芦之湯温泉 「きのくにや」 後編

その前に一つ。
立寄りで入れない浴場がいくつもあることは前編でも述べたが、その中には違う源泉を使用している(らしい)浴槽があり、しかも宿泊しても別料金で借りないと味わえないのだ。
観察もできなかった「正徳の湯」の片方の浴槽が、芦之湯1号泉(らしい)。
…らしい、と言うのは源泉使用においては常に過渡期にあるようで、以下も使用源泉や湯使いの最新情報は正直よく分からない。
その辺にこだわって訪れる予定の方は、ぜひ宿に直接おたずねください。
では話を戻し、脱衣所へ。

時間を置いて来たら先客は減っていた。
では浴場内へ。
まず内湯から。
こちらの浴場も浴槽も十分に広い。
湯はごくごく僅かに白くささ濁っているぐらい。
カランもシャワー付きが8か所。
床には濃くはないが、積年の沈着が見受けられる。

浴槽の上にこのような↑プレートがあったが、これまたそのまま鵜呑みにはできない。
現在の使用源泉は芦之湯4号泉。
つまり源泉温度31.9度、pH6.9の単純硫黄温泉(硫化水素型)。
少なくとも弱アルカリ性ではなく、中性である。
これを加温・循環して使用。
かけ流し併用ではあるが、あまり新鮮さは感じなかった。
風味がほとんど感じられなかったのだ。
実際はどの源泉だったのか、今でもはっきり断言できない。
ただし、スベスベ感はあった。
では露天エリアに行き、まずは「芦ノ湖周遊風呂」へ。
芦ノ湖に模したという岩とタイル風呂。
湯はほぼ無色透明だった。
もう少し引きの画を。

ここも芦ノ湯4号泉を加温して使用していることになっている。
かけ流しとなっていたが、循環併用ではないだろうか。
ただし、源泉はかなり勢いよく投じられていた。
なので湯はなかなか新鮮。
だがしかし、やはりほとんど風味が感じられなかった。
もう一つの揚湯2号泉ではないかと思うぐらい。
同じくスベスベ感はあった。
風味の乏しさはたまたまなのだろうか…単に露天風呂と考えれば特に問題はないのだが。
そして最後に真打ち登場
一人用の浴槽「神遊風呂」である。

非加熱の芦之湯4号泉を、ここだけは完全かけ流しで入れるのである
湯の投入量はさほど多くないこともあり、浴槽でやや青白く濁っている。
コクのある硫黄臭とコクタマゴ味がある。
十分にガツンとくる硫黄泉が楽しめる

白や黒の湯の花が多数舞っていた。
しっかりしたスベスベ感がある。
浴槽での温度は32度ぐらいだろうか。
真夏には最高、極上の気持ちよさだ。
出たくないが神遊風呂の浴槽は1つしかないため独占し続けるわけにはいかない。
常識的な範囲で楽しんだ。
各風呂の源泉と湯使いがはっきり把握できないところもあったが、何はともあれこの「神遊風呂」に入れれば、湯ヲタ的にまずは満足
冬季は少しだけ加温はしているようだが、おそらく源泉の風味を活かすレベルにとどめていると思われる。
だがしかし、やはり暑い時期に入りたいものだ。
なお、下のまとめは「神遊風呂」のみとする。
もう一つの源泉については、「前編」を参照。
芦之湯温泉 「きのくにや」
神奈川県足柄下郡箱根町芦之湯8
0460-83-7045
立寄り入浴料 1000円のところ、まっとうな温泉の手形で無料
神遊風呂
<源泉:芦之湯4号泉>
単純硫黄温泉(硫化水素型)
(低張性・中性・低温泉)
31.9度
pH6.9
成分総計 0.522g/kg
72リットル/分(自然湧出)
浴槽で青白くやや濁り
コクのある硫黄臭あり
コクのあるタマゴ味あり
しっかりしたスベスベ感あり
白と黒の湯の花多数
完全かけ流し
2015年7月入湯
※数値はH20の分析表より








