HSP・対人支援者のための、神経系から整えるボディマインドアプローチ。
皆川公美子です。
「がんばりすぎて、疲れを感じにくい」
「特に心配ごとはないのに、なぜか力が出ない」
──そんな心と身体の“ちぐはぐ”を、
神経系×発達・愛着 の視点から、
丁寧にひもとく活動をしています。
これまでに、のべ8,500名以上の方に伴走してきました。
HSP気質や生きづらさを抱える方、
そして人を支えるお仕事に携わる方が、
自分のペースで安心して前に進めるサポートをしています。
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引き寄せられる2つの神経パターン
ポリヴェーガル理論の講座で、こんな質問をいただきました。
支配的になりやすい回避型の人と、外側に調整を求める不安型の人は、なぜか引き合う。
では、不安型の人が「自分の神経の在り方」に気づいて変わり始めたとき、関係はどうなるでしょう?
特に夫婦などの関係では離れられないことも多いと思います
とても本質的な問いですね〜。
まず前提としてお伝えしたいのは、
これは「こうすればこうなる」という0か100の話ではない、ということ。
関係は、生き物のようにいくつもの可能性に分かれていきます。
不安型だった人が「自分の神経の在り方」に気づいて変わり始めたとき——
回避型のパートナーとの関係は、どうなっていくのでしょう?
不安型のパターンは世話好きで人との関係は絶やさない、
その相手に認めてほしい、
なぐさめてほしい、
わかってほしい、あなたが必要だといつも言って欲しい、
など自分ではない外側の存在に安心を求める傾向があります。
対して回避型の愛着パターンの方は
お金、地位、名誉、などの支配型の方と
無気力引きこもりの傾向の方と極端にふたつに分かれます。
この外側調整と内側調整の神経パターンは
ともにニーズが凸凹コンビなので
惹かれ合うという関係ができやすいと言われます。
不安型にとって、回避型の圧倒的な強さや信頼感はとても安心なものに映りますし、
回避型の人にとって、自分の言うことに頼ってきてくれる不安型の人は
これまた可愛い存在に見えます。
(わかりやすく極論化していますがお許しを)

ポリヴェーガル理論の視点から、3つの可能性をていねいに見ていきます。
「これを知ったら、なぜかあのパターンが繰り返されていたか、わかった気がした」
そんな声をよく聞きます。
支配的になりやすい回避型と、外側に安心を求めてしまう不安型。
なぜかこの2つは、引き合うことがある。
では、不安型の方が自分の神経パターンに気づき、変わり始めたとき——関係はどうなるのか。
これは「こうすれば必ずこうなる」という0か100の話ではありません。
関係は、いくつもの可能性に分かれていく、生き物のようなものです。
そしてそれが悪いということでもありません。
人間関係は最初から凸凹なもので
完璧な人間などいない。
どれが正解、どれが理想というものはないはず。
でもこの記事になにか進むきっかけが見つかりそうならば
読み進めてみてくださいませ。
3つの可能性
パターン 01
変化が、関係の中で"伝わっていく"
人の神経は、単体で存在しているわけではありません。
関係の中でお互いに影響しあう——これを「協働調整」と言います。
協働調整はお互いに意思疎通をしながら話し合う、のようなものではなくて
一緒にいると神経が自動で共鳴してしまう、ということをいっっています。
研修などで前に立つ講師が緊張していたら
聞いているわたしたちまで
ざわざわしませんか?
逆だったら
受講側も落ち着いてゆったりできますよね。
不安型の方が「安心を外ではなく内側に持ち始める」変化をしていくと、
最初は戸惑っていた回避型の方も、少しずつそのリズムに触れていくことがあります。
ただし、変化は「説明」では起こりません。言い争いやズレの中で初めて、
「あれ、自分にも何かあるのかもしれない」と、相手が自分を見る入り口に立つことがある。
そこから、気づき → 学び → サポートというプロセスを経て、
お互いの神経の耐性領域が広がっていくと、
関係は腹側迷走神経優位の「安心してつながれる状態」へと移行していく可能性があります。
パターン 02
どちらかが、変化を選ばない
「問題は外にある」「自分は被害を受けている」「変わる必要はない」——
この前提が強い場合、神経のパターンは基本的に変化しません。
「どうして変わってくれないの?」
「もっと楽になってほしいのに」
そう感じることは、自然なことです。
そこで何かの不都合=喧嘩が頻発するようになるとか
意見が平行線になるとか、
「何が起こってるんだ!」——そう思われた人が苦しさを変えたいと思うかどうか。
今の防衛にとどまりたいかどうか。
その選択は、外からは変えられません。
関係は距離ができたり、形が変わったり、終わる方向に進むこともある。
それもまた、ひとつの現実ですね。
パターン 03
関係を続けながら、"別の在り方"を選ぶ
関係は続いていても、関わり方が変わることがあります。
- 期待の持ち方を変える
- 境界線を引く
- 相手を変えようとすることをやめる
一見地味に見えるかもしれません。でも、これはとても現実的で、成熟した選択だと思うんです。
同じ相手でも「以前とは違う関係性」に移行することが、静かに起きていくことだってある。
付き合い始めたときと
同じ気持ちで好き、などという夫婦やカップルは
何割くらいいるでしょう。
1%いない、というのが現実ではないかと思うのですが
それは嫌いになったいう極論ではなくて、
関係性がかわった、
頼り方がかわった、
ひとり時間の気分がかわった、
別々の人生の選択ができる時間もある、
などの外からみてわかりにくい変化かもしれません。
支援者として、どこに立つか
支援者は「あの人はこうだから変えるべきだ」とジャッジして介入することはできませんよね。
どれだけ苦しそうに見えても、どれだけ問題が明らかに見えても——
「変わりたい」「このままでは苦しい」と感じられた方が
セッションやセミナーを利用しにいらしたときに初めて、支援は成立する仕組みです。
できることは、
- こういう選択肢があるよ、と差し出すこと
- こういう理解があるよ、と示すこと
- こういう方法もあるよ、と並べること
それを選ぶかどうかは、その人の人生の価値観の領域です。
どのような人生を選んでおられても
法に触れていない限り、
それを尊重するのが支援者としての倫理ではないかなと思ったりします。
関係が変わるとき、起きていること
関係が変わるとき、それは単なる性格や相性の問題ではありません。
神経の在り方が変わり始めているサインです。
- 無理に揃えようとしない
- 変わらない相手を責めない
- 自分の神経の位置に、戻る
この視点が、変化の中を生きるときに、きっと助けになるとわたしは思います。
お読みいただきありがとうございました。
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