2021年8月中旬、記録的な大雨が危ぶまれる時期に行った和歌山のお話。
これまでの行程はこんな感じ。
新宮市まで来ている内に食べてみたいものがあった。
紀伊長島の万両寿しで食べた「さんま寿司」は、いわば和歌山でいう「早すし」。
押し寿司である。
それと比べて和歌山には「遅すし」とも呼ばれる「なれずし」がある。
この「なれずし(馴れ鮓)」を同じさんまで食べてみたかったのだ。
向かったのはJR新宮駅からだと南西に数百メートルの位置にある「東宝茶屋」。
熊野速玉大社と新宮駅のちょうど真ん中あたりになる。
さすがに朝にご飯ものをしっかり食べた後だったので、ここで目的のものをテイクアウトすることにした。
東宝茶屋
昭和22年に創業。
なぜ東宝という名前なのかはわからない。しまった、ご主人に聞けばよかった。
なれずしの他、関西風うなぎを含め普通に和食全般も扱う。ランチメニューもちゃんとある。
和歌山の名物の一つ、クジラやイルカの料理もあるようだ。
13時前だったが店内はすいていた。
「さんま馴れ鮓」をテイクアウトで1つ注文。
カウンターに座って待つ。
このあたりの地酒は太平洋か![]()
待っている間、ご主人からなれずしの話を色々と伺った。
こちらでは、サンマ、サバ、アユでなれずしを作っているらしい。
サンマのなれずしは、まずサンマを1年間塩漬けにしてから米飯と合わせ、約一ケ月ほど漬け込むとのこと。
少なくとも1年以上かかるのか~。
そしてこちらには「本馴れ鮓」と呼ばれる30年ものがあるのだ。
初心者なのでまずは普通のにさせていただく。
「さんま馴れ鮓」、税込み1404円。
この日の宿にチェックインしてから、大人のおやつとして少しいただくことにした。
包み紙には「本馴れ鮓」となっているけど、登録商標ということで、品名は「さんまなれずし」。
「本」は熟成を進めたものに使うのだと解釈。
いずれも塩・米・魚だけで乳酸発酵させたすしである。
ちゃんと由来の説明書きが付いていた。
読みづらいと思うけど、一応載せておく。
なお、醤油と七味が付いていた。
別途仕入れておいた地酒「太平洋」のワンカップと共に![]()
竹皮で包まれ木の芽があしらわれていることもあり、発酵食品らしい香りはあるものの、きつくない。
良い香りだ。
1年塩漬けするぐらいだとまだしっかり魚の原型はある。
これが30年ものだと、写真を見る限り米と共にドロドロになっていて、どこが魚でどこが米かわからなくなっているようだ![]()
いつか試したみたいなぁ。
それではまず一切れ。
まずややどろっとした米、これがとても美味しい![]()
クセは思ったほどなく、米の甘味と発酵の旨味が素晴らしい塩梅になっている。
サンマ自体も優しい発酵具合で、最初に食べるなれずしとしてはベストなのではなかろうか。
近江の鮒ずしと比べたらずいぶんと食べやすい。
ご主人も、あちらの鮒ずしと比べたらこれなんてまだまだ早すしですよと言ってたかもしれない(うろ覚え)。
七味や醤油をつけると、味変としてこれまたよいではないか。
これは気に入った![]()
アユやサバのなれずしも食べてみたいし、いつか30年ものも試したい。
東宝茶屋
和歌山県新宮市横町2-2-12
0735-22-2843
11:30~14:00
17:00~22:00
不定休
テイクアウト可
2021年8月入店
















