天水の記憶を蒸留する。レモンの花と「草枕」の雫
いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。 私が今日、天水で体験してきた「香り」の旅について綴りたいと思います。
10年目の土の上で。むらかみくだものさんの「レモンの花」
向かったのは、玉名市天水町。 自然栽培に取り組んで10年という節目を迎えた「むらかみくだもの」さんの園地です。
今日、私はここで「レモンの花」を摘ませていただきました。 「花を摘んだら実がならないのでは?」と心配されるかもしれませんが、実はそうではありません。木が自ら実らせる量を調整する自然の理の中で、この時期に咲き誇る花を摘むことは、収量には影響しないのだそうです。![]()
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10年かけて作られた、ふかふかの土。 そこで育った木々が放つ花の香りは、どこまでも高く、澄み渡っていました。
漱石が歩いた道、草枕の風景を切り取る
園地のすぐそばには、夏目漱石がかつて歩いた道が今も残っています。 『草枕』の舞台となったこの場所で、私もカメラを手に歩いてみました。
漱石が100年以上前に見たであろう、有明海へと続く緩やかな斜面。 草枕温泉から望む絶景。 その風景を写真に収めながら感じたのは、この土地に流れる豊かな「時間」です。この空気感ごと、瓶の中に閉じ込めたい——。そんな衝動に駆られました。
「その日のうちに」低温真空蒸留へ
摘みたての花を抱え、急いで向かったのは「樫の木蒸溜所」です。 植物の命の輝きを閉じ込めるには、一刻の猶予もありません。
私がこだわっているのは、「低温真空蒸留」という手法です。 通常の蒸留とは違い、真空状態で沸点を下げることで、熱によるダメージを最小限に抑えます。
今日摘んだばかりの花を、その日のうちに蒸留にかける。 そうすることで、レモンの花の繊細な、それでいて力強い芳香成分を、細胞水とともにピュアな状態で抽出できるのです。
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自然栽培10年の土の力
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文豪が愛した天水の風土
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摘みたての花の瑞々しさ
これらがひとつに溶け合った一雫が、今、生まれようとしています。
この「天水の記憶」が、どのような形でお披露目できるか。 私自身も、蒸留釜から溢れる香りに胸を高鳴らせています。
完成まで、どうぞ楽しみにお待ちください。








