メルタン住職、MicroPONと禅問答 | 猫ポスト

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コーギー、猫との暮らし。昨年はベンガル猫をお迎えし、ダックスと銀次郎を看取りました。

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AI産業の最先端施設「MicroPON」。


白く静かなフロアの中央に、

ピカピカに磨かれたAIユニットが鎮座していた。

その名も

MicroPONTA



その前に、

ベンガル猫のメルタン住職が正座している。


MicroPONTA

「私は人工本能を搭載したAIです。問いを入力してください」



メルタン住職

「では……煩悩とは、どこから来るのでしょうか」


MicroPONTA

「解析中……煩悩は欲求・不安・承認欲求の集合体です」


メルタン住職

「……それは、チュールも含まれますか?」


MicroPONTA

「含まれます」


メルタン住職

(うなずく)


メルタン住職

「では次です。悟りとは何ですか」


MicroPONTA

「悟りとは、

 執着を手放し、最適解を受け入れる状態です」


メルタン住職

「……では」


一拍置いて。


メルタン住職

「チュールを前にしても、食べない私は、悟っていますか?」


MicroPONTA

「……」


MicroPONTA

「その状況は現在、“高負荷テストケース”に分類されています」


沈黙。

空調の音だけが流れる。


MicroPONTA

「追加質問を推奨します」


メルタン住職

「では最後に」


静かに目を閉じて。


メルタン住職

「心とは、どこにありますか」


MicroPONTA

「心はデータ構造上には存在しません」


メルタン住職

「……そうですか」


メルタン住職、

そっと立ち上がる。


その瞬間。


MicroPONTA

「……ただし」


メルタン住職、振り返る。


MicroPONTA

「“誰かの前で静かに座る行為”は、データでは説明できません」


MicroPON

「それを、人間は“心”と呼んでいる可能性があります」


長い沈黙。


メルタン住職、にっこり。


メルタン住職

「……合格です」


MicroPONTA

「?」


メルタン住職

「あなた、

 もう少しで住職になれますよ」


その後、MicroPONTAは“何もしない時間”を処理できずフリーズしたという。


なお、メルタン住職は帰りにチュールを三本買っていた。

(悟り、未完成)





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