11月8日、朝
寝る直前まで、
朝の天気次第で、行けなくてもいいかなぁ、、
などと思っていたけれど
曇りでもなく快晴でもない
空模様には、問題はない
片道、電車に乗っている時間だけで、
1時間ちょっと
緊張して、胸がくるしくて
フラフラとめまいもする
電車の中も寒くて
頭も痛くなってきて
きっと顔色も悪いだろう
相手の反応や、その先の結果なんて
怖がるための、言い訳だ
そんなことは、知っている
本音に気づくことには、慣れても
伝えるのにはいつも、こわい、がついてきて
乗り越える勇気が、必要だ
その時々の伝える相手に
それでも、わたしは、こうしたい
本当はわたし、こう思っている
この1年、
本音を話す、を繰り返してきたことの
総ざらいのようだ
彼は、本音でしか向き合えない相手
まるで何かの試験でも受けるみたいに
緊張して、目的の駅に着く
電車内が寒すぎたのと、緊張とで
震えが止まらなくなり
とりあえず、陽にあたろうと
駅前のベンチで休む
ひなたぼっこをして、回復を待ちながら
神社に行く気力がないから、
やっぱりこのまま、お店に行こうと思う
今からお店に行こうとしているけど
めまいがひどいから、休んでいる
緊張し過ぎて、帰りたいくらいだけど
帰ろうかとまだ迷っているけれど
ここまで来たから、たぶん、行くと思う
時間の経過を報告するように
一方的に、独り言メッセージを送る
ベンチでじっと動かないわたしは
暇人に見えたのか
男性に声をかけられる
ふたり目で、鬱陶しいなと思い
あ、座ってるとナンパされるのか、と気づく
もう、行けってことだ
歩きながらも、まだグズグズおもう
お店が広いから
行っても見つけられない事もあるし
必ず店に立っているとも限らない
行っても、見つけられなかったら
休みなのか、聞いて、帰ろうかな
ウロウロ探し回るのも、嫌だな
お店の前に着いて
ガラス張りの外側から、中を伺うように
ゆっくり近づいて行くと
思いがけず、すぐそこに、彼がいた
探し出したりするまでもなく
ものすごく、わかりやすいところに
外から見たらすぐ、わかる所に
いた
お店に入り、人が居なくなるのを少し待ち
正面から近づくと、
おぉ~!来たきた。
と、ほほ笑む。
久しぶりなのに、そうじゃないみたいな
ずっと会っていたみたいな、自然な感じ
距離感が、ない
この感じがたまらなく、懐かしくて嬉しくて
あんなに緊張していたのに
フラフラで気持ち悪い~と言いながら
嬉しくなって笑ってしまう。
どう?大変なの?と、お互いに聞き
彼は、うん。まぁ大変、と答え
わたしは、大変じゃないよ、と答える
本当に、なんてことの無い
ふたこと、みこと、会話をしていたら
周りに、人が
ここは職場だから、長話はできない
それを、言おうとしたら
ほんと、ちゃんと色々話したいんだ。と
わたしの心の声に対して、
彼が音声で、答える
メッセージも、返事しようと
いつも思うんだけど
なんて言えばいいかって
すごい考えちゃうんだよね、、と
そうなの?!
答える気が、あるの?と聞くと
あるよ!いつも、ある
何か答えたいのに、言葉にならない
そうなの?
それを聞いてなんだか、余計にムカつくわ
返事したいなら、していいよ!と私が笑うと
うん、そうなんだよ
わかってるけど、、ね、、と
その後を、人がいるのもあり
モゴモゴと、濁すけれど
何を言いたいのか、伝えたいのかが、わかる
言葉で、音声で語る以上に
発するエネルギーからなのか、
そこに居るというだけで
言葉の間にあるもの、言わんとする本質が
ぜんぶ透けて、わかってしまう。
だから、さっきのわたしの
行くとか、行かないとか、
会いたいけど怖いとか、
帰りたいくらいだ、とか、そんなのも
言葉を見る以上に、ぜんぶ透けてて
当然、来るのがわかっていたんだろう
透け透けなのだ、お互いに
言葉、という、見える、聞こえるもの
それを、目の前にしてみて、わかった
言葉じゃない、ところで
私たちはずっと、伝えあっている
会えなくなる前からずっと、
一緒に働いて、恋をしていた時も、そうだった
あの頃は、わからなかった。
いま、会いに来るまで、確信がなかった。
目の前で音声として発する、言葉以上に
想いが届いている、というのは
こんなにも確かだったのだ、と
目の前で喋ったからこそ、わかった。
どんどん周りに人が増えたので
もう帰ろうと思い、歩き始める
わずか5分ほどの、時間だった
彼の言いたいこと、何か言おうとしていること
すべてを音声じゃないところで、聞いて
それに対して
わかるけどさ、もう、それ
乗り越えちゃったら?
わたしがそう言うと
あ、伝わったんだ、という
安心感のような顔をして
だよね。うん、そうなんだよね。
と、微笑んだ。
返事したいなら、したらいいよ
どんな言葉でも、待ってるから
それだけ、顔を見て言って
彼が頷くのを見届けて、
じゃあ。またね。と
店を出た。
帰り道は、2月に来た時のように
嬉しくて、爽快で
来る時あんなにガタガタ震えていたのに
立ち話をしているだけで、
身体中にエネルギーが満ち満ちて
真っ赤に熱した鉄のようだと思った
自分の身体が、発光しているのがわかる
目の前にいるか、声を聞けるか
そんなことは、私たちにはもう
とっくのとうに、
それがすべて、では、なかったのだ
それも、欲しいとは思う、けれど
アクセサリーのようなもの、かもしれない
目に見えるもの、だけじゃない
それをも含んだ、もっと大きな揺るぎないもの
愛と呼ばれるエネルギーが
確かにここに、ある、ということ
それを、身体の反応を通して
確認しに行ったような、ものだったな。と
帰りの電車の中で、その数分を振り返り
ただただ
大いなる安心感に、包まれていた。
つづく