1944年12月の第7次多号作戦。

 

オルモック灣に侵攻するアメリカ海軍大型新鋭駆逐艦3隻を、単艦で迎撃して1隻撃沈1隻小破1隻中破という大日本帝國海軍最期の艦隊決戦を華々しくも勝利で飾った松型駆逐艦「竹」。

 

タミヤの松型駆逐艦1/700『桜🌸』を使用して製作しています。

前回は、張線まで実施しています。

 

本日は帝国海軍の殊勲艦である、松型駆逐艦『竹』の方について仕上げにかかります。


待っていても結論は出ないので、リノリウム貼付表現をした自分の判断が間違えなのか、それとも合っているのか、答えが自動的に出てくるものではありませんし。

模型業界ではない研究者の中では松型、橘型にリノリウム貼付は無いと判断しており、一般敷物図(但し建艦前)やらの図面上は敷かれることになっていたり、生存者の証言ではリノリウムは見た事が無かったり、判断がバラバラです。

張線もしてしまいましたから、今更の修正も厳しいところです。

ですからリノリウム貼付について、嘘だ!とお叱りを受けることを覚悟で、一応説の内の一つとして、完成させることにいたします。

 

”ねこみみ主任”様が先日、より正確に松型駆逐艦ネームシップ「松」を完成されております。

ちなみに松型は、

1番艦 松
2番艦 竹
3番艦 梅
 :

と建艦が続くそうで、松竹梅というしゃれた順番であることを最近知りました。


「竹」です。
高角砲周りの滑り止め用木材の部分を塗りますが・・。

ここは明るいタンなどの色で表現される方が多く、実際のところどうだったのでしょうか。


まずはここの調査を行った所、建艦時の記録に出てきます。

安価で加工のし易かった松材が使用されていることが判りました。
松材の色は、多くの模型表現の様に、明るいタンなどの色で表現するのがもってこいです。
 

然しながら、屋外の過酷な環境に置かれた松材は1年でボロボロになりダメになってしまうそうで、ダメになったらダメになりっ放しの艦も多く、張替えも入渠等しない限りは行われなかった、と教えていただきました。

なるほど。
約2~3か月で茶色に変色し、徐々に干からびて脆くなって1年でほぼボロボロに崩れ去る、というのが松材の様です。

駆逐艦「竹」がオルモック夜戦で孤軍奮闘したのは1944年12月。
竣工後約6か月経過しており、1年で朽ち果てるまでの半分の時間を経ています。

従って、松材の滑り止めは未だ健在だった時だと判断します。

しかし、ここからが重要ですが、松材の色については、残念ながら多くの作例の通り、明るいタンでは無いと考えます。

こげ茶色までは流石に無いのですが、色は結構暗くなっているでしょう。

先ずは新造時の色であるタンで塗装し、ここからエイジングしていきます。

右:新品 左:1ヶ月後

1ヶ月経過すると松材の劣化では、色がかなり濃くなります。

艦載艇も塗装します。
短艇(カッター)と大型内火艇です。



これを搭載すると・・・
完成になります。

面白いお話も伺ってます。
駆逐艦「竹」とアメリカ海軍最新鋭駆逐艦3艦については、戦力差で歴然、スピードでも確実に劣る「竹」が何故真っ暗闇の中アメリカ軍駆逐艦3艦それぞれに多数の直撃弾を与え、11kmも離れた敵艦に魚雷を命中して撃沈できたのでしょうか。

逆にアメリカ艦隊は、「竹」に不発弾1発しか命中できませんでした。

これには明確な理由があったと考えられているそうです。

次回は完成記事になりますが、そこで紹介しますのでお楽しみに!



 

 

おまけ:
「雪風」も工作を停める必要が無くなりました。
3式投射機の装備に確約が持てなかったからなのですが、これがあると判断できました。その事由です。


ハセガワから、駆逐艦『霞』のリニューアルキットが販売されました。

 

ちょうど先月、「潮」「響」「霞」「磯風」「雪風」「濱風」「朝霜」への3式投射器の設置記録を見つけ、「重大発見をしてしまった」という記事を挙げました。

 

とある研究者(著名な方ですが名前は伏せさせてください)へ報告したところ、既知のことだったようで、模型の方もハセガワさんの方が一歩先を行ってました。

 

それでは早速ですが、駆逐艦「霞」1945天一号作戦時のキットの説明書を見てみましょう。

 

赤丸の箇所を拡大します。

 

驚くことに、私のいい加減な記事を基にされたshidennkai様の的を得た予想を寸分違わずに表現したキットになっていましたびっくり

完全な一致です。

 

思わずやったー!と声を上げたほどです。

 

きっかけは「雪風」1945の考証でしたが、この兵装が公になる前にキットの誤りを自分達で見つけることが出来たのは大変意義深いです。

 

爆雷装填台は2個。

前方は既存のものと94式投射器。

 

後方は、防雷具巻上機を撤去し、そこに装填台を新設し、3式投射器を設置しています。

 

大袈裟に騒いだ発見の記事を具体的に表現したキットが、模型メーカーの老舗から発売されたことで、自信を以て甲型三姉妹の爆雷装備を確定することが出来ました。

尤も「濱風」には3月末に単艦で三式投射機を使用した対潜訓練に従事した記録があるので、濱風は断定です。

 

繰り返しますが、「雪風」には訓令での設置命令があることと、工事予定の記載がある事。そして、呉空襲後に補給された二式爆雷改が補給されましたが、私はここ迄の記録を見つけたのみで確定できませんでした。

 

ここにshidennkai様が、爆雷の補給数から装填台が2つあることと併せ、3式投射機が追加装備されたのではないか、と予想されていました。

 

これはshidennkai様の経験、知見、何よりも豊富な知識の賜物だと称賛させていただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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