シリア・化学兵器を使ったのは反政府勢力 2 | きなこのブログ

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田中宇の国際ニュース解説 無料版 2013年8月28日
http://tanakanews.com/
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★無実のシリアを空爆する
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米国が英仏の賛同を得て、早ければ8月29日にシリアを空爆するという。
首都ダマスカスの近郊で、8月21日に化学兵器によって市民が攻撃され多数の死者が出たとされる件について、米政府は「シリア政府軍の仕業に違いない」と断定し、国際的に違法な化学兵器の使用に対して制裁する目的で、シリア沖の地中海にいる米軍艦や、英軍の潜水艦から、トマホークなどのミサイルを発射して、シリア軍の基地などを破壊する予定と報じられている。攻撃対象が多くなる場合、B2ステルスなど、ミサイルより多くの爆弾を落とせる戦闘機を使う予定だという。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/171340
Strike on Syria `As Early as Thursday'

攻撃の時期については、9月1日以降との説もある。時期の早晩があるかもしれないが、米政府の高官がマスコミに攻撃を明言しており、言葉だけでなく、いずれ攻撃が行われる可能性が高い。攻撃は2日間行われる予定だ。世論調査では、米国民の9%しか、シリアに対する軍事攻撃を支持していない。

http://rt.com/usa/us-syria-strike-chemical-060/
Obama reportedly considering two-day strike on Syria

取り沙汰されている空爆の理由は「シリア政府軍が化学兵器を使って無実の市民を大量殺害したから」だが、シリア政府軍が化学兵器を使ったという確たる証拠を、米英仏は持っていない。

8月21日に市民への化学兵器による攻撃が行われたとされる根拠は、ユーチューブなどに、被害者を撮影したとされる映像が掲載されたり、現場の地域(Ain Tarma、Zamalka、Jobar。いずれも反政府派が強い)の病院に医薬品などを供給している「国境なき医師団」が、現場の病院の医師から、化学兵器の被害を受けたと思われる多数の市民を手当しているとの報告を受けたりしたことだ。


しかしこれらの証拠は、化学兵器を使ったのが政府軍であるということの証明になっていない。

証拠とされるユーチューブの動画の中には、事件の前日の8月20日にアップロードされたものもあり、ユーチューブのサーバーがある米国とシリアとの時差を考えても、動画が事件前にアップされていたという指摘がある。

http://rt.com/news/syria-chemical-prepared-advance-901/
Materials implicating Syrian govt in chemical attack prepared before incident - Russia

http://investmentwatchblog.com/news-of-chemical-weapons-attack-in-syria-published-one-day-before-massacre-happened/
News of chemical weapons attack in Syria published one day before massacre happened

また、アップされた動画を見た英国の科学捜査の研究機関(Cranfield ForensicInstitute)の専門家(Stephen Johnson)が、写っている被害者の容態が、化学兵器の被害を受けたにしてはおかしいと思われる点が複数あると指摘している。

写っている負傷者は、身体に白い気泡(水ぶくれ?。foaming)ができているが、報じられているような化学兵器の攻撃を受けた場合、気泡はもっと黄色か赤っぽくなるはずで、白い気泡は別の種類の攻撃を受けた症状のように見えるなど、シリア軍が持っている化学兵器が攻撃に使用されたと結論づけるのは早すぎる。専門家はそのように指摘している。


また、現場の「国境なき医師団」がシリア政府軍の攻撃であると証言したような報道があるが、実のところ医師団は「化学兵器攻撃の可能性が高いが、誰が攻撃してきたかはわからない」と言っている。

また、米国の金融界や大企業の献金を受けて活動している同医師団について、戦争で儲けたい米国の勢力の意向を代弁している疑いがあると見る向きもある。

http://www.activistpost.com/2013/08/doctors-behind-syrian-chemical-weapons.html
"Doctors" Behind Syrian Chemical Weapons Claims are Aiding Terrorists

シリアでは今年3月にも化学兵器による攻撃があり、シリア政府や、同政府を支持するロシアなどは「反政府勢力が化学兵器を使った」と主張する一方、反政府派や彼らを支持する米欧などは「政府軍が化学兵器を使った」と主張し、対立してきた。

シリア政府軍は化学兵器を持っていることがわかっているが、反政府勢力は持っていないと、当初思われていた。

だがその後、シリアに隣接するトルコの当局が、トルコ国内のシリア反政府勢力の拠点で、化学兵器の材料を押収するなど、反政府派による犯行の可能性が高まった。

国連は、シリアに専門家の調査団を派遣することを決め、調査団は8月中旬にダマスカスに到着した。その数日後の8月20日、調査団が滞在するダマスカスのホテルから15キロしか離れていない地域で、化学兵器による攻撃が起きたとされている。


http://www.tanakanews.com/130625mideast.htm
悲劇から喜劇への米国の中東支配

http://tanakanews.com/130507israel.php
大戦争と和平の岐路に立つ中東

http://tanakanews.com/121212syria.php
シリアに化学兵器の濡れ衣をかけて侵攻する?

3月に化学兵器を使ったと疑われているアサド政権が、国連の調査団が到着した直後のタイミングをわざわざ選んで、調査団の滞在場所からすぐ近くで、一般市民を化学兵器で攻撃するとは考えにくい。

シリアの内戦は今年に入り、アサドの政府軍が優勢になり、政府軍は、各地の反政府派の拠点を奪還している。

しかも政府軍は空軍を持っており、化学兵器でなく通常兵器による空爆の方が、反政府派を効率的に駆逐できる。

政府軍が、自分らが優勢な時に、非効率的な化学兵器を使うとは考えにくい。

反政府派が、これまでも自分らに有利な偏向報道をしてくれてきた米欧のマスコミが「政府軍の仕業だ」と決めつけてくれるとの見通しで (もしくは米国側から持ちかけられて) 、国連調査団の目前で化学兵器を使ったと考える方が納得できる。

http://www.globalresearch.ca/us-sponsored-rebels-in-syria-have-been-defeated-government-forces-are-restoring-peace-throughout-the-country/5346632
US Sponsored Rebels in Syria have been Defeated. Government Forces are Restoring Peace throughout the Country

事件後、米英マスコミの多くは、政府軍の仕業と決めつけて報道し、化学兵器による死者の数を「60人」「600人」「1400人」などと、競ってつり上げて報道した。

http://voiceofrussia.com/2013_08_21/Chemical-weapons-use-in-Damascus-only-a-fool-can-believe-it-expert-5491/
Chemical weapons use in Damascus: 'only a fool can believe it' - expert

http://21stcenturywire.com/2013/08/22/chemical-weapons-media-propaganda-in-us-uk-is-designed-to-hide-the-truth-in-syria/
`Chemical Weapons' media propaganda in US, UK is designed to hide the truth in Syria

事件直後は米国政府(国務省報道官)も「誰が化学兵器を使ったかまだわからない」と慎重姿勢だったが、マスコミはそんなのおかまいなしだった。

03年の米軍イラク侵攻の直前、米英マスコミが、実は存在していないだろうと最初からわかっていたイラクの大量破壊兵器の脅威をでっち上げ、競って報じていたのとまったく同じ姿勢だ。