昨晩は寝苦しく、普段目を覚まさないような時間に起きてしまったりした。
そのとき夢を見たわけではないが、数年前のやはり寝苦しい夜に見たある夢を思い出してしまった。
妖怪「奪衣婆」と思われる夢だ。
あまりに強烈な印象を残した夢だったため、「人生で記憶に残る夢シリーズ」の上位にランクインしてしまい、今でも鮮烈に思い出せる。
そんな数年前の夢は二日連続して寝苦しい夜に訪れ、思わずmixiで即日記にしたのだが、久しぶりに追体験しそうになったため、こちらに再掲する。
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奪衣婆を知っているだろうか。
三途の川で衣服や持ち物をすべて剥ぎ取ってしまうという妖怪である。
最近この奪衣婆のテクストを持つと思われる幽霊の夢を立て続けに見た。
立て続けといっても、その恐怖のあまり強烈に印象に残り、
繰り返し見てしまっただけかもしれないが…。
…ぼくはどこかの日本家屋の畳の間に布団を敷いて横になっている。
見知らぬ場所だから旅館かもしれない。
傍らにはやはり見知らぬ少女が、棺桶のような函(あるいは浴槽?)に横たわっている。
しかし死んでいるわけではなく、ときおり笑顔をこちらに見せる。
ぼくは少女との会話を漠然と楽しんでいるようだ。
やがて少女は「ここには幽霊が出る」と言い始めた。
その部屋はぼくの足元方向に障子があり、
その向こう側は廊下か縁側になっているのだが、
いつの間にかぼくは少女より、その障子のあたりが気になってしょうがない。
どれぐらい経っただろうか。
障子の向こう側、左から右に向かって、
唐突に音もなく青白い影が横切ったかと思うと、
ちょうど足元の障子のあちら側で止まった。
影の感じから和装の四~五十代の女性のようである。
その不自然な動き方から、この時点でもはやこの世のものではないと確信していた。
「これがそれか」と思って、不思議と恐怖心もなく様子を伺っていると、
やがて音もなく障子があき、
思いのほか凄いスピードでぼくの布団の左側を通り、
胸元のあたりですっと止まった。
移動中の観察によると、
<それ>は歳を重ねやつれや憂いはあるものの、
若い頃はかなりの美女だったようだ。
そう思った瞬間、すっと気配が変わった。
思わず左側を見上げると、
いつの間にか<それ>は物凄い般若の形相でぼくを睨めつけている。
と思うといきなり物凄いスピードでぼくの着ている浴衣を剥ぎ取りにかかった。
脱がすのではなく、剥ぎ取るのである。
その容赦ない行為に恐怖心が一挙に爆発し、
ぼくはなぜか「着物!」と叫んで飛び起きた。
…そこまでである。
あまりにビビッドな印象の夢のため、分析とかするのがもったいなく、
そのまま味わおうと思ってたらまた似たような夢を見てしまった。
2度目でも本当に怖かったのである。
また見たいような、もう2度とイヤなような…。