ギャンブル年金。 | プールサイドの人魚姫

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うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。


プールサイドの人魚姫-ギャンブル

 少子高齢化に突き進む我が国の未来に警笛を鳴らす材料ばかりが年々増えて行き、大海原を行き交う船舶を正しい航路へと導く灯台のような希望の光は一向に射して来ない。

 完全失業率は若干ながら改善したものの、相変らず厳しい雇用情勢が続いている。国会での中心的論議は消費税増税ばかりに時間が費やされ、切迫した財政の立て直しに議員たちは躍起になっているが、自分たちは安泰という枠の中から一歩も外へ出ようとせず、結局のところ国民にそのしわ寄せが及び、痛みを分かち合える政治家が一人も存在しないというのは、日本の恥部であると言ってもよいだろう。

 老後を豊かに暮らしたいと国民の誰もが願っている筈であり、その支えの一つが『年金』である。然しながら、日本経済の現状と社会情勢から今後の行く末を見積もってみても明るい兆候は全く見えて来ない。

 一生涯に於いて安泰な暮らしを約束されている公務員を除けば、その他大勢の部類に入ってしまうわたし達は、大企業のエリート社員にでもならない限り、豊かな老後を手に入れる事は皆無である。

 だからと言ってそれが全て国の責任だとは思わないが、『税』と言う金縛りに喘ぐ国民の気持ち位は理解して頂きたいものである。

 さて、つい最近のニュースで話題に上っていた『企業年金消失問題』であるが、AIJ投資顧問の社長である浅川和彦氏が、衆院財務金融委員会に参考人として出席し、運用利回りの虚偽を自ら認め、運用成績の改ざん等を指示した事も明らかにし陳謝した。

 然しその一方では「騙すつもりはなかった、損失を取り戻す自信もあった」等と発言。そのふてぶてしい態度や分厚い面の皮からは反省の色など微塵も見受けられなかった。

 更に自分の年収が7千万円などと平然と言ってのけたのだから、人をバカにするのにも程がある。他人(企業)から預かった金を利用して利益を生む『投資』と言えば聞こえはよいが、それは競輪や競馬と同じギャンブルと大差ないのである。

 投資には必ずリスクが伴うものであり、それが高額になればなるほど大きな利益を生む半面、一歩間違えれば巨額損失へと転落の一途を辿り、オリンパスのように取り返しのつかない過ちを犯してしまうのである。

 一度消えてしまった金が全額戻って来るなどと言う事はあり得ない話であり、それが社会に与える影響は計り知れないほどのダメージとなり、年金を払えず倒産に追い込まれる企業も今後出て来る事は予想がつく。

 そしてそれを食い止める為に、税金の投入というこれまた国民がそのつけを払う結果へと結び付いて行く。

 政治家は世の中の潤滑油でなければならない筈なのだが、油が切れて錆ついた歯車同士が論議をどれだけ続けても、国会議事堂に棲み付く打算と狡猾の声が虚しく響くだけである。