熊本・水俣。 この土地の名前を聞くと、胸の奥がすっと静まる。 痛みの歴史を抱えながら、それでも前を向き続けてきた人たちがいる。
その人たちが、農薬も肥料も使わずに育てたグレープフルーツがある。![]()
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初めてこの果汁を口にしたとき、 「酸っぱい」とか「苦い」とか、そんな言葉より先に、 ただひとつ、“まっすぐだ”と感じた。
水俣の生産者グループ「からたち」。
自然栽培で育った果実を、丁寧に収穫する。
そして搾汁は、「樫の木蒸溜所」で行う。![]()
一つひとつ手で搾る。 ![]()
効率よりも、果実の輪郭を壊さないことを選んだ。
手搾りだからこそ、余計な苦味が出ない。
そして、甘さに頼らない、凛とした酸味とほろ苦さが立ち上がる。
一般的なジュースのような“飲みやすさ”はない。
けれど、その不器用さこそが、この果汁の魅力だと思う。
爽やかすぎるほどの酸味。
グレープフルーツらしい、きれいな苦味。
そのまま飲むと濃厚で、身体の奥にすっと届く。![]()
だからこそ、炭酸で割ると一気に花が開く。
料理やお菓子づくりにも芯を与えてくれる、頼もしい味だ。
「樫の木蒸溜所」
果汁だけでなく、精油や植物抽出水まで扱える、 ちょっと変わった加工所だ。
水俣の果実が、菊池で息を吹き返し、 また誰かの暮らしへ届いていく。
この循環が、なんだか好きだ。![]()
最後に、僕は、素材に嘘がないものが好きだ。 このジュースは、まさにそういう一本。
水俣の丘で育った果実を、 そのままの姿で加工した。 飲むたびに、土地の空気がふっと香る。
そんなジュースです。
