――ある日のニャン寺。
境内。
朝の静けさ。
その空気を切り裂くように——
ジャンジャン和尚
「勝負であります!!」
メルタン住職
「え、急に!?」
チビ子村長
「朝から騒がしい」
ジャンジャン和尚
「本日は“百戦百勝”を目指すであります!」
メルタン住職
「なぜ急に戦国モードに…」
ジャンジャン和尚
「まずは第一戦!!」
クルッ
相手、メルタン住職。
ジャンジャン和尚
「いざ!!」
ダッ!!
……ズルッ!!
転倒
「始まってすらないです」
村長(メモ)
「自滅型」
ジャンジャン
「では第二戦!!」
クルッ——
相手、チビ子村長。
ジャンジャン和尚
「論破勝負であります!!」
チビ子村長
「来い」
ジャンジャン和尚
「団子は3本までが正義!!」
チビ子村長
「根拠は」
ジャンジャン和尚
「美味しいから!!」
チビ子村長
「却下」
ジャンジャン和尚
「負けたであります!!」
チビ子村長
「自分で認めたな」
ジャンジャン和尚
「では第三戦!!」
振り向く——
そこにいたのは。
テツオ。
腕組み。
無言。
圧、MAX。
ジャンジャン
「……」
一歩、後退。
さらに一歩。
ジャンジャン和尚
「棄権であります!!」
チビ子村長
「0勝3敗である」
メルタン住職
「百戦どころか三戦です」
そのとき——
後ろから。
静かに現れる——
トラ住職。
トラ住職
「百戦百勝は」
「善の善なる者に非ず」
ジャンジャン和尚
「えっ」
トラ住職
「戦って勝つのは、まだ下策」
一瞬の沈黙。
そのとき。
テツオ。
一歩、前に出る。
ドン。
全員、静止。
誰も動かない。
誰も何も言わない。
ジャンジャン和尚(小声)
「……終わったであります」
メルタン住職
「戦ってないですね」
チビ子村長
「完全勝利である」
トラ住職
「戦わずして勝つ」
テツオ、無言でうなずく。
ジャンジャン
「これが…最強でありますか…」
トラ住職
「うむ」
そのとき。
ジャンジャン和尚の腹。
ぐぅぅぅ……
ジャンジャン和尚
「団子で回復するであります」
チビ子村長
「それはただの補給である」
風、ふわっ。
ニャン寺——
今日も争いは、起きなかった。
にほんブログ村







