江戸川橋 酢飯屋 | 温泉×酒÷音楽≒テディ熊谷

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サックスやフルートを吹くテディ熊谷のブログです。基本的に自分の忘備録の為の温泉日記が中心です。参考になれば幸いですが知識を張合うつもりはありません。酒&食話、もちろん音楽も取上げます♪ ※各投稿内容は訪問年月を確認願います。情報が古くなっている可能性あり。

先日、古本屋で買ってきた開高健の「最後の晩餐」という本を読んだんですわ。

もう亡くなってずいぶん経つので最近はあまり語られることもなくなったけど、改めて開高健の文章、特に食の話はものすごい。

この「ものすごい」というような容易で曖昧な表現自体を氏はしないわけだが(^-^;、その博覧強記さや文章技術はさて置き、対象に対する熱量と掘り下げ方には大いに刺激を受けた。

未読の方は、機会があればぜひ。

 

さて、2020年9月某日

文京区は江戸川橋にある特殊寿司屋(と呼んでいいかな)、酢飯屋へ久しぶりに訪れることになった。

以前は2017年の夏、相方と二人でランチで。

そのときのことは、ぜひこちらをご覧あれ。

 

 
今回はディナー。
ランチは完全予約制だが、ディナーは完全予約制以前に完全紹介制なのである。
相方はぼくと一緒に行った以外に親を連れて行ったりもしており、この紹介制はどうやらクリアできてる状態。
さらにこちらのお店の動向をずっと追っていたらしく、スペシャル企画で開催していたディナーがあたる宝くじを購入していたとのこと。
めでたく一人分が当たり、ならばと二人でいうことに相成った。
おまかせコース12,000円のみ。
 
 

こちらはとても寿司屋に見えない外観なのだが、その外観写真をほぼ撮り忘れた(^-^;

前回昼に訪れたときはこんな感じ↓。

 

 

カフェやギャラリーでもあり、寿司屋なのである。

 

 

酢飯屋

 

 

 

この写真↑の右にあるのはガラス細工の寿司、すなわちアーティストの作品。

現物が店内に飾ってあった。

ちなみにこんな感じの普通な寿司が並ぶわけでないのがこちらにひひ

ディナーこそがご主人の岡田さんワールドそのものなのだ。

 

写真がヘタで申し訳ない↓が、お客は一度に8人までとのこと。

このときは6人だったが、構造的に6人がマックスなのではないかと思われる。

 

 

大きなテーブルの3辺に2人ずつコの字にお客が座り、正面(写真↑の右側)に岡田さんが陣取る。

相席と言えばそうなのだが、ご主人との会話と共にお客同士の会話も弾むスタイル。

完全紹介制と予約制をクリアしたこの日の他のお客は、ぼくらからみて正面が溌剌と魅力的な妙齢の女性2人組。

左が飲食店を営んでいるというぼくらとほぼ同年代と思われるご夫婦。

 

 

岡田さんが定位置に着き、さてさて酢飯屋劇場の幕が開いたビックリマーク

以下、写真がめっちゃ多い(これでも半分近く削った)けど、一気にご覧あれ。

 

まずはお酒。

 

 

知ってる酒、全く知らない酒が並ぶが、メニューに載っているのはほんの一部らしい。

まずは載っていた「左大臣・おりがらみ・つ」から。

 

 

この片口の美しいこと。

全ての器は作家さんの作品。

食材や料理法だけでなく器も全て岡田ワールドが炸裂している。

そしてしっかり味の乗ったおりがらみはかなり濃厚な旨味だった。

以下のお酒はもう全ておまかせにしてしまったにひひ

 

まず取り出しましたるものは、イシガレイ

 

 

背にあるボコボコがイシであり、このボコボコは成長に合わせて増えるそうな。

そんな話からして、もう引き込まれてしまった。

 

カツオの首級。

 

 

知ってました?カツオの舌は銀色なんすよ~にひひ

これが光ることでエサを呼び込むらしい。

もちろん初めて知った。

 

佐賀県のコハダ

 

 

江戸前寿司でコハダと言えば酢で〆たものが当然だが、どうやら今回は違うらしい。

佐賀県太良町の漁師町ではコハダは生でも食べるとのこと。

岡田さん、現地まで行って漁の船に同乗し、その辺のことを実際に体験。

実は写真集みたいな本になっていてそれを見せてもらったが、その写真は割愛。

 

目の前の仕事を見ながら、先付けが完成した。

 

 

ではイシガレイから。

 

 

淡泊ながらコリコリ感がたまらない。

手前にちょこんとあるのがエンガワであり、さらなるコリコリ度。

ちなみに右側の桜色は上品なガリ的な酢漬け野菜。

 

カツオの藁焼き

 

 

戻りカツオの脂の乗り具合を藁焼きの香ばしさが引き立てる~!

 

生コハダ

 

 

何とも美しい。

ちなみにコハダの後ろのワカメが実にシャキシャキで美味しいのでてっきり生だと思ったのだが、乾物から戻したものとのこと。

もちろんそんじょそこらの乾燥ワカメではなく、「鳴門のうず潮ゴリゴリわかめ」という商品で、買って帰ることにしたニコニコ

 

話をコハダに戻す。

 

 

淡泊ながら味わいの向こうにほんのり海苔の風味を感じる。

有明の海苔を食べて育っているかららしい。

生コハダならではのこの風味、唸るしかないにひひ

 

はい、酒が無くなりました。

出て来たのは滋賀県の金亀

 

 

穀物の旨味、酸味がしっかりとあるお酒。

魚たちに負けない存在感。

 

かわいいお皿のかわいいタコのガラス細工。

 

 

それと共に出されたのが、もちろんタコ

明石産なのだが、明石産のタコは海底にいる甲殻類を食べているから美味しいのだそうだ。

身と酢飯を別々に出される。

 

 

一緒に握って出すと、タコの弾力のせいで口の中でタコが残り酢飯が先になくなってしまうのがよろしく無いと岡田さんの結論。

よって先にタコを口に入れよく噛んで味わっている途中で酢飯を後追い投入して食べるように説明される。

なるほど、時間差タコ寿司、面白かったニコニコ

 

生のアナゴ

 

 

アナゴの血液には毒があるそうだ…大したことはないが。

ハモのように骨切りが必要。

これ、言われないとアナゴと分からないが、ねっとりと不思議な食感。

未経験の美味しさだった。

 

人数分かわいく並べられたのが、キビナゴのおから寿司

別名、ほっかぶり寿司

写真の色味がよくなくてごめんなさい。

 

 

高知県は宿毛で食べられる地元寿司。

こういう各地に伝統的に伝わる寿司文化を丁寧に汲み上げていくのも岡田スタイル。

もちろんどれも現地に行って実際に味わい、研究されている。

 

この色味↓が正解。

 

 

上にのせてあるのは何とリンゴ。

このリンゴ乗せは宿毛には無いそうだが、薬味として美味しかった。

シャリがわりのおからには魚のほぐし身、生姜、豆乳を使用。

キビナゴの風味を活かした逸品だった。

 

ボタンエビ

 

 

千葉の本ボタンエビ。

いしる漬けだそうだ。

身といしるが一体化していて旨味成分が膨らみに膨らんでいる。

シャリが穀物っぽいものになった。

酢飯屋では常時3種類以上、時には5~6種のシャリを使っている。

 

また変化球。

生いなり寿司

 

 

見た通り、湯葉である。

上にかかるのは自家製醤油麹。

あははは、こんなのが美味しくないわけがない!にひひ

 

次の酒は白老

 

 

これまたどっしりとした純米酒だ。

記憶に残らないような軽やかな酒はきっと全く扱わないのだろう。

 

アコヤガイの貝柱

 

 

ご覧の通り真珠をつくる、あのアコヤガイですよ。

市場にはまず出回らないらしい。

この日のは長崎の壱岐産とのこと。

前回のランチでは寿司で食べたな~。

 

 

上の3つと下の3つは味付けが違っていた。

細かいことは覚えてないが、これが激しく美味しかったことだけはメモしているにひひ

隣の自家製ガリも上品な甘味がステキだった。

 

金目鯛の生粕漬け

 

 

前回のランチでもあったこちら。

3日間漬け込んだ状態。

シャリは固めの黒米。

30秒は噛むように説明されて従う。

うん、どんどん旨味が増え続け、身と糠と黒米の一体感が未知の世界へ~。

 

マンボウの腸

 

 

これは何か明かさずにみんな食べ、当てあうという趣向だった。

これも前回のランチで体験済だったので、スミマセン、大人げなくぼくが当ててしまった(^-^;

味噌漬けの炙り。

やはり上質のミノのようなシャキシャキ感が特徴的。

 

アジ、食べ比べ。

淡路産の塩バージョン。

 

 

食べ比べといってもアジ自体は共に和歌山、加太産。

東京には流通してないそうだ。

塩自体の旨味ももちろんだが、とにかくこのアジの脂の乗った旨味は何と表現したらよいのか、開高御大に聞きたい!

 

アジ、食べ比べ。

薬味バージョン。

 

 

ゴメンナサイ、食べ比べてより飛びぬけて美味しいアジだったことが分かったとしか書けない。

語彙の勉強が必要だ(^-^;

 

アジの余韻に浸っていると、別世界へ誘われた。

自家製の鮒ずし

なれずしだ。

 

 

なれ鮨と江戸前の早ずしの説明を受ける。

こちらは4年ものらしい。

そして共に供された酒は古代米のこちら。

伊根満開

 

 

古代米の赤い酒は伊丹でも飲んだが、こちらは舟屋で有名な京都の伊根の酒。

伊根は行ったことがあり、そう言えばこちら向井酒造の酒はブログでも取り上げていた

そのときの一本もどっしりとした熟成酒だったが、この古代米の酒は当然のようになれ鮨とよく合ったニコニコ

 

小冊子が回される。

こちらが契約している牛の生産者のもの。

 

 

石川えみさんが育てるエミートと呼ばれる牛の、今回は右ページ寿司之介のお肉をいただく。

 

寿司之介ローストビーフ寿司

 

 

肩ロースの部分。

自家製焼肉のたれが乗っている。

あああ、寿司之介よ、極上をありがとう~にひひ

 

阿酒羅

 

 

もうメモなし。

かなりメートルは上がっているにひひ(死語)。

 

かんぴょう巻きと焼き茄子

 

 

メモの言葉も怪しい…ゴマかんぴょう巻きは焼き茄子と一緒ってどういうことだ。

このゴマは喜界島の国産ゴマを自家焙煎したもの。

宮城の海苔は皇室に献上したもの。

グッとくる香ばしさがたまらんかった記憶。

 

最後の寿司はこちら。

手載せの煮アナゴ

 

 

岩手のアナゴ。

もちろんフワフワゆえの手乗せ。

とろけたに決まっているが、それより手の赤さが自分で気になる(^-^;

 

お椀

 

 

写真では伝わらないが、十数種類の魚でダシをとっているとのこと。

これは酔っぱらいがシャキっとするぐらいの劇的な旨味だった。

 

お茶の器がまたよい。

 

 

五角形という珍しい形だが、持ちやすく飲みやすい。

またこのお茶が実に風味豊か。

前回と同じなら島根の雲南市産だが、どうだったか。

 

ここまで来たらデザートもいただくよ~ビックリマーク

その名も、おかだだいすきプリン

 

 

メニューを見ると、香川県さぬき市かなえ養鶏場の「金の桑卵」、鹿児島県喜界島の「黄金糖」、マダガスカル産の「バニラビーンズ」で作った、岡田が大好きなプリン♪とのこと。

プリン自体も寿司屋で出てくる範疇は軽く超えているが、最後に打ちのめされたのがこちら↓。

プリンにこれをかけて召し上がれだって。

 

エル・カンダドのペドロヒメネス

 

 

スペインワイン好きのぼくにこのシェリーが最後にこの形で出されたとなれば、もうひれ伏すしかないにひひ

選ばれし大人のカラメルソースだビックリマーク

なんてね。

 

以上、長々とした報告を最後までお付き合いいただき感謝ニコニコ

 

そして岡田さん、ご馳走さまでした。

いつかまた来ます!

 

 

 

酢飯屋

 

東京都文京区水道2-6-8
電話 03-3943-9004

ディナーは完全紹介制・完全予約制

19時一斉スタート

 

2020年9月入店