お笑いコンビ南海キャンディーズの相方『しずちゃん(山崎静代)』。その巨体は芸能界のご意見番で知られている『和田アキコ』をも遥かに凌ぐ。
女性でありながら身長182㎝と、巨体が自慢のプロレスラーでさえも彼女の前に立てば小さく見えてしまう、それほどの体格に恵まれている事がボクシングを始める一つの切っ掛けにもなっていると思われる。
2012年ロンドンで開催されるオリンピックで女子ボクシングが正式決定した事により、最近になって『しずちゃん』のファイティング姿をTVで見かける機会が多くなった。
趣味の一環として2008年頃からボクシングジムに通い出したが、『継続は力なり』と言われる通りで、負けず嫌いの性格が功を奏した事もあり、2009年2月にはアマチュア女子ボクシングC級ライセンスを獲得。
その後、2011年5月にJOCから発表された女子ボクシングの強化選考選手に選ばれ、本格的にロンドンオリンピックを目指す事となった。
ただ、懸念されるのは日本国内にヘビー級選手が存在せず、彼女の練習相手を国外に求めなければならないという不安材料がある。
ボクシングのような格闘技ともなれば数多くの練習試合は不可欠で、そしてまたコンディションの調整やミドル級を維持する為の体重管理など険しい孤独な闘いが待ち構えている。
彼女の公開スパーリングや練習風景を見るにつけ、その絞り込まれた褐色の肉体はまさにボクサーそのものと言ってもよいだろう。
そこにはステージでお笑いを繰り広げる、とぼけた彼女の姿は存在しない。標的を捉えたハンターの如き鋭い眼光でリングを見上げミット打ちに励む凛々しき彼女は、よい意味での『なりふり構わず』がそのまま当てはまる。
人は誰しも胸の内に荒々しい闘争心を秘めている。その闘争心に火がつく切っ掛けは人それぞれで異なるが、その対象となる者或いは物と対峙した時に、己の中にある獣が牙を剥くかどうかは自分次第で決まる。
道の前に立ちはだかる困難や他者からの挑戦を敢えて避けて通るのもよいが、魂の欲するままに自ら烈火の波に身を委ねてみれば、それは必ずや人生の奮起点となるであろう。
わたしのように病気に苦しみ抜いている者であれば、病に闘争心を掻き立てられるかも知れないし、文学を志す者であれば、ペンを武器に変えて闘ってみるのも一考だろう。
SMAPの元メンバーだった『森且行(もりかつゆき)』が、自分の夢を果たすため、1996年にオートレースの世界に身を投じた。SMAPの人気が急上昇している中での彼のSMAP脱退は、多くのファンに衝撃を与えた事を覚えている。
大スターという約束された輝かしい将来を捨ててまで、全く別の世界に身を置く事の勇気はこれも一つの闘争心の表れと捉えて差し支えないだろう。
しずちゃんが『うどの大木』で終わらず、『大は小を兼ねる』と言われるようにオリンピックの大舞台で一勝出来るよう心から見守って行きたいものである。
