朝。
山門前。
新之助君。
木刀を構える。
「テツオ殿。
本日もご指導よろしくお願いするでござる!」
テツオ。
コクリ。
「……いい。」
カン!
カン!
カン!
鋭い木刀の音が、
山門前に響く。
新之助君。
「まだまだ負けぬでござる!」
テツオ。
……
軽く受け流す。
その横――
ジャンジャン和尚。
レジャーシートを敷き、
湯のみ。
団子。
おせんべい。
双眼鏡まで用意。
「今日は特等席であります。」
モグ。
「実に見応えがあるであります。」
パリッ。
せんべい。
ズズッ。
お茶。
「頑張れでありますー。」
まるで花見気分。
カン!
カン!
バシッ!!
新之助君の木刀が、
空高く舞う。
クルクル……
ポトッ。
新之助君。
「参ったでござる!
テツオ殿、ますますお強いでござる!」
テツオ。
……
木刀を返す。
「……強い。」
ジャンジャン和尚。
パチパチパチ。
「名勝負でありました!」
立ち上がる。
荷物をまとめる。
「さて。
次は団子屋であります。」
その瞬間――
テツオ。
ジャンジャン和尚の方へ歩いてくる。
「……次。」
ジャンジャン和尚。
「はい!
次の試合も最前列で応援するであります。」
テツオ。
スッ……
木刀を一本差し出す。
ジャンジャン和尚。
笑顔のまま固まる。
……
「拙僧でありますか?」
テツオ。
コクリ。
「……修行。」
ジャンジャン和尚。
「観客席ごと参加者になったでありますーーーっ!!」
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