進むイスラエルのガザ虐殺
https://tanakanews.com/250508gaza.htm
イスラエルが、ガザに残っている人々を餓死させようとしている。
国際支援団体などが外部からガザに食糧など物資を運び込むことは、3月からイスラエル当局によって止められている。
国際支援団体はガザへの物資搬入を許されず、次々と活動停止に追い込まれている。
(World Central Kitchen Halts Aid Operations in Gaza Due To Israeli Blockade)
(Israeli Defense Minister Says No Humanitarian Aid Will Enter Gaza, Vows Indefinite Occupation)
ガザは、2023年10月に開戦する前から、外部からの食糧搬入(輸入や支援)がないと、人々が食べていけなかった。
開戦後、ガザの経済活動は完全に麻痺している。
食糧搬入がなければ人々は餓死する。
イスラエル政府(ベングビル安保相)は、市民の餓死につながる食糧搬入の停止が戦略の一つだと認めている。
(As Israel Openly Declares Starvation as a Weapon, Media Still Hesitate to Blame It for Famine)
ガザ市民の多くは、餓死するよりガザからエジプトに逃げ出して生き延びたいと考えている。
イスラエルは、ガザ市民が全員エジプトに出ていき、ガザが空っぽになってパレスチナ抹消が完成するのが希望だ(西岸の人々も、ガザ市民みたいに餓死させられたくないので出ていく)。
ガザ市民の追い出しを希望するイスラエル軍は、エジプトとガザの国境線(フィラデルフィア回廊)を占領しており、回廊上に抜け穴を作ってガザ市民がエジプトに越境できるようにしていると考えられる。
(Almost half of Gazans willing to leave enclave, Palestinian research center finds)
だが、ガザ市民は出ていかない。
ガザを支配するハマスが、市民の越境逃亡を許さないからだ。
ハマスは昔から、ガザの社会で圧倒的な権力と権威を持っている。
ガザ市民のエジプト脱出を許すと、市民のほとんどが出ていく。
ガザに残っていても餓死するかイスラエル軍に殺される。
市民がいなくなるとガザの社会もなくなり、ハマスの存在理由も失われる。
ハマスは、ガザやパレスチナを維持するために、人々が餓死しても、脱出を禁じるしかない。
(Israel Accused of Using ‘Starvation Warfare’ in Gaza at World Court)
市民がこっそり脱出を試みてハマスに見つかると殺されるとも推測される。
ガザでは先月、ハマスの統治に反対する市民の集会も行われた。
だがハマスに鎮圧され、おそらく首謀者は抹殺され、反ハマスの政治運動はなくなった。
ハマスの支配力はものすごく強い。
イスラエルの諜報機関が反ハマス運動を煽っただろうが、その策略はほとんど効果がなかった。
(Why don't Gazans protest Hamas in face of destruction, starvation, and deaths?)
ハマスは、ガザやパレスチナを存続させるため、最近イスラエルに対し、残っている人質(21人?)を全員解放するから5年間停戦しないかと持ちかけた。
5年間停戦すれば、その間にガザを立て直せる。
(Israel rejects five-year Gaza ceasefire deal that would allow Hamas 'time to rearm,' official says)
イスラエルのガザ戦争は(建前として)、2023年10月にイスラエルを襲撃して251人を人質にしたハマスから人質を奪還するための戦争だ(イスラエル政府の本音の目標は、ガザやパレスチナの抹消)。
ハマスが人質を全員帰すなら、イスラエルのガザ戦争の目標が達成され、停戦できるはずだ。
餓死作戦などでガザ抹消を完遂されそうなハマスは、建前論を持ち出してイスラエルに提案した。
だが、ネタニヤフの政府はハマスの提案を拒絶した。
(Netanyahu Stirs Fresh Controversy: Victory In Gaza Is Top Priority, Not Hostages)
人質の家族や野党(旧労働党・英傀儡系)勢力などは政府を非難し、大きな反政府デモも起こされた。
だが、イスラエル国民の多くは、パレスチナを抹消してイスラエルの国家統合や未完の独立戦争を完了することの重要性を感じているらしく、ネタニヤフ政権を潰すほどの反対運動になっていない。
ネタニヤフはイスラエル軍にガザの完全占領を命じ、予備役が招集され、侵攻が強化されている。
残っているガザ市民が全員餓死させられてガザが抹消される可能性が増している。
(Israeli Government Approves Plan for Full Military Occupation of Gaza)
開戦前、ガザには230万人が住んでいた。
その中の何人が生き残っているか、推測や概算は出されていない。
戦争で殺された(すでに餓死した)人、うまくエジプトに逃げた人、ガザで生き残っている人。
それぞれ50万-100万人ずつでないかとも思われる。
イスラエルは、ガザで生き残っている人がゼロになるまで戦争を続ける。
パレスチナ抹消を推進するイスラエル閣僚スモトリッチは最近、あと数十万人(Hundreds of Thousands)がガザから出ていったら戦争を終えると言っている。
ガザで生き残っているのは数十万人なわけだ。
(Smotrich: Israel Will Stop Fighting Once ‘Hundreds of Thousands’ of Palestinians Are Removed from Gaza)
(IDF calls up tens of thousands of reservists for staged Gaza invasion)
今の事態の原因となっているイスラエルの失策は、ガザをエジプトから奪い、西岸をヨルダンから奪った1967年の第三次中東戦争後、ガザと西岸にいるパレスチナ人をエジプトやヨルダンに追い出さず、住み続けるのを許したことだ。
最初に攻撃してきたのはエジプトやヨルダンのアラブ連合軍だ。
イスラエルは正当防衛して圧勝した。
勝った余波で住民を全員追い出すことは、当時の戦争の一部としてやれたはずだ。
だが、英米がイスラエル(労働党政権)に対し、パレスチナ人を追い出すなと加圧し、イスラエルはガザと西岸のパレスチナ人を占領統治せざるを得ず、それがパレスチナ問題になった。
このあたりの考察はあらためて書く。
「ホロコースト」との対比も書かねばならない。