今日は猫の日。
にぎやかで、やさしくて、猫にまつわる幸せな話題があふれる日。
でも私にとってこの日は、もうひとつの意味を持っています。
——初代トラの命日。
今のトラの前にいた、あの子の命日です。
トラは、私が初めて一緒に暮らした猫でした。
「猫と暮らすって、こんなに楽しいんだ」
「こんなに心があたたかくなるんだ」
それを、全部教えてくれたのがトラです。
帰宅すると、いつも決まって同じ場所にいました。
私の小物の上。
テーブルに置いた鍵などの、ちょっとした持ち物の上。
まるで——
「ここにいれば、一番近くで待てる」
そう思っているかのように。
体温の残った場所。
匂いの残った場所。
そこに丸くなって、静かに待っていました。
「遅かったね」
とでも言いたげな顔で。
特別なことをするわけじゃない。
派手な性格でもない。
ただ、そこにいる。
ただ、待っている。
それだけなのに、
帰る場所があるという安心を
あの子は毎日くれていました。
今でもふと、小物を置いたとき、
「あ、ここにいたな」
と、思い出します。
いないはずなのに、
そこに丸い影を探してしまう。
トラがいなければ、
今の私はいなかったと思います。
猫と暮らす喜びも、
ぬくもりも、
言葉のない優しさも、
全部、最初に教えてくれた先生でした。
猫の日の今日。
世の中は「猫ってかわいい」であふれているけれど、
私にとっては
「ありがとう」
を伝える日でもあります。
トラ。
あなたがいたから、
今もこうして猫と一緒に笑っています。
あなたが教えてくれた幸せは、
ちゃんと続いています。
どうか向こうでも、
やわらかい場所で丸くなっていてね。
そしてもし可能なら——
たまにでいいから、
私の小物の上に帰ってきてください。
猫の日。
そして、トラの命日。
忘れないよ。
ずっと、大好きです。
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