ある日の午後。
村役場の縁側。
チビ子村長は、
村長席にどっしり座り、腕を組んでいた。
目の前には二匹。
・動かない
・喋らない
・存在感だけは重い
——たま緒ちゃんと、テツオ。
チビ子村長、静かに。
「……ねえ。
どちらが……テツオかな」
沈黙。
テツオ、腕を組んだまま直立。
たま緒ちゃん、同じ姿勢で直立。
村長、目を細める。
「……うん。これは……」
少し考えて、
「……同じ方向を向いているね」
さらに沈黙。
チビ子村長、
納得したように続ける。
「……テツオは、“圧”があるはずなんだ」
その瞬間。
空気がズン。
——テツオ。
何もしていないのに、
空気だけが重くなる。
チビ子村長、
ゆっくりうなずく。
「……ああ。こっちがテツオだね」
たま緒ちゃん、一歩前に出て、
ゴロン。
腹、全開。
チビ子村長
「……なるほど」
間。
「……じゃあ、
こちらは……」
テツオを見る。
(無言)
(腕組み)
(微動だにせず)
(丁髷)
チビ子村長、結論。
「……立っている方がテツオ」
次の瞬間。
チビ子村長
(首、カクン)
(口、半開き)
(完全熟睡)
テツオ
(そのまま立哨)
たま緒ちゃん、
村長の隣で丸くなる。
——村役場。
今日も判断は正しく、
運営は眠い。
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