証拠改ざんの背景 専門家に聞く | きなこのブログ

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<2010年10月23日(土)ムネオ日記>より
http://www.muneo.gr.jp/html/diary201010.html

(貼り付け)

昨日の北海道新聞32面に、検察に詳しいジャーナリスト魚住昭さんと元裁判官で法政大法科大学院教授の木谷明さんの記事があるので、読者の皆様に全文ご紹介したい。


証拠改ざんの背景 専門家に聞く

大阪地検特捜部の証拠改ざん隠ぺい事件は21日、前特捜部長ら2人が起訴され、捜査は一つの節目を迎えた。事件の背景や再発防止策について、検察の捜査を長年見てきた専門家に聞いた。


ジャーナリスト 魚住昭さん


■「筋書きありき」変わらず

 「捜査とは真実を追究することと思っているだろうが、それは違う。捜査とは筋書きに沿った供述を集め、事件をつくることだ」

 私が通信社の検察担当でリクルート事件を取材していた約20年前、同僚が特捜部検事から聞いた言葉だ。
 特捜部の基本構造は、昔から変わらない。無理な取り調べと不利な証拠の隠ぺい。その延長線上に、今回の証拠改ざんがある。厚生労働省の元局長が無罪になった事件の、弘中惇一郎弁護士の言葉を借りれば、「悪質で巧妙」だったのが「悪質でずさん」になっただけだ。
 背景には検察組織が持つ本能と、検事個人の功名心がある。検察は司法省という三流官庁として誕生したが、捜査権を武器に政界や他官庁への影響力を次第に高めていった。
 それでも冷戦時代は自民党政権の摘発が社会主義政権につながるという恐れに加え、権力行使は抑制的にという良識も働いた。冷戦後はブレーキがはずれた。特捜部で大きな事件をやることが出世の早道となり、暴走に拍車をかけた。
 2002年が最大の分岐点だ。検察の裏金疑惑を告発しようとした三井環・大阪高検公安部長(当時)を逮捕した。明らかな「口封じ」で、検察のモラルは完全に崩壊した。
 検察の自浄能力には期待できない。まずは取り調べの全面可視化だ。被疑者だけでなく、参考人の調べにも導入すべきだ。検察のやりたい放題を防ぐため、検察官を国民の選挙で選ぶ検事公選制も検討すべきだ。




法政大法科大学院教授 木谷明さん


■裁判官の検証の甘さ一因

 多くの裁判官が、検察官の捜査を過信して、取り調べの過程を厳密に検証せず、供述調書を安易に認めてきた。そうした状況が、検察官に「無理をしてでも、供述調書さえ取れば勝ちだ」と思わせる状況をつくってしまった。
 裁判官の間には無罪判決を出し、控訴されて判決が覆った場合、「人事面でマイナスになる」と恐れる風潮もある。検察の意に反する判決を書く労力はけた違いに大きく、裁判官の質と気力が判決を大きく左右しているのが現状だ。
 私は10年前に退官するまで、約30件の無罪判決を出した。検察の調書はうまく出来ていたが、矛盾を細かく洗い出すと、強引な取り調べで自白させたとしか思えないものも多かった。
 私が調書を採用せず無罪とした裁判で、判決直前に担当検事が「上司が検事長に栄転するので、判決は異動後にしてほしい」と頼みに来たことがある。上司に傷をつけたくないという理由だったようだが、被告や被害者の立場からはとんでもない話。検察の体質を見る思いがした。
 公判でうそをつく動機は、被告側にしかないと考えられがちだが、今回の事件で分かるように検察にも組織や自分の立場を守るという動機がある。
 検察は間違わないという「神話」は崩れたが、裁判官の在り方も問われている。一連の問題をきっかけに裁判官は検察と被告双方の証拠を公平・厳密に検討するという刑事裁判の基本に立ち返るべきだ。


この二人の考えを読者の皆様はどう受け止めるであろうか。私はこの二人の考えに全く同意するものだ。検察の独りよがりの正義感で、最初からシナリオ・ストーリーありきの取り調べ、事件化、また裁判官は検察の調書を鵜のみにして、調書に沿った判決を下す悪しき判断で検察官を増長させてきたのは裁判官にも責任があるのではないかと思う。

 大阪地検の調書のデタラメ、でっち上げで今、検察が問われているが、これは大阪地検だけでなく、東京地検、名古屋地検いや全国の地検がやっていることである。

 密室で時には脅かし、すかし、誘導して調書をとっている。あってはならないことをしているのが検察の実態である。まずは可視化の実現がえん罪をなくす第一歩になる。

 与党・野党関係なく、全国会議員が民主主義の危機という認識で立ち向かっていただきたい。私も世論喚起に向けて協力していきたい。

(貼り付け終り)


【取調べの可視化(取調べの全過程の録画)法案の即時成立を求める請願署名】
http://www.muneo.gr.jp/daitisaishin22-10-02.html
新党大地が、50万人を目標に署名を集め、法務大臣宛に請願書を提出するというもの。署名用紙に自筆で署名し、新党大地へ郵送する。