冒頭に。
大抵の記事はAIによるファクトチェック(4大AI)を経過しています。
今回この記事を1次資料を確認して問題無いとしたAIはたったの1つでした。
ChatGPT、Geminiなどの大手のAIは、この記事を批判し、書き替えを要求してきましたが、1次資料を全て提示して最後謝罪させました。従ってファクトチェックをAIにかけておられる方も多いようですが、注意が必要であることを申し上げておきます。
『戦艦大和の最期』という「架空文学」を読んだことがある人は多いだろう。
東京大学(文系)出身の 吉田 満(よしだ みつる)が戦後に描きあげた著名な妄想戦記文学作品は、多くの人に読まれた。
しかし本作品はあくまでも「妄想架空戦記文学」であり、そこに描かれた内容は、真実と大きく異なることはあまり知られていない。
吉田が描いた代表的な「8つの嘘」:
嘘1.沖縄への出撃が決まったが片道燃料での出撃になった。
嘘2.沖縄海上特攻作戦は、悲壮感漂う一億総特攻の先駆けとなる無駄死に。
嘘3.臼淵大尉による「死ニ方用意」。
嘘4.戦闘前夜、意味のある死、勇壮な死の議論の中での乱闘騒ぎがあったこと。
嘘5.海軍零式艦上戦闘機が途中まで見送りに就いたこと(中井貴一の俳優デビューシーンで有名)。
嘘6.三連装機銃座で射撃手が次々と倒れていく地獄の様な惨状。自刃する兵の目撃証言。
嘘7.大和の轟沈後、大和の救助に来た初霜の内火艇。
嘘8.助けを求める水平を切り刻む初霜の士官。飛び散る手首。
架空の妄想戦記なので現実と違う、欺瞞だ、と目くじらを立てる必要はないのは、一応文学作品として見る価値が全く無いことはないし、遠からず、戦場での異常性がいかんなく描かれているのは評価に値する。
しかし、1978年公開の『連合艦隊』、2005年公開の『男たちに大和』は、この吉田の架空妄想戦記を基に構成してしまい、現実の天一号作戦の大和のイメージがかけ離れたものとなってしまった。この作品はフィクションを含みますなどの脚注も無かった。
その為史実を歪曲する吉田文学だけでなく、これらの映画が吉田文学を追随してしまっており、この妄想戦記があたかも史実の如く扱われているのは注意する必要がある。あらためて、吉田の嘘が散りばめられた架空戦記が日本人に対して与えた影響は計り知れない。
例えば、嘘2.沖縄海上特攻作戦は、悲壮感漂う一億総特攻の先駆けとなる無駄死に というものは、戦艦大和が無用の長物と化したことで、意味なく撃沈されるだけに、美しく散るだけに出撃したという記載は、吉田が当時の日本人の想いを踏みにじり、全否定するかの如く許されない表現である。
日米の数々の公文書に記録された大和の出撃の目的、そして天号作戦の結びに記される、「作戦目的ハ概ネ達セリ」の結びとに大きな乖離を生んでいる。
真実を知れば、第三者目線で見ても、大和の出撃に対しては、誰もが概ね戦果を挙げたであろうと判断するのは間違いない。大和出撃における作戦目的が強大な航空戦力を引き付ける囮目的であったからだ。大和に航空戦力が攻撃をしかけただけで作戦は半分成功だった。
天号作戦の戦略的・戦術的評価:
俯瞰すると、大和が出撃した天号作戦は、戦術的に引き分けと判断して良いだろう。
日本軍は大和を始め、約1,000機の航空機を失ったが、アメリカ軍は船舶については日本以上の損害、航空機もニアリィイコールな損害を出している。戦死傷者は日本とアメリカはほぼ同数。
しかし、戦略的に沖縄海域から第58任務部隊を駆逐できなかった。
ここは日本が戦略的に負けとなることは史実の示す通り。
日本人の愚かな自虐史観と、吉田の作品に代表される「嘘」の内容の記述によって刷り込みが行われ、無用な長物としての戦艦大和のイメージが戦後定着してしまった為に真実が等閑にされている。
無用な長物であれば、米軍がわざわざ日本の戦術に引っかかるようなことはしない。
米軍記録に、第58任務部隊のハルゼー提督が艦隊を護る航空戦力を割かずに、戦艦大和迎撃には戦艦アイオワやミズーリ、ニュージャージーなどを始めとする戦艦部隊に出撃をさせようとしたことが記録されている。
一部の判断では、アメリカ人のプライドで日本人のプライドをへし折る為に、と言う者もいるが、これは間違いであり、もし戦艦群が出撃した場合、甚大な損害を被る可能性があったから断念をした、というのが妥当だろう。
そもそも戦艦大和の主砲弾が41㎝と誤認していた米軍は、もし戦艦群が大和を攻撃したとしたら甚大では済まない壊滅状態にすらなったであろう。米軍戦艦群の41㎝主砲弾では、大和の重装甲を貫徹することは出来ず、逆に大和からの命中弾は一方的に被弾炎上するからだ。
当時米軍にとって最も脅威であったのは、航空機などによる特攻であり、異様に警戒していたことが、終戦時米軍が何を優先していたかを見れば理解できる。そのためにハルゼーは航空戦力は動かしたくなかった。
だが大和の出撃に対する対処は航空攻撃しか手段は無かった。
ハルゼーは、やむを得ず大和に対しての航空攻撃を判断しているのは史実の通りだ。
これで日本軍の戦略的な作戦行動の第一歩は成功と見て良いだろう。
そして大和が十二分に航空戦力を引き付けている間、手薄になった沖縄海域には、陸海軍の多くの御霊が特攻を目的に殺到した。
賛否両論あり、誰もが不本意な作戦だったという想いはあるが、採り得る作戦として最大の効果がある手段が、特攻しか残されていなかった。
菊水作戦、天号作戦で出撃した海軍艦艇で、約3,000名が海の上で命を落とした(撃沈4隻、処分2隻、損傷1隻)。
内訳:
大和 撃沈
矢矧 撃沈
冬月 残存
涼月 損傷残存
雪風 残存
磯風 処分
濱風 撃沈
霞 処分
朝霜 撃沈
初霜 残存
そして天号作戦での航空特攻などで約2,000名が戦死した。
合計約5,000名が亡くなられている。
アメリカ軍の方の被害は戦死4,907名と記録され、戦闘後命を落とした兵を加えれば更に多くが亡くなったとされている。
艦船の損害は我々日本人はほとんど知らないのではないだろうか(撃沈36隻、損傷368隻)。損傷艦船には、戦艦ミズーリや、空母エンタープライズ、バンカーヒル、イントレピットなど主力の大型艦船が多数含まれ、大破したエンタープライズは遂に戦場に戻ることはなかった。航空機に至っては、被撃墜だけでなく、修理不能になって廃棄された実数は未だに不明だ。

日本人は自分たちのことばかりでなく、相応の損害をアメリカ人にも与えたことを何故無視して自分たちの被害甚大自虐史に酔うのであろうか。
甚だ疑問だ。
戦死者数のみで言えば痛み分けではあるが、現実を直視せよ、と外国から指摘される所以は、まさにこうした歴史の片面しか見ていない点にある。
相手をどれだけ傷つけて来たのかを知ろうとせず、相手の痛みを理解しようとせずに等閑にした自分勝手な自虐史観を左傾化の文脈の中で美化してきたことが、戦果を歪曲した一方的な見方を生んだ原因である。
「嘘」の検証と真相:
吉田の罪は日本人に大きく影響を与え続け、歴史を歪曲し、捻じ曲げて真実を覆い隠してしまった。
政治的イデオロギーはそれぞれの自由にすればいい。
だが嘘はダメだ。
許されるものではない。
嘘1.大和だけでも沖縄まで少なくとも2~3往復分の燃料は積んだ。他艦はほぼ満タンだった。
嘘2.特攻作戦ではない。事実は天一号作戦報告や、戦闘詳報にも明記されている通り、作戦上は成功裏に終わっている菊水作戦の一環である囮作戦である。
嘘3.生存者が事実を認めていない。「敗れて目覚める」は後付けの文学的視点、脚色。
嘘4.作戦上命令に従うのだからその趣旨で揉めたことは事実ではない。ただ無礼講はあった様だ。
嘘5.海軍機は出撃していない。制空戦闘をずっと行ったのは陸軍機である四式戦闘機。
これらの記録は壮絶で、大和攻撃へ向かう圧倒的多数の米軍艦載機を相手に空中線で一歩も引かず、一時期ではあっても九州沖の制空権を奪還したことは、日米双方の公的記録に残る通り。
嘘6.25mm機銃は、自律射撃管制システムによる管制射撃であり、機銃座に兵士は座っていない(給弾は必要)。
嘘7.初霜は大和の救助に当たっていないので。当該箇所は1955年にわざわざ追記された虚偽の描写。
嘘8.初霜の内火艇は矢矧乗員を救助しており、大和沈没現場に近づいてすらいない。そもそも救助指令は明確に記録されており、救助しないで切りつけたのであれば命令違反(重罪)になる。軍規に厳しい帝國海軍で命令違反が隠蔽されることは有り得ないものであり、多くの生存者が吉田に抗議をした。
余談:
長くなるし別の趣旨になるので触れませんが、大本営発表は嘘ばかり、という話を御承知の方多いでしょう。
どれがどう嘘だかご存じの人おられますか?(笑)戦後の刷り込み教育の脅威って凄まじい実感を味わってください。。
ちなみに大本営発表ではありませんが、私が1次資料で確認出来る限り戦闘詳報等の記録では次の傾向があります。
日本側:
戦果過少傾向が顕著(除:臺灣航空戰)
アメリカ側:
戦果過大傾向が顕著