私のマナーレッスンでは、これまでに訪れたことがあるサロンで『残念だったサロン』を受講者みなさんで共有し合うカリキュラムがあります。
先日。 「時間がかかり過ぎる」ことが残念だったと答えたご受講生がいらっしゃいました。
よくよく聞くと、いわゆるカリスマと呼ばれるスタッフがいるヘアサロン。
カリスマ目当てに利用するお客様が多いそのヘアサロンは、シャンプー一つするにも待たされ、その後のカットもドライもすべてにおいて時間がかかり過ぎだと。
確かにメディアで取り上げられたカリスマ美容師。一度はお手入れをお願いしてみたいものですが、その「カリスマ」という文言でお客様の期待度はグーーーーーッと上がるわけです。
ですから、実際に行ってはみたものの、ヘアの技術よりも「待たされた」との印象が残ってしまい、
そのご受講生にとっては『残念だったサロン』のカテゴリーに仕分けされてしまったようです。
時間を頂くこと。
話は江戸時代へ飛びます。
その時代。突然断りもなく押しかけて相手の時間を奪う行為は「時泥棒」と言われました。
お金は借りても後で返せますが、時間は返す事が出来ません。故に「弁済不能の十両の罪」とも言われたそうです。
江戸商人たちは、他家を訪問するとき、あらかじめ手紙か使いを出して相手の都合を確認しました。たとえ、娘の嫁入り先でも、近くまで来たからと突然寄るようなことはしませんでした。
現代なら、電話をかけたとき、親しい友達であっても「今、いいですか?」と一言聞く人は、江戸しぐさのセンスがある人と言えるでしょう。
「暮らしうるおう江戸しぐさ」 越川禮子 より
この著書の越川先生。実際にお会いしたことがあるのですが、なんともお洒落で元気溌剌な人生の大大大先輩です。
時間にルーズな人は今も昔も信頼を得るのが難しいようです。
時泥棒。
同じだけ与えらえる一日24時間。サロンへいらした大切なお客様の時間を無駄に奪わないようにしたいものです。
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