だが、夜寝ている時によく家ネコが起こすらしい。何度も起こされるので睡眠不足になると言う。なぜ起こすのか聴くと、夜中にネコが毛玉をよく吐く。それ以外に、単に甘えて起こすこともあると言う。
吐くのはともかく、寝ているご主人を起こすなんて、なんと言う自己中心的。犬とは大違いである。
ネコはよくツンデレと言われるが、これは甘えてきたかと思うと、急に知らんぷりするなど、ネコの習性を指している。ネコのマイペースで、よく言えば自由奔放な性格を言っている。
僕がいろいろなノラネコを観察している限り、全てのネコがツンデレと言うわけではなく、ツンデレ度には差がある。少なくとも、ネコは犬より過去のイベントに、さほど人生が影響されていないようには見える。
日本社会は人に合わせ、常に相対的な自分の位置関係を意識して生きて行かないといけない奇妙なストレス社会である。そうしないと自分が浮いてしまい、少なくとも周囲から良い評価は得られない。ネコのようにツンデレだと、マイナスに評価されやすいのである。
日本人は、常に周囲を意識し期待に応えていく方が、ストレスはあるけど、能力があると評価される。しかし自分自身の欲求には応えていない。だから実感として、幸せなのかと言うと、全然そうではないことも多い。
日本では、個性的な人は、没個性であることを強いられる社会である。
小学校時代は成績が良かったのに、中学校、高校と上がるにつれて成績が下がる子供がいる。これはずっと周囲、特に親の期待に応えてきたのに、それに応えられなくなった衝撃が大きい。
他の人の期待、評価を意識しすぎることが、その若者の不幸せ感にかなり影響している。
そのようなことを考えていくと、ネコの生き方は、そのまま日本社会で真似るわけにもいかないが、幸せ感を上げる努力目標的な生き方にも見える。
ネコの生き方は、過去のイベント、周囲の人の評価、期待とは無頓着な生き方だからである。

