感慨無量というほどのこともない
来るべきものが来たという
『20世紀フォックス』改め
『21世紀フォックス』になっていた
映画部門ディズニーが全面買収
メトロゴールドウィンメイヤーズ
MGMはすでにないわけでしょ?
あったとしても形だけ
あの昔のライオンが
『ガオーっ!』て吠えるタイトルの
MGMイニシャル タイトル
ボンド映画も最初そうだったね
ワーナーはタイムワーナーとして?
CNN くっついたんだっけ?
既にこどもの
バーチャルリアリティ体験としては
ゲームの方が映画よりも
はるかにリアリティがあるからね
映画に払うお金よりも
そっちに払うお金の方が
はるかに大きいはずだよね
だいぶん前からそう
それなのに映画のコストは
嵩む一方になっていた
映画の内容がよくなるならいいよ
しかし話題性を作るために
お金をかけているだけだった
まだバブル経済真っ盛りだった頃の
日本にもちょっと責任があるんだ
最初にそういうきっかけを作った一つが
日本資本だったからだよ
80年代飛ぶ鳥を落とす
勢いだったソニーに
CBSの映画部門と
音楽部門の買収を持ちかけたのは
ピーター・ピーターソン
元外交問題評議会議長
当時のソニーの盛田昭夫氏への
働きかけだった
ニクソン政権の商務長官じゃなかったか?
ギリシャ系苦労人の経済通
あの買収劇にはちょっと
裏話があると思うんだよね
盛田昭夫氏は
東部エスタブリッシュメントの連中とも
極めて近い国際通経済人だった
国際派経済人と言ったのは
顔が広い人とか
そういうことじゃないってこと
大きな顔をしている
ユダヤ系の経済人に近い
という意味じゃないってことだ
アメリカの政財界の中枢部は
当時はまだ
アングロサクソン保守本流が強かった
CBS は三大ネットワークの中では
最もニュートラルな方だった
最も右派ユダヤ系寄りだったのが
『 ABC 』 今でもそうだけどね
親会社はディズニーだ
今度大谷翔平が入団した
アナハイムエンゼルスの親会社だ
その次には『 NBC 』だ
NBC は本部はニューヨーク
ロックフェラーセンターの中に
あったりしたんだけど
ニューヨークでは
ユダヤ人は強いから
どうしてもそうなってしまう
『CBS 』はその中では
比較的中道派だったんだ
しかしこれが例えばここの
映画部門や音楽部門が売りに出されて
これが完全ユダヤ寄りに
なっちゃったりすると
ちとバランスが悪くなってしまう
かといってここを買収できるほど
景気が良い会社がアメリカにもない
そこで東部保守本流と
直接話ができる盛田昭夫さんに
持ってこられたんだ
いかにもピーターソンらしいバランス感覚
CBS が買収され
SONYミュージックになった
そこでトタンに出てきたのが
マイケル・ジャクソンの
スキャンダルだったよね
私はもう何も言わないけど
あれってソニーが
買収してから出てきた話か?
その前からずっとの話だろ?
どうして出てこなかったんだ?
ユダヤ系がフタしてたからだよ
マイケル・ジャクソンが
自分たちの金のなる木でいるうちは
そういうことは表に出ないように
なってたんだ
ところが日系資本になっちゃったんで
そういうことだ
CBS は現在放送局として
名前が残ってるけど
ウエスチングハウスが
親会社になったりしてただろ?
Westinghouse
小泉純一郎と安倍晋三と
経済産業省が東芝に押し付けた結果
現在東芝がああいうことに
なっちゃったというアノ会社だよね
Westinghouse
原発の名門メーカーとしか
日本では知られていなかったけれども
元々そんな会社じゃなかったんだよ
無線機の会社だったんだ
第一次世界大戦最終局面になって
ルシタニア号事件
アメリカ民間船が
U ボートに撃沈されたことを口実に
アメリカが参戦した
アメリカは戦争大特需
特に無線機は売れること売れること
作って端から飛ぶように売れた
ウェスティングハウスは
無線機の専門メーカーだったんだ
ところが調子に乗って作りすぎたところで
急に戦争が終わってしまった
ロシアで革命が起きちゃって
ドイツでも革命が起きた
ウェスティングハウスは倒産寸前
作りすぎた無線機がだぶついて
どうしようもなくなった
どうしたらよかんべ?
そこで考えた
ちょっと改造して送信機能をつぶして
受信専用無線機にする
後はバカ番組とスポーツ番組を流して
広告で稼ぐビジネスにすれば
酒場その他で売れるだろう
ラジオ放送の始まりって
実はこんな感じだったんですよ
別に計画的に行ったわけじゃありません
苦し紛れに考えた
ビジネスだったんです
苦し紛れといえばハリウッドだって
そうだったんだよ
映画の発明者と
いうことになっているエジソン
他にも発明者だと
言ってる人がいるから
ヨーロッパではリュミエール兄弟だろ?
彼等ダケかどうかわからないけどね
エジソンは映画館で
安いチケットで多数に見せることには
反対だったんだ
エジソンは映画で
どういうビジネスモデルを考えていたか?
今で言うところの AV 産業です
アダルトものの方が儲かると踏んでいた
ナイスな考えだったわけね
わかる人にはわかるよね
のぞき箱の中で
エッチなものを見せて課金する方が
ずっと儲かると
エジソンは考えていたんだ
映画のサイズにも
いちいち口を出してきた
昔のテレビのサイズは
アカデミーサイズと言って横縦比『4対3』
これが一昔前の
テレビのサイズだったんですよ
しかし美術家映像の専門家は
『1対1.66』くらいがちょうどいい
『黄金比がいい』と考えていた
エジソンはこれに腹を立てた
いろんなことで邪魔立てをしてきた
もともと東部にいた映画人が
逃げ出して行った先が
『ハリウッド』だったんだよ
だからハリウッドってところは
もともと東部に対しては
反感を持って敵対的だったんだ
それが時折『赤狩り』みたいな形で
表面化したりするんだよ
あれは共産主義者パージに名を借りた
『ユダヤ人狩り』だったね
映画産業は間違いなくビジネスだよ
しかし同時に文化産業でもある
というプライドがあったんだ
しかしそれがだんだん無くなっていった
いいにくいけどそのきっかけを作った
最大の責任者は
スティーブン・スピルバーグだった
と私は考えてます
『JAWS』(1975)
考えようによっては天才的な映画だよ
しかしあの映画以前以後で
映画のあり方が変わってしまったんだ
映画の制作費そのものよりも
圧倒的に広告宣伝費を使っている
それにより大ヒット映画は
作ることができるという
前例を作ってしまったんだ
それ以降の
例えば『スターウォーズシリーズ』なんかも
その流れに乗ったものなんだ
同工異曲のパニック映画が
どれだけ作られた?
70年代に起きたもうひとつの大きな変化
それは役者のギャラの大暴騰
『リメイク版スーパーマン』(1979)
亡くなったクリストファー・リーブ主演
悪役がジーンハックマン
この映画で何よりも話題を呼んだのは
クリプトン星における
スーパーマンの実の父親役
15分しか出演していない
マーロン・ブランドのギャラだ
『9億円』
1979年当時のレートでね
たった15分で9億円
この辺りから大スターが出て
スーパーギャランティをもらっていない
映画はヒットしないという
前例ができてしまったんだ
それから『ランボー2』
『ターミネーター』
ターミネーターの監督で名を馳せた
ジェームズ・キャメロンだけど
『ランボー2』の台本を書いてるんだよ
オリバー・ストーンと一緒に
『ランボー2』を作っている時に
その話をスタローンに持って行って
やっと制作費が降りたという
低予算映画が
『ターミネーター』だったんだ
シュワちゃんは本来は
あのターミネーターを追っかける
未来人の役で出るはずだったんだけど
途中で逆になっちゃったんだ
でもその結果ジェームズ・キャメロンと
アーノルド・シュワルツェネッガーが
大スターになってしまったよね
あの手のド派手アクションは儲かる
そこへ日本でだぶついていた
バブル景気のカネが
流れ込んでくるようになったんだ
その結果が『ダイハード』だよ
考えてみるととんでもない時代だったね
いま水戸黄門の製作提供やめた
あのパナソニックが
アメリカ MCM を買収したり
してたんだからさ
日本が景気が悪くなると
今度はドイツが景気が良くなった
EU が発足するユーロができるは
うはうはだった
そこでドイツのカネが流れ込んできた
あの時代にシュワルツェネッガーと
サンドラ・ブロックという
2大ドイツ人スターが全盛期だった
というのは偶然ではないのだよ
そして2000年代
リーマンショックを挟んでの15年間は
完全にヘッジファンドの時代だった
ヘッジファンドは映画を
お金儲けの具としか見ていない
映画を作りますと言って
全世界から金を募るわけだ
最もヒットしやすい映画
それはあらかじめ漫画コミックス
あるいは70年代人気テレビ番組その他で
全世界に知名度があって
宣伝費がかからないもの
結局今は
マーベルものばかりになってるのは
そのせいだ
そういう映画に出たやつは
たいして演技が上手くなくても
出たというだけでスターになる
スターの気分になる
ギャラも高くなる
そしてギャラが高いやつが
出ていないとヒットしない
この悪循環だ
映画は無内容になる一方
刺激の強烈さではすでにゲームに負けている
もう映画に上がり目なんかないのに
コストだけは高騰する
とどめは芸術映画で名を馳せていた
あのミラマックスの元幹部のセクハラだよ
もうこれでスタジオ系芸術ムービーが
できる余地がほとんどなくなった
『ハリウッド』
根っからのビジネスマンである
フォックスのマードック家が
見放すのは時間の問題だったと言える
時の権力に逆らうのは構わんよ
むしろ迎合するよりは文化人としては
遥かに健全だ
しかしだ
持ち上げた相手が
『ヒラリー・クリントン』というのが
最悪だったな
ハリウッドは政治との距離を見誤り
また測り損ない近づきすぎたんだ
映画産業のこの先の
右肩下がりは避けようがない
映画館オーナーは配給元と交渉で
取り分を決めるんだけど
これではもう交渉が成り立たなくなるよ
今後地方からバタバタ潰れていくだろう
おそらく日本でもそうなる
シネコンを展開したところほど
しんどくなるだろうな
野暮ったいようだが
映画が生き残るには
『原点回帰』しか方法がないだろうと思うよ
私太秦の近くで育ってみて知っているけど
市川雷蔵さんも勝新さんも
若い頃からカネには苦労していた
自分が遊んで使ってるんじゃないよ
まわりの人を養うために
使ってたんだ
会社からのギャラじゃ
とてもじゃないけどだからね
しかしあの人たちは嫌な顔ひとつしなかった
いいものを作るには
当然のコストだと思っていたんだ
これからのハリウッド映画人は
それが試されるな